ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ビザンチウム」、吸血鬼美女の悲劇

2014-03-15 20:08:51 | イギリス映画
おススメ度 ☆☆

 吸血鬼好き ☆☆☆

『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』の鬼才ニール・ジョーダン監督が20年ぶりに撮ったヴァンパイアもの。それも美少女のヴァンパイア。演じるシアーシャ・ローナンが美しい。

それだけで、ミステリアスだが、物語は、現在の姉妹と、過去の母娘が交互に描かれ、なんとなくミステリアス。

美少女が主人公で、難病のため余命いくばくかの青年と出会う。そして二人は愛し合うのだが。

200年たっても年を取らないヴァンパイア。だが、ヴァンパイア組織の同盟に追われることになり、逃げ延びられるのか。

昔のシーンでは、まだ少女が生まれる前の母の行動から解き明かされ、それは、現代の少女が文章に書き綴っていたからだ。

かなり、詩的というか、綺麗な映像で物語が進み、現実的ではないヴァンパイアの世界が描かれていく。

離れ小島での、洞窟の中、そこに入るとこうもりの群れが、そして、今まで水が流れていた滝が真っ赤な血の流れに、なんとミステリアス。これぞジョーダンの世界。

一方で、鋭角の伸びた爪で首筋を刺し、血をすする。だが、ドバっとした血ではなく、血の描写はおとなしい。一方で、一刀のもとに切られて首がごろっと落ちる様。

やはり吸血鬼映画は異常だ。

でも、主人公の美少女は汚れた死を望まない、あくまで、相手の希望で血を得ているのだ。

その哲学が、同盟には理解されない。

美少女の恋という副次的テーマが、もう少し描き切れていればよいのだが、母との確執とかに時間を取られて映画を散漫にしている。


コメント
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