ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「甘い鞭」、檀蜜主演のSM映画です。

2014-03-01 14:33:15 | 日本映画
おススメ度 ☆☆

  SM好き、エロスサスペンス好き ☆☆☆☆

17歳の少女が、隣に住む中年男性に横恋慕され、監禁、凌辱の限りを尽くされ、やっと逃げて帰ってみると、母親があんた誰とそっけない。だが、、連れていかれた病院の女医にやさしくされ正気を取り戻していく。

そんなトラウマを抱えた少女の15年後、彼女は、忌まわしい過去に親切にしてくれた女医が忘れられず、32歳の今は、不妊治療の女医になっていた。

一方で、監禁時に受けた気持ちがなぜか忘れられず、夜はSM嬢で心を満たしていた。

檀蜜が女医になった主人公を演じ、17歳は、間宮友貴が。二人とも、体を張った演技で魅了する。

当然裸のシーンが多いが、間宮に至っては、全裸監禁なのでずっと裸のまま。

だが全編に漂う異様なサディズムの描写は、肉体に刻まれた傷と擦り込まれた血によって、痛みを観客に強いる。

SM嬢の奈緒子のプレイ画面に、17歳の時の強姦凌辱の画面が同時に進行し、その痛々しさは、石井監督の手腕もあって、半端ではなく、心に突き刺さる。

もうやめてほしいの痛みの気持ちがクライマックスに達し、見るのがつらい感覚が走る。実はここが大切で、それが平気で見られる人にとっては、この映画は素晴らしいとなるのだが、そこまでの異常性を許しえない当方にとってはすごく痛い映画だ。

まあ痛さのえぐさの点で、この映画は現代の日本映画では一つのエポックだろうが、その心情に寄り添える人にとっては涙ものらしい。(ネタバレ)

























SMシーンでの、SからMへの転換シーンは、檀蜜の地か演技か、なんともなまめかしい。

しかしその後の、殺しへ昇華するラストは、監禁された少女のやむを得ぬ事情は分かるが、SM嬢シーンでの、殺しを意識したSMシーンは、映像的にはあり得ても、別室で監視があるはずのSMクラブなら気づかぬはずもなく、強烈な違和感を感じる。

さらなる殺人を止める横から出た腕、これは見事な終りだった。

檀蜜をはじめとする演技陣の巧みさにひかれつつ、どうしても乗れなかった映画だ。
コメント
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