ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「海にかかる霧」、海上で繰り広げられるクライムサスペンス

2015-04-29 17:37:24 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆☆

韓国題名「海霧(ヘム)」、同名の舞台劇の映画化。R+15です。

2001年に韓国で実際に起こった「第7太倉号事件」。中国人と朝鮮族が、太倉号に隠れて全羅南道・麗水に密入国を試みる過程で窒息死し、​​船長と船員が死亡した26人を海に捨てた事件です。

この事件を題材に、「殺人の追憶」の鬼才ポン・ジュノが初めてプロデュース。「殺人の追憶」の脚本を手がけたシム・ソンボの初監督作品。

いかにもか韓国らしい、残忍な物語です。

決して、血しぶきなどがほとばしり出るわけではありませんが、その演出のすごさによって、人殺しのショックは、観客をとらえて離しません。

前半は、漁船長が、不況でどうにもできないやるせなさが漂います。船長の妻の堂々たる不倫画面など、日本映画ではありえない、リアリティです。

でも、その船長、船に乗ってしまえば、彼のいうことを聞かねばなりません。その真逆がこの映画をさらに深めます。

そして、朝鮮族の中国人の密航を手助けするという賭けに出るのですが、

それを遮ったのが、冷凍設備のフロンガスと夜霧でした。

大量死した死体の処理を巡って、仲間内の争いが、

そして唯一生き残った少女を巡っての男のぎらぎら。

追い詰められた人間の修羅場が繰り広げられます。

容赦なくむき出しにされた人間の、男の性(さが)。

そして誰もいなくなるのか?

ラストはまた余韻を残します。


人気グループ「JYJ」のユチョンが頑張ってます。
コメント
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