おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
1980年代のアメリカ南部を舞台に、韓国出身の移民一家が理不尽な運命に翻弄されながらもたくましく生きる姿を描いた家族映画。
舞台は、アーカンソー州。南西部のヨーロッパ系白人の多くが住む地域。
映画は、監督の親がモデルというから、当時移民が流行していたのかも。
日本で、一時期ブラジル移民があったように。
だが、移民は苦労する。
父親の大きな農園を育てたいという夢。
妻は、もう少し都会的な生活がしたい。息子の心臓病にも。
二人の対立がメインで引っ張っていく。
立ち上げのため苦労も多い。
妥協の産物として妻の母を呼ぶ。
はじめは嫌っていた息子も、気さくな祖母になついていく。
少し明るい兆しが見え始めたところに事件が。
ラストは、ミナリ(韓国語でセリのこと)。祖母の植えたミナリが息づいていた。
淡々として、ラストの事件以外、大した事件がないので、退屈するむきも。
だが、物語に引き込まれると、人生のいろいろが詰め込まれている。
主演男優賞、助演女優賞(祖母役)候補もうなずける。