おすすめ度 ☆☆☆
1997年製作 Unextで鑑賞
イラン・フランス合作
名匠アッバス・キアロスタミ監督が自殺をテーマに生きることの意義を問い掛ける、カンヌ映画祭のパルムドール受賞作品。ある男が自殺をほのめかす内容を口にするが誰も耳を貸さなかった。唯一それを聞き入れた老人は、彼に人生の素晴らしさを語り出す。
土埃が舞う道を走る1台の車。運転する中年男バディは街行く人々に声をかけては車内に誘い入れ、多額の報酬と引き替えに自殺を手伝って欲しいと依頼する。クルド人の兵士もアフガニスタン出身の神学生も拒絶するが、最後に乗せた老人バゲリは依頼を承知の上で、自分の過去についてバディに語り始める。
最後に乗せた老人は他の二人と違って饒舌。バディの仕事をしぶしぶ引き受ける。子供の治療費欲しさからだ。でも博物館で剥製師をしているバゲリというこの老人の含蓄ある言葉が映画のキモとなる。
哲学的テーマ風、撮り方も独特、音楽も無いミニマリズム、玄人受けするのは分かる。
だが、素人には?