おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
フランス・イタリア合作
ロマン・ポランスキーが19世紀フランスで実際に起きた冤罪事件“ドレフュス事件”を映画化した歴史サスペンス。
ドレフュスがユダヤ人であるので、冤罪にも、裁判でも、賛否が分かれた。ポランスキーが描きたかったことなのだろう。
軍の中で対敵情報活動を指揮するジョルジュ・ピカール中佐が、様々な障壁に抗いながら真実を追い求める姿を描く。
映像表現の確かさは、ポランスキーならでは、2019年・第76回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞したのもうなずける。
諜報局長として新任したピカール中佐(ジャン・デュジャルダン)は証拠を検分した結果、ドレフュスの無実とエステラジーという少佐への容疑が浮上する。真相に迫ろうとするピカールだったが、信頼失墜を恐れた軍部は、筆跡鑑定家ベルティヨン(マチュー・アマルリック)や部下のアンリ少佐(グレゴリー・ガドゥボワ)らを使ってピカールたちを妨害し隠蔽のために裏で動き出す。
このピカール中佐の人物像がしっかり描かれていて興味を引く。
途中決闘シーンがあるのに驚く。
ラスト、彼は陸軍の要職についていて、政権側に。
ジャン・デュジャルダンの好演が光る。