ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「折れた槍」、社会派エドワード・ドミトリク監督による骨太西部劇の傑作!

2022-08-19 19:25:58 | アメリカ映画

おすすめ度 ☆☆☆

NHK BS プレミアム 鑑賞 1954年製作

1880年代。アメリカ南西部の大農場主マット・デヴェロオ(スペンサー・トレイシー)には、先妻との間に生まれたベン(リチャード・ウィドマーク)、マイク、デニーの3人の息子と、インディアンの娘だった今の妻(カティ・フラドー)との子ジョー(ロバート・ワグナー)の家族がいた。

あるとき、銅の精錬所から流れ出た鉱毒のためマットの家畜が大量に死ぬ事件が起き、抗議の果ての激しい銃撃戦によってマット側は精錬所に訴えられ、ジョーが入獄。そしてマットは、農場の一部を精錬所に売ろうと図るベンたちに叛かれ、病床についてしまう……。

銅山の廃液、先住民への差別など、今日の社会問題の数々を真摯に描く異色ウエスタン!

スペンサートレシーの豪快な大農場主を好演。

ただ、先妻の子を無下に扱ったのが災い。

ウィドマークが憎らしい役。

 

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「海を駆ける」、すべての命を生み出す海!

2022-08-19 17:11:22 | 日本映画

おすすめ度 ☆☆☆

第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を受賞した「淵に立つ」の深田晃司監督が、ディーン・フジオカを主演にインドネシア、スマトラ島のバンダ・アチェでオールロケを敢行したオリジナル脚本によるファンタジー作品。

インドネシア、バンダ・アチェの海岸で倒れている謎の男が発見される。片言の日本語やインドネシア語を話すその男は、海で発見されたことからインドネシア語で「海」を意味する「ラウ」と名づけられた。

全裸で海辺に打ち上げられる冒頭から、海の上を駆けていき海中に消えるラストまで、ディーンフジオカの浮世離れ感が静かな物語を確実に引っ張っている。時に人を癒し、時に人を殺め、そんな生き死にを受け入れる存在である彼は、抗うことができない大自然の権化や怪物のようにも見える。

日本人とインドネシア人の間に生まれたハーフの若者、親友である地元の大学生と幼なじみの女の子、そして訳あり従姉妹も日本からやってきて、ほんのりとした、恋のさや当てのようなものが繰り広げられる。一種の恋愛映画。

理解がむつかしい映画だ。

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