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「恐るべき子供たち」、それは同性愛か、近親愛か?

2024-07-27 17:06:49 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

Unext鑑賞   1950年製作 PG12

ジャン・コクトーの同名小説を、後に「サムライ」「仁義」などのフィルムノワール作品を生むジャン=ピエール・メルビル監督が映画化し、ヌーベルバーグの先駆的役割を担った作品。

母を亡くし、ふたりきりになったエリザベートとポールの姉妹。ポールの友人ジェラールや、エリザベートのモデル仲間アガトがふたりの生活に入り込むなか、エリザベートを見初めた富豪が死亡。屋敷を受け継いだ彼女は、4人で共同生活を始める。
家族愛を超えて弟を愛する姉と、同性のクラスメート・ダルジュロスの面影を女性のアガトに重ね合わせる弟。屈折したふたりの想いが、激しいほどの自己主張の会話で交わされ、息をのむ。ちなみに冒頭に登場するだけのダルジュロスは、コクトーの少年時代の友人の名であり、彼自身の芸術の根源ともなる存在。ダルジェロスは亡霊のように最後までドラマを支配していく。詩のように美しい言葉が羅列させるナレーションはコクトーによるもの。

同性愛×近親愛というまさに偏愛すべきジャンルを描いた破滅的な作品

恐るべき、という看板に偽り無し。姉と弟の超絶いびつな近親愛。

難解。


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