おススメ度 ☆☆☆
福山ファン、東野圭吾ファン、ミステリーファン ☆☆☆☆
冒頭、歩道橋を走る流れるような映像、血を流して倒れる女性。
犯人逮捕の新聞記事、それを前にしての母娘の会話。
これがこの映画のミステリーの一つ目の柱。
海洋資源の開発を巡って、地元での説明会に参加する湯川学。彼こそが東野圭吾のミステリー「ガリレオ」の主役。演じるは福山雅治。
電車の中で、携帯電話をする小学生、隣のおじさんに怒られる。すると湯川が小学生におにぎりを早く食べろと催促。そして、それを包んでいたアルミで、携帯をクルミ、これで、電波が遮断されると説明。科学者らしい。
ただ、後で説明があるのだが、彼は子供嫌い、すぐじんましんが起こるらしい。
で、学会で猛烈に反対する地元の女性活動家、彼女にやんわりと、作業の必要性と、環境保護をよく考えて活動するように説明。
旅館に着くと、かの女性活動家は、その旅館の娘だった。また、電車に乗り合わせた小学生はその旅館の甥で、夏休みここで過ごすことに。
旅館の同宿者が、翌朝海岸で死体となって見つかる。元刑事だった。
これが二つ目の事件。
実は、第一の事件から、15年がたっていたが、第一の事件と第二の事件は絡まっていたのだ。
福山演じる湯川は、探偵でなく、科学者。あくまでその立場で行動。警察には彼の同級生がいてその推理の手助けを受けるというのが筋だが、
警察を差し置いて、推理するのは湯川、ただ、警察の捜査の協力を得、その資料を基に推理。
真犯人を特定するが、その犯人の心を気遣う湯川。
事件は、複雑な男女関係が背景にあり、親子の愛がもう一つのテーマ。それが、演じる役者の演技力で結構泣かせる。
一方で、純真な子供が、はじめは化学きらいだが、徐々に興味を持っていくという学習がもう一つのテーマ。
それらがうまく交わって、結構長尺なのに、最後まで引っ張っていく。
例によって、ご都合主義なところはあるが、サービスとして、きれいな海中のシーンがあり盛り上げる。
福山は、貫録が出てきたように思われ好演。