ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「オンリー・ラバーズ・レフト・アライブ」、ジムジャームッシュの吸血鬼ものです

2014-07-12 16:38:10 | アメリカ映画

おススメ度 ☆☆

ジム・ジャームッシュファン、スタイリッシュ映画好き ☆☆☆☆

アメリカ・イギリス・ドイツ合作映画。

冒頭、クラシックレコードの始動から

デトロイトの薄暗い街に住むアダム、ミュージシャンで楽器(特に弦楽器)に凝る。ひそかに病院から輸血用の血を得て暮らしている。

モロッコのリゾート地タンジールで暮らすイヴ。古書お宅で本に囲まれて暮らしている。

それぞれの地で、ひそかに音楽と文学と芸術に浸りながらひっそりと暮らすバンパイア。でもお互いは、スカイプでしっかり交信。

しかし、現代の喧騒は、彼らにとってはいたたまれなく、ゾンビ(普通の人間を彼らはそう呼ぶ)たちに汚されまくっている。

イヴは、飛行機を乗り継いで、アダムの元へ。

そこで二人の愛の生活が、でも、特に人を襲ったりして血を得るわけもなく、それこそスタイリッシュな愛の形だ。

ただ、血のアイスは傑作で、何ともおどろしい。

そんな二人の元へ、イブの妹エヴァがやってくる。現代的な彼女は、羽目を外して破滅へ。

そして二人は、タンジールへ向かう。

吸血鬼を題材にした、現代のアート談義。そしてピュアな恋愛。

なんとも不思議なジャームッシュの世界だ。

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「Her/世界でひとつの彼女」、コンピューターの中に存在する彼女と恋を

2014-07-11 17:26:17 | アメリカ映画

おススメ度 ☆☆☆

コンピュータの彼女と恋愛したい人 ☆☆☆☆

そのアイデアと、語り部ゆえにアカデミー脚本賞受賞作。

主演女優は、なんと、コンピューター。声だけは、スカーレットヨハンソンが演技賞もの。

こういうひねった映画が特異なスパイク・ジョーンズが脚本・監督。

近未来のロス。ラブレターの代筆行を営むセオドア。(このメールの時代に、言葉のラブレターというのも風刺か)

妻とは離婚を決意し、少し寂しい心境。

最新型AI(コンピュータ)のOSを開くと、女性の声が聞こえ、セクシー(声だけでセクシーとは)。

会話を重ねるうちに、たちまち彼女は進化し、彼にぴったりの彼女を作り上げる。

残念ながら、声のみ、顔が最後まで出てこない、スカーレットだと綺麗なんだけど。

このOS家庭でも、道端でも立ち上げられ、会話。ただ、道中では独り言めいて恥ずかしい。

これは男の欲望の体現か、セクシーになっていき、ついには、セックスの相手を紹介されることに。

だからこの映画、結構エッチだったりするのです。

全編ピンクっぽく、いかにもラブラブの雰囲気、音楽もいい。

セオドアを演じるホアキンフェニックスは、独り言主体で結構難しい役だが、明るく演じて、ラブラブムードが醸されている。

まあ、アイデア勝負で、むつかしい映画だが、最後まで、愛の物語で押し通し、ほろ苦いラストとなる。

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「祖谷物語 ~おくのひと~ 祖谷の山奥に住む父娘の物語

2014-07-10 17:20:58 | 日本映画

おススメ度 ☆☆☆

京都では、ただいま公開中。

祖谷(いや)は、徳島県三好市にある秘境(温泉がある)。

その土地を題材に、高校野球で有名な蔦監督の孫が、映画のみちにすすみ、初めての長編として地元にしっかりと足場を置いて1年がかりで撮影した。

35mmで撮影するというこだわりようで、祖谷の自然を想い存分描いている。

奥深い山に住むきこり(木を切り、獣を狩りし山で生活)が、交通事故で放り出された赤ん坊を拾ってきて育てる。

やがて、子供は高校に通うようになり、1時間以上かけて通学。旅館の娘と友達となる。

一方、トンネル工事が始まり、反対する人々が寝泊まりしている。その中の一人が、山に入り、親子の家に厄介になることになり、やがて畑を耕したりする。

トンネル工事のせいか、野獣が街に出てくることがあり、定期的に野獣狩りが行われている。

街の行事なども描かれ、三好市の援助を受けたご当地映画でもある。

ただ、169分の長尺で、この山の物語で、どこまで人を魅せることができるか。

途中、娘が都会で研究生活する場面があり、ここで、河直美さんが出演しており、監督との関係なのか?

撮影意図がよく似ているのかも。

山男に扮する田中泯は一言も発せず、近くにすむおばあは、案山子のような人形を作って、途中で亡くなる。

作風が、ファンタジー。途中で物語的に理解不能な面があり、これはファンタジーのせいか。

いずれにせよ、黙々と働く山の生活は確かにきついが、失われたものがそこにはいっぱい詰まっている。

若手アクションスターの武田梨奈が主演を務めている。

 

 

 

 

 

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「のり子、ソウルへ行く」、高島礼子主演の韓国ドラマ

2014-07-09 10:38:44 | ドラマ

本作は、2011年9月に中秋(旧盆)スペシャルドラマとしてKBS(韓国放送公社)にて放送された。

日本では、2012年2月DVD発売

これは、ツタヤ旧作50円で見た。

2011年はまだ日韓が冷え込んでいなかったとき。

高島礼子さんは、単身韓国へ。

そして韓国語も超特訓(というのも、メイキング映像が付録で付いている)。おまけに歌まで。

韓流ファンの主婦が、韓国で行われる歌のオーディションを受けに韓国へ。

そこで知り合った、オーディション受検中の若者。

これを演じるのが、Kpop FTISLAND のキムミンハ。

彼に、歌の特訓を受けるというのが物語。

これに、癌を宣告される。娘が登校拒否(部屋に閉じこもる)、若者も、落選の連続でやる気をなくしている。家には、おばあちゃんとフー太郎のおじさん。などのお膳立てが。

高島礼子も結構おばさんになったが、役がそれなので結構いい。

韓流にはまる主婦たちを代表しての活躍か。

テレビドラマとしてみれば、結構いい作りになっている。日韓交流にも役立っているのでは。

日本では、DVDの発売のみなので、あまり知られておらず、残念。

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「ルームメイト」、北川景子、深田恭子美人女優の競演です

2014-07-08 17:21:54 | 日本映画

おススメ度 ☆☆

北川景子、深田恭子ファン、サスペンススリラー好き ☆☆☆

二人の美人女優の競演、これに高良健吾が絡むとあっては、とてもラブラブな映画かなと思って見たのですが、これは、今邑彩の同名小説を映画化したホラー系の映画でした。

冒頭、交通事故で入院していた晴海(北川)が、病院の看護師麗子(深田)と同棲することに。

美人二人の同棲生活。それに絡んでくるのが交通事故の加害者の工藤(高良)。

だが、晴海と同居中の麗子の行動が何か怪しい。

とくに、犬の鍋には驚かされる。

綺麗な女性には裏があるといいうことか。

そして殺人事件にまで発展する。(ネタバレあり)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この映画は、解離性同一性障害(いわゆる多重人格)による出来事を描いたもので、そのネタバレで、話は終わるが、実は、同居した麗子の別人格マリを含めて晴海の4重性障害だったのです。

おかげで全編を覆うホラー調の描写は、そのための伏線で、みているものも、どうなるのかと思いながら、落ちに至ってつかれてしまう仕組みになっている。

その辺の評価が分かれるところで、万人を納得させる作りにはならなかった。

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「観相師」、ソンガンホ主演の歴史ものです。

2014-07-07 16:36:36 | 韓国映画

おススメ度 ☆☆☆

韓国映画好き、歴史ドラマ好き ☆☆☆☆

手相ではなく、人の顔の顔相をみて、その人の性格なり、その後の運命とかを占える観相師。

時代は,1453年、朝鮮李朝6代国王端宗の即位1年後の1453年10月に、幼い国王の叔父にあたる首陽大君(のちの世祖)が、皇甫仁、金宗瑞らの顧命大臣を殺害して政権を奪取したクーデター事件。

本作はその時代の物語である。

ソンガンホ演じるネギョン、地方で評判の観相師。息子と死んだ嫁の弟と3人暮らし。息子は足が悪い。

芸妓に見初められ、都会で観相をすることに。このあたり、ソンガンホのコミックなキャラ満載で弟との掛け合いは息があっている。

そして、新人登用の時に観相で選びたいとのことで、官邸に抜擢される。

そこで見た、野心に満ちた王の弟(首陽大君)の悪相にびっくり仰天。

そこから、歴史のうねりに身を翻弄されることに。

ここからは「トラ」と「オオカミ」との争いになり、ミステリアスな展開に。ここでもソンガンホの芸が光っている。

一方、首陽大君を演じるイ・ジョンジェが、いい味を出している。狡猾で、かつ威厳のある大役だが、かっこいいジョンジェが演じることで人物に深みが出た。

139分の長編だが、飽きさせることのない出来になっている。

韓国では、大入りだったが、歴史ものだけに日本では、ちょっと不利。

 

 

 

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「フルスタリョフ、車を」、ソ連映画の巨匠アレクセイ・ゲルマン の作品です!

2014-07-06 19:37:54 | ヨーロッパ映画

おススメ度 ☆

芸術的な映画好き ☆☆

監督のアレクセイ・ゲルマン は、2013年に74歳で死去。

この映画は、1953年ソ連スターリン時代の末期。

後半、病床にあるスターリンも出てきます。

この映画の主人公は、脳外科医の軍医少将だが、父がユダヤ人陰謀事件のもと、迫害にさらされる。

軍医の病院、家庭。愛人宅と場所を変えて、雪降るソ連のなんとも不穏な当時の雰囲気が醸し出される。

ただ、映画は、筋があるのかないのか、たくさんの登場人物、それらがいろんなセリフを振りまくので、前後関係も不明で、見ていて混乱する。

1998年に作られた本作は、白黒それもハイキーな、時々ガスがかかる。

カンヌ映画祭にかけられるも「何が何だかわからない映画」として絶賛されたというから筋金入りだ。

なぜか、日本では、ロシア映画祭などで上映されたらしい。

DVD化が危ぶまれたが、DVDとなり、どこででも見れることになったが、さて、分からない映画として、金字塔を築くのだろうか。

白黒の映像と、そのトーキー時代風な、動きの中、不穏な空気が漂うのは、当時のソ連の気分なんだろうか。

「フルスタリョフ 車を」のタイトルは、スターリンの死ぬ間際の言葉として有名らしい。

世界的に稀有な独裁体制をとったスターリン、その晩年をカリカチュアライズしたと目されるのだが。

 

 

 

 

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「エステドロワイヤル」、天才エステシャンが活躍する官能映画

2014-07-06 15:52:06 | アメリカ映画

2009年製作 劇場未公開

アメリカのポルノ映画だが、昔と違って、モザイクが小さく見苦しくなくなった。

エステシャンが主人公で、自分の店を持ちたいといろいろ画策する映画だが、

エステシャンがかなりの曲者で、客の評判がいい。それというのも、性技で満足させるからだ、

夫人、恋人、娘と、やりまくり、最後は、どうおさめるかが問題だが、

さすが丸く収めてある。

日本のAVと違ってセックスシーン制約があるが、やることはやっているので、

出ている女優さんは、一応、可もなし不可もなしてところ

 

最後まで楽しまる。

 

 

 

 

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「オール・ユー・ニード・イズ・キル」、トムクルーズ主演のSF映画

2014-07-05 18:05:40 | アメリカ映画

おススメ度 ☆☆☆

SF映画好き、トムクルーズ好き ☆☆☆☆

アメリカ映画だが、桜坂洋の小説の映画化だけに、日本人に分かりやすい。

近未来、地球は、宇宙生命体(ギタイ)に襲われ、ドイツが、フランスが陥落、そして英国が狙われている。

軍の広報官だったケイジ(トムクルーズ)が、突如前線に放り込まれ、戦闘服に身を固め飛行機で現地へ。

なんの戦闘経験もなく、むしろヘタレ気味のトムクルーズが何とももたもたして、コミカル。

当然最前線で、敵に襲われ戦死してしまう。

ところが、ある事情で、ループ現象に巻き込まれてしまう。

すなわち、死んでも、またある時点へ戻される。ただ、その間の記憶はあるから、行動によって危機を回避できる。

それを何回も繰り返して、徐々に強くなるという話。

ただ、この映画には、もうひとつ仕掛けがあって、先輩の女将校。彼女がめっぽう強くて、トムクルーズの教育をするのだ。へたれてきたトムを即射殺。すなわちキルミーだ。

で、後半、この女性とタッグで、宇宙生命体の真髄に迫っていく。

宇宙生命体の強いこと、3D画面で圧倒される。

美術館の地下への潜入とか、トレーラーでの脱走とか、アクションシーンにも事欠かない。

そして、女将校との固い絆。

後半のトムはやっぱり強い。なんといっても、映画を見た後の爽快感、これぞ映画の醍醐味だ。

 

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「パッション」、女の恋とビジネスのさや当てとミステリー!

2014-07-04 17:14:55 | ヨーロッパ映画

おススメ度 ☆☆☆

デパルマ監督、ミステリー好き ☆☆☆☆

まあ、見事女のドロドロをハイセンスで描いてくれました。

冒頭、2人の美人が、パソコンにくぎ付け。

実は広告会社の重役とその部下。

パソコンは、次のCMの原案が映し出されているみたいだが、2人でつまらないと。

次の宣伝会議で、部下が持ち出したアイデアが抜群。

世界的にも評判になったが、社長には、重役のアイデアと報告され、横取りされた感じ。

おまけにロンドン出張を押し付けられる。

そこはうまく、同行した男性とばっちり楽しいナイトを過ごす。

だが、これも重役の仕掛けた罠。

二人は、レズとみられるくらい仲が良いのに。

そんな、職場での女ボスの横暴と、それをうまくかわす可愛い部下。

それにその部下の助手が絡んで、事件へと進む。

広告とファッション、それに後半はバレーと、スタイリシュな展開で話は淡々と進む。

だが、殺人事件から、容疑者、アリバイ、それを撮っていた動画。

警察沙汰だが、この辺からは、夢物語も出てきて、謎が深まる。

殺人のシーンとバレーのシーンが二分割画面で描かれるのには少し参った。どちらを見てよいのやら。バレーが美しいだけに残念。

重役のマックアダムスと部下のノオミラパス、2人の好演に助けられる。

 

 

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