記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

枯れ葉剤

2008年07月13日 20時05分00秒 | Weblog

知っているだろうか?枯葉作戦を...

6年程前、友人のAとベトナムに行った。サイゴン川の見えるホテル。毎朝麺の種類がえらべる具だくさんのフォーに大満足だった。念願のアオザイも仕立てて貰い、初エステにも挑戦!ホテルの前にあるレストランに毎晩通いつめ、揚げ春巻や蒸し春巻、空心菜の炒め物、バインセオにはまっていた。
町は決してきれいとは言えない。通りはバイクで溢れかえっている。もたもたしているとひかれそうだ。物乞いをしてくる子供たち。シクロやバイクの運転手もひつこく、勧誘してくる。なぜかたいてい歯がおっかけている!!思わず噴き出しそうになるが、無視するしかなかった。うっかり笑顔をみせると、延々つきまとわられるからだ。
そんな喧騒の町で、目のやり場に困る姿が必ずあった。
枯葉剤の後遺症による奇形の人達。あの時の私は無情にも奇異の眼差しを投げつけていたと思う。町の至る所で見かけるその身体がベトナム戦争が終わっていないことを表していた。
ベトちゃんドクちゃんは私がちょうど小学生の頃に生まれた。子供ながらに生き続けられるか疑問な姿だった。そのベトちゃんも昨年この世を去った。ベトナムから帰国後図書館でフォトジャーナリスト中村梧郎さんの写真集を借りてきた。目を見張る現実。改めて五体満足な身体に感謝した。
横浜市民ギャラリーで一部展示されていた中村梧郎さんの写真。7/26迄赤れんが倉庫手前のJICA横浜ホールで写真展が開催されていると知り足をのばしてみた。実物を見たのは初めてだ。枯葉作戦を命じたのはJ.F.ケネディだと今知った。そうだったんだ。
去年マンハッタンのプレジデント・ギャラリーで「中村梧郎の枯葉剤AGENT ORANGE」展が開催されたとある。この展示により多くの市民がベトナムで起きていた事実を知ることとなった。今まで彼等はベトナム帰還兵に生じた枯葉剤の爪痕しか知らなかったのだ。
来月は八月です。戦争があった事実を、ベトナム戦争から33年経った今でも奇形の子供が生まれてくる枯葉剤の深い傷痕を受け入れなければならない国が存在する事を、知る必要があるのだ。

fine ART photographer Masumi
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視点神奈川展

2008年07月13日 16時59分15秒 | Weblog

いつものことだが、自分の作品を見に行くと、じっくり見ることができない。本当は見たいのに
なんだが気恥ずかしい。
今回は関東一次選考通過作品のお部屋があり、突き当たりの壁の中央にいた。場所はよかったほうだと思う。ホントなら、真っ先に自分の写真のそばに行きたいのだが、大人げない気がするので、端から順に見ていった。そして御対面!思わずニンマリしてしまう入選作品の中でお気に入りを見つけた。タイトルは「口をあけて」。
幼稚園だろうか。小児科の先生らしき白衣を着た男の人が目を細めて大きく口を開ける子供のノドに向かって何か吹き掛けている。消毒薬?イソジンか何かだろう。
怖いのをこらえて大きな口を開けてる姿は勿論、順番待ちの子供たちが可愛い次に呼ばれる女の子は先生が言う言葉に反応して同じように口を大きく開けている。
なんともほほえましい一瞬だ。ふと私が幼稚園の時、スイカ割りの順番待ちを写した写真を思い出した。みんな正座をして自分の番を待っている。今見事に割った友達に思わず立ち上がって手を叩く男の子。私はまじめに座っている。
絶対に割る自信があったのに思いきり床を竹刀で叩きつけた。なぜって目隠しされてるから。だから見ている側も楽しいのだ。
幼稚園にお泊りの行事の一コマ。

この作品もそうだが、モノクロはやはり味がある。たった二色の中にたくさんのメッセージが詰まっている。今回展示した写真はカラーだが、やっぱりモノクロはやめられない。


写真は赤れんが倉庫とワールドポーターズのあいだのサークル歩道橋から見た風力発電(eolienne)

fine ART photographer Masumi
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