記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

胃カメラ

2010年01月28日 22時57分48秒 | Weblog
ついに来てしまった。

毎年の行事である人間ドックの追加胃カメラ。
鼻から挿入するのもやはり痛いみたいだが、口からのは決して慣れるものじゃない。はじめ紙にコップ2/3はある胃をきれいにすると言う液体を飲むのがつらい。まるで洗剤でも薄めたような味がする。一気に気持ちが悪くなり、さらに喉に痛みを感じないように麻酔を口に含む。あまり真面目に喉に停滞させると呼吸困難に陥りそうだいざ診療台へ。
緊張で無口になってる私は相当こわばった顔をしていたんだと思う。看護士さんは私の顔を心配そうにのぞきこんだ後、ニコッと笑った。それにつられて私の顔がほぐれた。バリウムでだいたい引っ掛かるからはじめから胃カメラを選ぶのですと伝えると、じゃあどっちが楽ですか?と聞かれた。うーんと唸った私を見て、やっぱりどっちもやですねと看護士さんは言った。「介助はしているけど、私は一回も胃カメラはやったことないんですよ。やらないといけないですね。」と加えた。先生が来るまでに看護士さんのおかげで私のまわりで張りつめた空気がやわらかくなった。
実際はじまると経験者ならわかると思うが酷い嘔吐反射を繰り返した。泣きたい訳じゃないけど目からは涙があふれ、空いたまんまの口の端からは絶えず唾液が流れるでも看護士さんの声がけと介助はそんな状況下の私を励ましていた。
真正面にあるモニターに映し出される自分の消化器を見つめながら、はやく終わる事を、そして極力嘔吐反射を繰り返さないように祈った。

すべての検査が終了しお会計を澄ませ、ビルの一角にある診療所を出た。正直ヘトヘトだった
同じ階にある化粧室に寄ると、先ほどの看護士さんがいた。
「先ほどはありがとうございました」と話しかけると、看護士さんは「おぉ~っつ!」と驚いた後、「おつかれさまでした。結構時間かかっちゃいましたね。お腹空いたでしょう」と言った。人間ドックを受ける人はその病院のパジャマみたいなのを着ているから一瞬私服の私がわからなかったんだろう。
また逢えて嬉しかった


fine ART photographer Masumi
コメント (2)
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