寝つきが悪いと、旅行に行ったときに本当に困る。ヨーロッパだと時差が8時間もあるからね。飛行機の中もなるべく寝ないようにして準備するのだけれど・・・
で、同行の友にはあらかじめ断りを入れておく。
「私が寝られなくて、電気つけたりごそごそしたりしても気にしないでね。」
いい迷惑だろうと思うけれど・・・
だってね、こちらの夜は日本の昼だもの寝られるわけがない。明日は強行スケジュールだ、寝ておかねばと思うと、ますます目が冴えてくるわけよ。1時間2時間は我慢する。
それ以上になると我慢できない、派手に寝返りを打って起きている合図を隣に送るのよ。
自分だけ眠れないのは耐えられないもの、巻き込まなければ・・・
それから、スタンドをつけて持ってきた本やパンフレットを見たりするわけ。勿論、情け深い友は知らん顔。
3人の時は、いくら私でも悪いと思うから、バスルームにこもって電気をつけガイドブックなんか読んで夜明けを待つわけ・・・6時くらいになると熱いお湯を出して、朦朧としたした頭を目覚めさせる。苦労が多いの。
そういうわけだから、笑えることも多い。
ウィーンのシェーンブルン宮殿コンサート。始まった時から爆睡、なんにも覚えていない。狭い所だから大音量な筈なのに、聞こえていない。頭が右に左にぐらりぐらり揺れていることだけは記憶にある。はっと目を覚ましたら、バレエなんか踊っているの。
「えっ!バレエなんかやってたの?」と聞くと、「いろいろあったわよ、あんた日本人の恥をさらしてくれたんじゃない?」とお叱りを受け・・・トホホでした。
でも、私のとんでもない我儘を笑いの種にしてくれる友をもって、ホント幸せです。