カラスウリは夜にしか顔を拝見できないらしいが、キカラスウリは、いつでもどうぞとばかりに出し惜しみしないで、朝でも昼でもお目にかかれる。まことに庶民的でして。
美しさは同じような気がする、とは、幾分負け惜しみかしら。
上越新幹線で東京に向かう時。
長岡を過ぎてトンネルに入り、浦佐駅が近づいてくると、信濃川の上流、魚野川のゆったりした流れが見えてくる。初夏には鮎釣りの人の姿も見る。川の向こうに稲田が広がり、遠くには越後三山を含む山々が四季折々の様相を見せる。それはそれは美しい風景。
よくぞ日本に生まれけり、と感慨にふける場所のひとつなのに・・・。