毎日が暇、それってほぼほぼろくなことはないけれど、たまにはいいこともある。
あれも飽きたこれも飽きたわって、そうだ、と、どうでもいい懸案事項の一つを考える。
私のブログ、なんたって文章が長い。だらだら長い。要点をつかんで書くことができない。
一から十まで書きたい。小学生の時、遠足の作文なんか書かされると「朝起きました」
から「疲れて寝ました」まで順を追ってちんたら書くタイプね、きっと。
その癖は続いているから、読書感想内容紹介の文章をコピペするくらい、写真の横に
持ってこれないかしらと、そうすれば少しは短くなるかもと姑息なことを考えた。
思い出したのよ、以前gooに質問して教えてもらったことを。
そうだわ、って頭から記憶を絞り出して挑戦、写真横に文を書く。いやあできました。
これを使って1月に借りた本の備忘録を、ね。内容も感想もおぼろげ。
だから、せめて内容紹介だけでもコピペしてはっ付けておこうという魂胆。
4冊ともそれぞれに読みごたえがあったから、ほっとくのはもったいない。
真面目でしっかり者の沙也加は、丁寧な暮らしで生活を彩り、
健康的な手料理で夫を支えていたある日、突然夫から離婚を
切り出される。
理由を隠す夫の浮気を疑い、頻繁に夫が立ち寄る定食屋「雑」
を偵察することに。
大雑把で濃い味付けの料理を出すその店には、愛想のない接客
で一人店を 切り盛りする老女〝ぞうさん〟がいた。
沙也加はひょんなことから、この定食屋「雑」でアルバイトを
することになり——。
個性も年齢も立場も違う女たちが、それぞれの明日を切り開く
勇気に胸を打たれる。
ベストセラー作家が贈る心温まる定食屋物語。
店主の”ぞうさん”ことみさえさん、色々抱えてきたことを呑み込んで「雑」を営んでいる。
もう少しみさえさんの人となり来し方に踏み込んでいただけたらもっとよかったのにな。
惜しいな、なんて。
会社員の實成は、父を亡くした後、得体のしれない不安
(「モヤヤン」と呼んでいる)にとり憑かれるようになった。
特に夜に来るそいつを遠ざけるため、とにかくなにも考えずに、
ひたすら夜道を歩く。
そんなある日、会社の同僚・塩田さんが女性を連れて歩いて
いるのに出くわした。
中学生くらいみえるその連れの女性は、塩田さんの娘ではない
という……。
やがて、何故か増えてくる「深夜の散歩」メンバー。
元カノ・伊吹さん、伊吹さんの住むマンションの管理人・松江さん。
皆、それぞれ日常に問題を抱えながら、譲れないもののため、
歩き続ける。 いつも月夜、ではないけれど。
挿画に惹かれて読み始めた1冊。寺地さんの作品は好きなのです。
上2冊、少し物足りなさを感じるけれど、読後が温かくてほっとできていい小説だったなと。
暗愚と疎まれた将軍の、比類なき深謀遠慮に迫る。
口が回らず誰にも言葉が届かない、歩いた後には尿を引きずった
跡が残り、その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ馬鹿
にされた君主。
第九代将軍・徳川家重。しかし、幕府の財政状況改善のため
宝暦治水 工事を命じ、田沼意次を抜擢した男は、本当に暗愚だった
のか――?
廃嫡を噂される若君と後ろ盾のない小姓、二人の孤独な戦いが始まった。
こちらも大好きな挿画 ふたりの関係が大いに想像できる
実は私、確か直木賞候補作品だったと検索し、先に選評を読み始めたのよ。
いやあこれがいけなかった、辛口評価にすっかりじゃまされてしまったわ。
そんな読み方、反則ね。そこまで言うほどかと思ったので、選考委員のおひとり優しい
宮部さんに代弁していただく(えらそう)。
宮部みゆきさん
「ページを繰りながら何度か泣かされてしまい、「やられたぁ」と心地よく本を閉じました。
惜しまれるのは、家重が将軍になるまでの前半はぐいぐい読ませるのに、将軍になってからの
後半は急に失速し・・・
大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。
ある日、バイト中にはなしかけてきた大阪弁の女は、中学時代に死んだ
はずの同級生の名を名乗った。過去の記憶と目の前の女の話に戸惑う
優斗はーー「違う羽の鳥」
調理師の職を失った恭一は家に籠もりがちで、働く妻の態度も心なしか冷たい。
ある日、小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた
旧一万円札を持っていた。近隣の一軒家に住む老人からもらったという。
隼からそれを奪い、たばこを買うのに使ってしまった恭一は、
翌日得意の澄まし汁を作って老人宅を訪れるがーー「特別縁故者」
先の見えない禍にのまれた人生は、思いもよらない場所に辿り着く。
稀代のストーリーテラーによる心揺さぶる全6話。
「違う羽の鳥「ロマンス☆」「憐光(りんこう)」の前半3話を読みながら、後味の悪さに
この手の話はやっぱりだめだと思いつつ、それでも引き込まれて後半の3話を。
「特別縁故者」「祝福の歌」「さざなみドライブ」を読んで、希望が見える終わり方に
ようやく気持ちが収まる。
なかでも「特別縁故者」がいちばん印象的だったかな。