話はさかのぼる、3月19日12時40分発maxとき号車内でのこと。
私は窓際座席で熱心にブログを書いていた。と、そこに50代と思しきサラリーマン氏が、
「こちらよろしいですか?」まことに丁寧な声掛け。
いつもなら、隣の席に座らないでね、オーラ出しまくっているのに、ブログ書きですっかり忘れていたわけよ。
「どうぞどうぞ」と。今どきは当然の権利だからといちいち許可なんぞ取らない、どっかと座る。
空いている2席に上司と部下らしきお二人連れ。急いで乗車したのかどちらもふうふう言っている。
上司の人は額に玉のような汗、部下の人は扇子を使っている。
私の隣に座った上司は「僕、人の1,7倍占めますから」と遠慮深げに身を縮めるのがおかしい、可愛い。
書き終わった私は、買っておいた焼き鳥弁当と缶ビールを出して、(ちなみにお二人は幕の内弁当)
「すみません、お仕事中の人たちなのに」一応遠慮してブシュッとプルトップを引いたわ。
「遠慮なくどうぞ、僕もやるときありますから」って。えっ!お仕事中なのにと言ったら、通路側席の部下氏、
「彼、親分なのでそういうときはいいんです」ですと。そうなのか社長さんなのか。
聞けば、その日、お二人は和歌山のみなべとかいうど田舎(ご本人が言う)から朝7時半の特急に乗って新大阪まで、
新大阪から東京まで新幹線、そしてまた上越新幹線に乗って長岡まで、その後柏崎までのローカル線。
柏崎にある取引先に顔を出して長岡まで戻ってお泊りの出張ですって。はあああ。
私「死んじゃうわ」と言ったら、
「いやあ僕新幹線好きだから楽しいですよ、嫁もいないし」なんてお言葉が返ってきたりして、なんともかとも。
と、部下氏が、
「奥さん経理を担当していてよくできるんですよ、社長、愛妻家だし」なんて絶妙なフォロー入れる。
部下氏は社長さんとは長年の友達付き合いだったけれど、引き抜いて社員としては2年くらいの勤務だそうな。
焼き鳥弁当は美味いし、ビールで喉も潤っているから、私も適当に相槌入れる。
社長さん52歳、奥さんは高校2年先輩、妙齢な年頃の娘さんひとり同居。
40代イケメン部下氏は、娘がパパといっしょがいいのひと言で買ったばかりの東京のマンションを売って
みなべに住んでいるんですって。子供時代学生時代のことetc身上調査はもっともっと進んだけれど省略。
そして、社長さんの職業判明、「実は僕こういう仕事しているんで」と名刺をくれて。
おまけに分厚いパンフレットまでも。すばやく、部下氏はノートパソコンでホームページ見せてくれて。
釣りの餌(オキアミ)の卸をしているんですって。
社長のお名前が「浜田さん」。釣りバカ日誌の浜ちゃんとは一字違いじゃないの、とひとり受ける。
「僕は釣りはいっさいできないんですよ」とはおかしい。笑っちゃう。
(パック詰め ホームページから)
長岡まで越後湯沢の残雪状況も見ず、八海山も見ず、ひたすら話を聞く。
途中「もう1本どうでしょう」と勧められたけれど、帰れなくなりますとお断り入れるとお茶をごちそうしてくれた。
社長、何度も、オキアミの中から雑物を取り除いてくれている社員の女性たちに感謝の言葉を言ってたわ。
ホームページの動画には働く女性の映像、私よりちょっとだけ若いくらいの年齢の方々、我が身の体たらくにちと恥ずかしい。
(製品 ホームページから)
長岡が近くなって社長氏「楽しかった」と。
私も負けじと「楽しかったです」と。
月1回都合7年間、回数にすると何回になるかしら上越新幹線に乗ったけれど、
お隣の席の人と、乗車から下車まで2時間弱話を続けたなんて経験ははじめて。今でも鮮明に浮かぶ出来事。
3月30日の社内ニュースには、今年度のオキアミの買い付けはほぼ順調に終わったとあった。
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