緊急事態が解除されて、バス車内の光景も少し変わった。
緊張感が薄れたと言おうか、ほっとした和やかな空気が漂っているとか。
知り合いを見つけると、目礼だけでなく声をかけている。
会話も聞こえるようになった。いいのか悪いのか。
いつぞやのこまわりくん、下車するバス停が来たから立ち上がった。
大きなバギーを持った若いお母さんと、2歳になるかならないくらいの女の子も立った。
私が先に降りた。
何気なく後ろを振り向くと、傾斜になっているところをよちよちと女の子が。
お母さんんは抱っこ紐での赤ちゃんとバギーで身動きならない。危なっかしい。
とっさに女の子を抱っこしてバスから降ろしたわ。泣かなくてよかった。
お母さんがありがとうございますって、三人して上の方へ、私は下の方へ。
私こそ、久しぶりにほわほわの柔らかい女の子の感触が嬉しくてにやついていた。
と、後ろから「ばいばい」と可愛い声。立ち止まって手を振ってくれている。
1日が幸せな気持ちになったことは言うまでもない。
でもな、これが緊急事態中だったら私はよその子に手は貸さなかったと思う。
敬老パス使ってバス2系統乗っての団地内公園。
ここは山を造成してできた団地、その名残が植栽に残っているようで好きなの。
モミジバフウはとっくに見頃を過ぎていたけれど、散る前の輝きを見せてそれはそれで。
この木だけはこれから
小さな女の子の手がモミジなら、私のそれはモミジバフウか。あらま、それでも図々しいか。
ま、せめてモミジバフウのように枯れ落ちる前、一瞬でも輝きたいものだ。はい。
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