気ままに

大船での気ままな生活日誌

横綱白鵬 にゃんと、歴史的”猫だまし”

2015-11-17 20:54:54 | Weblog

箱根の紅葉見物から帰って、早速、テレビで相撲見物。今日の大一番は全勝白鵬対栃煌山戦。誰れもが熱戦を期待していた。栃煌山は、前日、(先場所、まさかの注文相撲に破れた)横綱鶴竜に復讐し、圧勝している。この勢いで、白鵬も撃破してくれるものと強く期待していた。強くというのは、わが稀勢の里がふたつ前の取組で、豊の島に不覚の黒星を喫してしまったから、是非とも、栃煌山に勝ってもらいたかった。

その大一番。なんと白鵬が、猫だましを!これは、注文相撲とはいわないが、実質、”変化相撲”。今場所、嘉風戦にも”変化相撲”をみせているので、今場所、二度目。先場所優勝の鶴竜と並んだ。

猫だましって、なあに?という読者の方も多いと思うので、ちょっと、説明しておきたい。小兵力士だった舞の海さんの得意技で、立ち合いと同時に、相手力士の目の前で、両手をパッチと叩き、相手に目をつぶらせ、変わり身で有利な状況をつくる、いわばだまし討ち。今回、栃煌山はやっと、土俵際でこらえて、反撃に移ったところ、何と、白鵬、二度目の猫だまし・・・・。先場所、鶴竜が稀勢の里に対する二度の変化を彷彿とさせるような出来事。

逆に言えば、これで白鵬の優勝はなくなった。明日はさすがに、汚い立ち合いは出来なくなり、稀勢の里に完敗。そのあとは、めろめろ連敗で、屈辱の九州場所になるのは間違いにゃー。

ああ、これで、今日の稀勢の里のぶざまな敗戦のもやもやを晴らすことができた!ああ、いい気持ち

。。。。。

念のため、ウィキペディアで”猫騙し(ねこだまし)”を調べてみると、こんな説明が。

猫騙し(ねこだまし)とは相撲の戦法の一種。立合と同時に相手力士の目の前に両手を突き出して掌を合わせて叩くこと。相手の目をつぶらせることを目的とする奇襲戦法の一つ。相手に隙を作り、有利な体勢を作るために使われる。・・・普通の立合いではかなわないような、はるかに強い相手に対する一発勝負に使われる。失敗すると一気に持って行かれてしまう可能性がある。最近では舞の海が比較的多く用いていた。上位力士では三重ノ海が大関時代に横綱北の湖にやっているが敗れている

そして、なんと、今日の取組まで、以下のように緊急追加されている。言ってみれば、歴史に残る、”横綱の猫だまし”だったのである。

2015年11月場所10日目、横綱白鵬が関脇栃煌山に対し、立ち合いに猫騙しを見せた

。。。。。

歴史的快挙!白鵬の猫だまし。

あたいは、猫だましじゃなかよ。本当にねむいんや。 おやすみなさい。

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『FOUJITA』(フジタ)の初日に

2015-11-17 06:47:39 | Weblog

おはようございます。箱根からのスマホ投稿です。箱根美術館の紅葉は素晴らしかったですよ。帰宅してから報告します。

1920年代に、エコール・ド・パリの一員として活躍した、世界的画家、藤田嗣治の半生を描いた映画『FOUJITA』(フジタ)が公開されたので、その初日に出掛けてきた。

藤田嗣治の絵はよく見るし、彼の人生にも関心をもっていた。数年前に、藤田の絵のモデルとなって、”モンパルナスの女王”と、もてはやされたキキの自伝も読んだ。この映画では、きっと彼女のことも取り上げられているだろうし、また小栗康平監督が藤田をどう描くのかも楽しみだった。

映画がはじまってすぐ、オカッパ頭にロイドメガネのオダギリジョー演じる藤田嗣治が現れた。そのときはすでに、”寝室の裸婦キキ”が描かれた後で、すでに巴里画壇の寵児になっている。そして、あるパーティーが開かれる。そこの主役にキキがいた。豊満な胸の(汗)キキが会をリードし、会を盛り上げる。ヌードモデルたちが素っ裸になったり、もちろんフジタもおちゃらけ、騒ぐ。ピカソやモディリアニ、ユトリロ、パスキンの話が出てきたり、出席者のスーティンだけが、(きっとそうゆう感じだろうなと思わせるが)ひとり浮かぬ顔でいたり、エコール・ド・パリの時代が生き生きと描かれていている。これだけで、あの時代に一気に引き込まれてしまい、ぼくらの頬もゆるむ。

”お調子者”という意味の”フー・フー”と呼ばれていたフジタは、悪ふざけすればするほど、絵がきれいになるんだ、と妻に明かす。一方、パリのクリュニー中世美術館で”貴婦人と一角獣”のタベストリーをひとりフジタが見つめるロングシーンがある。フジタの美への真摯な探究を表している場面であるが、大画面で、この有名なタベストリーをみることが出来るのはうれしい。

また、パリの街角、セーヌ河の畔、ノートルダム寺院等が、多すぎず、少なからず、いいあんばいにスクリーンに現れ、パリ・フアンを喜ばせてくれる。

そして、後半。フジタは戦時中の日本に戻り、戦地に赴き、”戦争画家”として活動する。五人目の妻を中谷美紀が好演する。フジタの戦争画は、竹橋の国立近代美術館でし見ているが、映画でも名作”アッツ島玉砕”が出てくる。フジタは戦争画を歴史画として捉え、人物を主にして描くことにしたようだ。朝日新聞が主催した(映画では明示していないが)、戦争画展覧会でも指導的な役割を果たすなど、後年、戦争協力者として批判されたようだ。でも、そんな単純なことであろうはずもなく、フジタの心象風景ともいうべき、水墨画のような、うつくしくも、悲しい風景が、終盤に流れつづけていた。

美術フアンには面白く、さらにフジタが好きになる映画であった。以下、映画に関係する画像を、ぼくの過去ブログから取り出してみました。

。。。。。

猫のいる自画像 (藤田嗣治)オダギリジョーもうまく化けた(笑)。 

寝室の裸婦キキ” フジタもキキも有名にした名画。パリ近代美術館蔵。その後、”乳白色の肌”の裸婦像が次々と描き、エコール・ド・パリの一流画家として認められていく。


モンパルナスの女王、キキ” マン・レイ撮影 (横浜美術館蔵)マン・レイとも同棲した。ヘミングウエイの言葉 ”決してレディだったことのない女王”


貴婦人と一角獣”(クリュニー中世美術館)

ピカソ、モディリアーニらが住んでいた安アパート”洗濯船/Le Bateau-Lavoir”(現在は新しいアパートに改築)。なるほど、船のように細長いアパートだ。映画でも、この話が出てくる。

 

サイパン島同胞臣節を完す(1944)↓(国立近代美術館蔵)

大壁画、”秋田の行事”(秋田美術館蔵)のエピソードが入っていなかったのが、ちょっぴり残念。

監督小栗康平の言葉。

彼のエピソードは、あることないこと含めていっぱいあります。そんななか、藤田の絵を見ると、藤田固有の静けさがあるんです。巷間に出回っている騒がしいエピソードではなく、静かに作品に寄り添って改めて藤田像を描こうとすることは、俺もできる仕事、やりたい仕事だと思いました。だから伝記的な、エピソードを追ったつくりにはしませんでした。

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