11月20日(金)
落柿舎に寄って、去来の小さき墓に参って、歩みを進めると、すぐ、二尊院のりっぱな総門が待っている。ここも去年、訪ねている。本尊が釈迦如来と阿弥陀如来の二尊を祀るので、その名がある。総門をくぐり、本堂までの長い、ゆるやかな石段を”紅葉の馬場”という。その名の通り、素晴らしい紅葉の並木道だ。
突き当りの白壁を左に折れる。
その道も紅葉の道。
白壁に映える紅葉。
そして、唐門に入る。この唐門の内側には”小倉山”の扁額が架かっている。
本堂は修繕中で見学ができない。そのお詫びとして、二尊の絵葉書がいただける。青いシートに覆われた本堂の写真の代わりに、二尊さまを。
境内の紅葉は見頃になっている。銀杏も黄金色に輝いている。
二尊院の紅葉を十分、楽しんだあと、そして、祇王寺を訪れる。平家物語にも登場する尼寺。清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が、清盛の心変わりで都を追われ、母と妹と共に出家し、ここに入った。悲恋の尼寺らしく、紅葉も密やかに染まっていた。
境内に清盛と、祇王と、母・刀自、妹・祇女の供養塔がある。
平家物語の世界に浸る人々。
淡い紅葉の祇王寺を堪能して、次の訪問先、宝筐院(ほうきょういん)方面へ向かった。(つづく)