Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

ゆっくりブランチ/ お茶のお稽古 / 「東をどり」を見て来ました(鳥の子色地竹にふくら雀柄小紋)

2013-05-18 23:43:26 | 日記
明日お休みをしてもらえるようにお願いをしたので、今日は夫はお仕事日です。
今朝も夫の週末の楽しみ(らしい)、いつものブランチを作りました。


今日はふわふわフレンチトーストをメインに、半熟の卵、アスパラ・パプリカ・
キュウリ・ラディッシュ・人参・オクラなどの野菜を使ったバーニャカウダ、
トマト、そしてジャムを乗せたヨーグルトを添えて。

今日は、楽しみにしていた「東をどり」鑑賞の日です。お稽古仲間の新橋芸者の
「ちよ美」ちゃん、同じくお稽古つながり「のりえ」さん、お二人の晴れ舞台を
見に行くため、夫を見送った後はいそいそと身支度を始めました


今日はと~っても暑いのが分かっていたので、本当ならば単衣に切り替えても
良かったのかもしれませんが、どうしても今年中には着ておきたい着物があった
ので、少し無理をして袷を着ました。決まり事としては問題がないので、あとは
自分の気力と根性次第でした(笑)


袷ものですが色合いがとても淡いので、この時期に着ても暑苦しくないかな
思います。出産後にはしばらく着物が着られないので、今日を逃すと初おろしが
いつになるかわからなかったため、どうしても着たかったのです。購入したのは
ひと月前なのですが、今日に間に合うように急いで仕立てをお願いしました

少しでも涼しげに見えるように、帯は寒色系のものを合わせたい。尚且つ、柄が
着物の柄と関連性があるように...と考えたら、この帯以外にありませんでした。
なんだか先週と似たような色使いになってしまいましたが…


着物は淡い鳥の子色の縮緬地に、大きな笹(というより竹の葉)と小さなふくら
雀が控えめな色使いで描かれている、とっても可愛らしい「千總」の小紋です。
帯は明るい鶸色地の塩瀬地に、ふくら雀が描かれた「菱健」の染めの名古屋帯。
帯揚げは菊唐草地紋の白い綸子地に赤い蝶々柄の絞りの「きねや」製の輪出し。
帯締めは明るい橙色の組紐。

着替えが終わると、まずはお茶のお稽古へ向かいました。

今日のお稽古は、丸卓を使った濃茶のお点前でした。少し前にお師匠さん方にも
妊娠をお伝えしてあったので、他の方のお点前の席に入るときに、無理をせずに
足を崩したり壁にもたれたりしてても良いよ、と配慮してくださいました

同門の方にはまだ妊娠をお伝えしていなかったのですが、私が珍しく足を崩して
いるのを見て、気づいた方もいらっしゃったようです。今は着物なので気づかれ
ませんが、来週からしばらくお洋服でお稽古に通うことになるので、そうしたら
すぐにい分かると思います。

気づいた方は「お二人の赤ちゃんなら皆喜ぶわよ。早く言ったら良いのに」と
おっしゃって下さいましたが、人数も多いですし言って回ることでもないので、
どうしたら良いか悩んでいるところで結婚式に来てくださった方や親しい方々
には、きちんとご報告をしたいと思っているのですが…

お菓子は「あやめ餅」という銘の涼しげなお餅のお菓子で「鶴屋吉信」製です。
お軸にはこの時期にぴったりの「杜若」の能画の短冊がかけられていました。
茶花はスッと伸びた姿が美しい紫蘭が生けられていました。

お稽古が終わると同時に、急いで電車に乗って新橋へ移動します。


お稽古が長引いて開演ギリギリになってしまったのですが、なんとか間に合って
ホッとしましたロビーでは花街関係の方、料亭関係の方、芸事関係の方なども
たくさんいらっしゃいました。お化粧やお着物の選び方や着こなしが違うので、
そういう方は一目で見分けがつきますね


まずはパンフレットを買って席に着きました。こうした花街の踊りを見るときは
必ずパンフレットを買うようにしています。芸者さん方のお顔とお名前がすべて
わかる良い機会ですし、たいていおねえさんから順に掲載されているので、上下
関係がひと目でわかる一冊です



今日用意して頂いた席は花道にほど近い場所で、あまり前すぎずちょうど舞台が
見渡せる良い場所でした。後からわかったのですが、ちよ美ちゃんが花道に立つ
時にちょうど横になる席でした。ワクワクしながら開演を待ちます


序幕は、王朝風俗を描いた「春の調」。琴を使ったゆったりとした伴奏に乗り、
梅の花が咲き誇る宮殿の庭で、二人の貴人と三人の女御達が舞で春を寿いでいる
様子です。ウグイスの鳴き声も入る、優美なひと幕でした。


一幕目は歌舞伎や舞踊でも有名な「お染久松」の物語です。その中でも代表的な
「野崎村」の段が演じられました。お染といえばたいていは「お染柄」とされる
赤と水色の麻の葉模様の着物ですが、こちらは藤色地に薬玉模様の振袖で、帯も
赤い杜若柄と、可愛らしい取り合わせになっていました。

のりえさん演じる久松、優しげな男性像をしっかり出せていて、素敵でした


一幕目が終わると30分の幕間があります。事前にちよ美ちゃんから「幕間には
ロビーに出ています」と聞いていたので会いに行ってきました。ちよ美ちゃんは
三幕目から出演するので、舞台衣装でロビーにいました


記念にツーショットを。お披露目時とはまた違う粋なお化粧で、急に大人っぽく
なったような印象です。こうしてどんどん美しく磨かれていくのですね。お茶席
とは違って、舞台の時のお化粧は顔師さんがやってくれるのでしょうか今度
会ったら聞いてみようと思います。


おみやげ物売り場で、東をどりのうちわと、帯に挟む扇子を買いました。扇子は
偶然にもいつも使っているものと同じサイズで(多く売られているサイズのもの
より少し小さいものを愛用しています)東をどりで使われる舞扇と同じ「天紅」
柄のものだったので、つい買ってしまいました同柄の舞扇も持っています。

また、クーラーが苦手な私は、夏には自宅でうちわを活用する事が多いので、
今年の夏用にうちわを。軽くて使いやすそうです


お買い物をしたらポストカードをプレゼントして頂きました。去年の舞台写真を
カードにしたものでした


幕間が終わって席に戻ると二幕目が始まります。二幕目は四景に分かれていて、
一~二景は「華の御社中」と「粋の御社中」に分かれた新橋芸者が、火消し頭を
取り合って芸比べをするというもの。

二景では、芸者集がそれぞれ名乗りをする場面があるのですが、ちよ美ちゃんも
花道で名乗りをしました。初舞台とは思えないほど、堂々と良く通る声で台詞を
言えていて、感無量となった私は人一倍大きな拍手を送ってしまいました

三景では芸者衆がお座敷に向かう場面が演じられ、なんと花道から人力車で一番
大きいおねえさんが登場するという場面もありました。人力車って、花道の幅を
通れるのですねかなりギリギリでしたが


そして四景は、黒紋付姿のおねえさん芸者が揃ってのフィナーレでした。大きい
おねえさん方による口上のあと、華やかな総踊りが行われます。


このフィナーレでは手拭いが投げられるのですが、運良く花道にいらっしゃった
おねえさんが投げた手拭いを受け取ることができましたとてもシンプルなもの
ですが、何かの折に使ってみたいと思います。

今日は良い席に座り芸者さん方の素敵な踊りを堪能させて頂きましたが、明日は
夫と一緒にお茶席を楽しんだあと、3階席で二度目の「東をどり」を鑑賞します。
ちよ美ちゃんが半使を勤めるお茶席、とっても楽しみです