Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

ランチ@「都路里」 / 「東をどり」観賞2日目、夫とともにお茶席へ(白地御所解き柄小紋)

2013-05-19 23:15:45 | 京都花街
今日は午前中は良く晴れて夏日だったのに、夕方からはあいにくの雨模様と
なってしまいましたが、予定通り「東をどり」を見に行ってきました。


なので汚れやすいかなぁと迷ったのですが、きちんと雨支度をしていけば
大丈夫だろうと考え、涼しげな地色の着物を選びました。きちんとした雨支度を
していると、洋服でヒールを履いて移動するより雨は気にならなかったりします


この着物はとっても気に入っていて何度も着ていますが、本当に華やかなので、
着るたびに嬉しくなる一枚です。手持ちの「千總」さんの着物の中では、一番と
言って良いほど気に入っているものです

最近では、帯はお腹に負担の少ないように染め帯を合わせていますが、こちらの
帯は何にでも合わせやすく、とても重宝しています。別誂えで作って頂いたから
こその使い勝手だなぁと思っています


着物はシボの高い真っ白な縮緬地に、四季折々の花を散りばめた御所解き模様が
華やかな色使いで描かれている、お気に入りのとっても素敵な「千總」の小紋。
帯は明るい橙色の塩瀬地に雅やかな文箱模様が描かれた別誂えの染め名古屋帯。
さりげなく刺繍が入っているのですが、気づく人だけが気づく小さな贅沢です。
帯揚げは菊唐草地紋の白い綸子地に赤い蝶々柄の絞りの「きねや」製の輪出し。
帯締めは緑~白のグラデーションになった組紐。

私は昼間に三味線のお稽古が入っていたので、夫よりもひとあし先に家を出て、
お稽古場へ向かいました。30分程お稽古をして頂いて、電車に乗って東京駅へ。
大丸で用事を済ませた後、観劇の前にランチをしました。



大丸の10階に入っている「茶寮都路里」さんは私のお気に入りスポットです。
京都の都路里さんは観光客でいつも長蛇の列ですが、こちらはそれほど有名では
ないのか、いつもあまり並ばずに入ることができます


都路里さんといえばパフェが有名ですが、私はお蕎麦が気に入っています。
野菜や薬味がたくさんのった冷たい抹茶蕎麦と、ほうじ茶ゼリー&抹茶アイスの
セットを注文しました。お出汁の香りが強い麺つゆで頂きます


甘い物は好きなのですが、パフェと名の付くものを食べきれたことがない私は、
このくらいのサイズのデザートがぴったりです。ほうじ茶の香りにほんのりした
甘さがほど良いゼリーと、美味しい抹茶アイスの組み合わせ

腹ごしらえをした後は、電車で新橋へ移動しました。


演舞場の前で夫と待ち合わせをして中に入ります。夫はこういった花街の踊りを
見るのは初めて。今まで、茶道以外では洋風な世界ばかりを見てきた人なので、
これを機に踊りや邦楽や花街にも興味を持ってもらえたら嬉しいです

演舞場の入口付近では、偶然夫のお仕事のお客様に何人かお会いしました。夫の
お客様は旦那衆や会社の社長を務められている方々も多く、こういう場でお会い
する確率が高いそうで、「来年はサングラスをしてこないとね」と苦笑いして
いました。プライベートの場でお会いするのは、気恥ずかしいものなのですね。


演舞場の2階にあるお茶席の入口で、お茶券と交換でお菓子を頂きます。お菓子は
「榮太郎本舗」さん製のお饅頭で、藤棚の絵柄の焼印が押されていました。箱も
毎年変わるのか、去年は紫色の市松柄でしたが、今年は新橋色を基調とした桜に
蛇の目傘の柄で、大変華やかでした



お茶席に入るとちょうどお点前が始まっていました。今日はお点前が「きみ鶴」
さん、半使が「ちよ美」ちゃんです。京都の花街のように立礼式も良いですが、
やはりこうして茶室で畳に座ってのお点前は風情がありますね


お茶席は30分間続くので、きみ鶴さんはたくさんのお茶を点て、ちよ美ちゃんも
たくさんお運びをしていました。残念ながら私が頂いたのはお水屋から出たお茶
でしたが、目の前のとても良い席に座ることができたので、ゆっくり芸者さんの
お点前を拝見することができました



きみ鶴さんはとても美しい芸者さんでした。お点前の動きもゆったりと美しく、
私もこういうところを見習いたいです。ちよ美ちゃんは緊張しつつも落ち着いて
いて、初々しい可愛さがとても良かったです


お茶席が終わった後に、ちよ美ちゃんにご挨拶をしました。「2日も連続で来て
頂いてどうもありがとうございます~」と、いつもの明るい笑顔に癒されます。
夫にも一度会ったことがあるので覚えていてくれたようで、一緒に写真を撮って
くれました。夫はあまり芸者衆には興味が無いようなので、これが最初で最後の
芸者さんとのツーショットになるかも

40代50代になったら花街で粋に遊ぶようなこともして欲しいのですが、そもそも
女性のいるお店にも全く興味がない人なので、難しいのかなぁ。花街はそういう
お店と違ってとても健全ですし、芸や日本文化や色々なことの勉強になるので、
良いと思うのですが。

お茶席のあとは昨日と同じく、席について舞台を観賞しました。結局、3階席では
なく2階席にしてもらったのですが、昨日と違って上から見る舞台もなかなか良い
眺めでした。花道も一望できて、見やすいものですね


幕間に、昨日行けなかったドンペリコーナーを覗きにいきました。私は妊娠中の
ため飲めないので、夫が飲むのかなぁと思っていたのですが、「こんな時間から
飲んだら酔いがまわりやすいから…」と言って、飲まずに我慢していました。

新婚旅行でイタリアに行った際は、ヴェローナのオペラ鑑賞の時にシャンパンを
飲んでいたのですが、あの時は、夜のオペラだったから飲んでいたのですねぇ
お酒が好きでワインにもとっても詳しいのに、あまり強くないというのが少し
可哀想なところ。私は家系的にもかなり強いので...あまり好んでは飲みませんが

昨日も何人か京都の芸妓さんが舞台を見に来ていましたが、今日は舞妓さん達も
見にきていました。「つる居」の紗月ちゃんたちです。芸妓さんは普段着姿だと
なかなかわからないようですが、舞妓さんは髪を結っているのでわかりやすく、
注目を浴びていました。普段着姿(といっても着物ですよ)も可愛かったです

二幕目も見終わって、大満足で演舞場を出ました。夫は初めての花街の踊り鑑賞
でしたが「なかなか面白かった」と言っていたので、来年も誘ってみようかな

外に出たところで、初めてお会いする女性がお声をかけてくださったのですが、
どうやらこのブログをご覧下さっている方のようでした。私はブログで普段顔を
出していないので、「もしかして…」という感じでお声かけ下さったのですが、
とても嬉しかったです着物で気づいて下さったのでしょうか

突然のことだったのできちんとお礼も言えず、失礼なことをしてしまいました
お声かけ頂き、どうもありがとうございました

演舞場を後にして電車で帰宅しました。本格的に雨が降りだす前に帰れたので
ちょうど良かったです。帰宅してすぐにお風呂に入って、お夕飯にしました。


今日はお野菜をたくさん食べたかったので、まずはバーニャカウダ。食事の後に
DVDを見る時にもおつまみに出来るように、多めに作ってくれました。最近は
お野菜類が豊富に出回る季節になったので、バーニャカウダ率が高いです


そして焼き野菜のマリネ。これはバルサミコ酢でさっぱり仕上げてくれました。
マリネは冷蔵庫で数日持つので、たくさん作っておいても良さそうですね


メインは昨日のうちに仕込んでおいたハヤシライス。昨日、新橋演舞場からの
帰り道で、ふと通りかかったお家からハヤシライスの香りがしてきてどうしても
食べたくなって、急に作り出しました。2日目なので味がまろやかになっていて、
昨日よりも美味しくなっていました。


ディナーの後はバーニャカウダをつまみながら、DVDを見ました。夫が前から
見たいと言っていた、「ベンジャミン・バトン」です。設定としてはありえない
ものですが、色々と考えさせられることの多い映画でした。

映画の中で、出産関連のシーンでの流血が2回もあって、夫が私の出産を心配して
いました。現代の出産でもリスクはゼロではないですものね私も少しだけ怖く
なりましたが、母が「超」安産だったので、私も安産だといいなぁ…

今週末は土日ともに朝から晩までお出かけをしてしまったので、少し疲れが出てきたようです。来週は出来る限りゆっくり過ごそうと思います