Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

フランス料理教室【2015年10月】

2015-10-27 23:21:59 | フランス料理
今日はフランス料理教室に行ってきました。といっても、いつもとは違う環境で
教えて頂く出張レッスンになります


日本橋三越の8Fにある「はじまりのカフェ」では、毎日昼・夕方・夜と、様々な
ワークショップを行っています。

料理・食に関するものはもちろん、生活に関わることや趣味の領域まで、幅広い
ワークショップがありますので、時間さえあれば通ってみたいものがたくさん


カフェスペースは普通のカフェと同じくランチやティータイムなどに営業をして
いて、その奥にあるキッチンスペースでレッスンが行われます。

いつも通っているフレンチのお教室の先生がこちらのレッスンを今日担当される
ということで、お知らせを受けてからずっと申し込み開始を待っていて、開始と
同時に申し込み、席の確保をすることが出来ました

先生のレッスンは大好評で、すぐに満席になってしまったようです


今月は日本橋三越でフランス展が行われていた関係で、フランス料理やフランス
関係のワークショップがたくさん開催されているそうです

今日は、フランスの煮込み料理をテーマにレッスンがスタートしました。いつも
だと少人数のレッスンなので自分達も作業しながらなのですが、今日は16名もの
大人数なので、デモンストレーション形式で行われました。


まずは煮込み時間のかかるメインから。メイン料理は「Poulet vallée d’Auge」。
海上に浮かぶ修道院モン・サン=ミシェルで有名なフランス北部ノルマンディー
地方にあるオージュ谷の郷土料理です

この地方は寒いためかぶどうが育たないのでワインは造られていないのですが、
かわりに名産品であるリンゴを使った発泡酒シードルが有名です

そしてそのシードルを蒸留して作ったカルヴァドスというりんごのブランデーの
ようなお酒も有名。シードルとカルヴァドスを使う煮込み料理はオージュ谷風と
呼ばれているのだそうですよ

フランスには色々な煮込み料理がありますが、ワインで有名なブルゴーニュ地方
では代表的なフランスの煮込み料理「牛肉の赤ワイン煮」があるとおり、各地で
名産のお酒を使った煮込み料理が作られています


今日は骨付きの鶏もも肉を使いますが、骨なしのモモ肉でも大丈夫です。ただ、
骨付きのほうが煮込むあいだに良いダシがでるのでオススメ。他には豚ロースを
使っても美味しいそうですよ

鶏もも肉はしっかりめに塩コショウし、フライパンにバターとサラダ油を入れ、
鶏肉が両面きつね色になるまでソテーします。


みじん切りにした玉ねぎとスライスしたマッシュルームを加えてさらに炒めて、
カルヴァドスを入れてアルコールを飛ばします。シードルとローリエも加えたら
蓋をして、弱火で15分ほど煮込んでいきます。

骨付き肉ではない場合は10分ほどで大丈夫だそうです


煮込むあいだにデザートを作ります。デザートは「Gâteau aux marrons」です。
この時期にぴったりの栗を使った焼き菓子

ボウルに室温に戻しておいたバターを入れて泡だて器でよくすり混ぜて、そこに
マロンペーストを加えてクリーム状になるまで混ぜ、きび砂糖を加えます。

マロンペーストはマロンクリームで代用できますが、甘さが違うのできび砂糖の
量を変えて対応します。またスーパーなどで手に入りやすい栗の甘露煮を潰して
使っても良いそうですよ

お砂糖もきび砂糖はコクが出るので使っていますが、なければ上白糖でも大丈夫
なのだそうです。


きび砂糖がしっかり混ざって生地がふんわりしてきたら、常温の溶き卵を少~し
ずつ加えながら混ぜていきます。少しずつ少しずつ入れるのがポイント。


振っておいた薄力粉・アーモンドパウダー・ベーキングパウダーを一度に加えて
ツヤが出るまでしっかりとヘラで混ぜたら、ラム酒を加えます。


出来上がった生地をバターを塗って薄力粉を振っておいた型に流したら、170度に
予熱したオーブンで40分焼けば完成です

今日はクグロフ型を使っていますが、焼き型に特に決まりはないようで、好きな
型を使って焼いて良いそうです。先生のオススメは可愛いマルグリット型


次に前菜作りを。前菜は「Mousse d’aubergine avec tartare de crevettes」。

焼き茄子をムース仕立てにした冷たい前菜になります。ナスはヘタを取って縦に
数本切り込みを入れたら、底から上まで竹串で穴をあけて、魚焼きグリルで両面
しっかりと焼き、皮を剥いて粗く刻んでおきます。

今日は茄子で作っていますが、パプリカやカボチャなどでも応用できますよ


お鍋に水・コンソメ・塩を入れて火にかけ、十分温まったら火から降ろし、水で
ふやかしておいたゼラチンを入れて溶かします。焼き茄子とコンソメを合わせて

キサーにかけ、ペースト状にします。

茄子だけだと風味が弱いのでコンソメを加えていますが、ブイヨンや白だしなど
お好みの出汁を加えて良いそうです


6分だてにした生クリームを1/3加えてしっかりと混ぜ合わせたら、残りも加えて
泡が潰れないようヘラでさっくりと混ぜ合わせてグラスに流し、冷蔵庫で冷やし
固めておきます。

生クリームを泡立てずに入れても良いのですが、その場合はツルッとしたプリン
のような食感になります。泡立てるとふんわりムースに


今日はこのムースに甘エビのタルタルを合わせます。1cm角位に切った甘海老・
3mm角に切ったきゅうりと赤玉ねぎをレモン汁・オリーブオイル・塩コショウで
作ったドレッシングで和えたものです。

甘エビの代わりにホタテを使ったり、茹でた海老とアボカド、角切りトマトなど
様々なアレンジができるそうです。私は生海老アレルギーがあるので、ホタテに
替えるか、茹で海老で作ろうかなぁと思っています


出来上がったタルタルをムースの上に乗せて、最後にディルを飾れば完成です


最後にメインを完成させますね。煮込み終わった鶏肉を一度取り出して、煮汁を
煮詰めていきます。おもてなしとしてあらかじめ作っておく場合には、ここまで
作業をして止めておくのが良いそうです。


煮汁に鶏肉を戻して生クリームを加えて少し煮詰め、塩コショウで味を整えれば
完成です。ほとんど放っておくだけの簡単なお料理でした


付け合せのリンゴのソテーも作ります。リンゴはあれば紅玉がベストですが、
なければどんなリンゴでも大丈夫です

リンゴは皮付きのまま12等分のくし形にカットしたら、バターと砂糖を溶かした
フライパンに入れて両面ソテーし、最後にカルヴァドス(なければラム酒等)を
加えてアルコールを飛ばします。これでお料理は全て出来上がりました


今日は少しだけテーブルコーディネートのご紹介もありました。時期的にはまだ
ハロウィンなのですが、少し先どりでクリスマスを意識したコーディネート。

白いテーブルクロスに赤い折敷、白いお皿に黒いナプキン、白と黒に少~し赤を
効かせた飾りを置いて、和を取り入れたクリスマスの雰囲気です


テーブルにお料理を盛ってみるととっても素敵です。先生はお料理は盛り付けを
替えるだけで簡単におもてなしの料理になるというお考えで、毎回レッスンでは
そういったポイントも教えて下さいます

いつものレッスンはこのコーディネートしたテーブルにそれぞれお料理を盛って
頂きますが、今日はカフェのテーブルに少しずつの量の試食というスタイル。


前菜は焼き茄子のムース・甘海老のタルタル添え。茄子の味がしっかりと出て、
とっても美味しいムースでした。我が家はなるべくコンソメを使いたくないので
白だしで作ってみようかな。甘エビもホタテに変えるつもりでいます


メインは鶏もも肉のオージュ谷風煮込み。白ワイン煮込みとはまた違う風味で
とっても爽やかな香りでした。蒸し煮にしているのでお肉もとっても柔らかく、
付け合せのリンゴのソテーとの相性も抜群



デザートはガトー・オ・マロン。材料を見ると重めの仕上がりなのかなと思って
いましたが、食べてみるととってもふんわりしっとりした軽い仕上がりで、つい
食べすぎてしまいそうなお菓子でした


いつものレッスンとはまた違った雰囲気でしたが、今日もとっても楽しい時間を
過ごさせて頂きました