昨日は小雪。秋も終わって冬に入り、場合によっては雪も降り始める時期です
初候である11/23~11/26は「虹蔵れて見えず(にじかかくれてみえず)」。
春から秋にかけて、特に夏などには雨あがりに虹が見えることが多いのですが、
その虹が見えなくなってくるころ。なぜ虹が見えないのかというと、寒さで雨が
雪に変わってしまうから、ということなのだそうです
11月23日は勤労感謝の日ですが、もともとは秋の収穫を祝う日で、古くは平安
時代の宮中にて収穫に感謝する「新嘗祭」が行われていたことに由来します
秋の収穫は農耕民族である日本人にとって、生きていくために一番大切なこと。
秋の実りに感謝し、その年に取れた新米を神々に捧げる祭日でした
次候である11/27~12/1は「朔風葉を払う(さくふうはをはらう)」。
朔風とは北風の意味で木枯らしを指します。ぴゅうっと吹く冷たい木枯らしが、
枯れ葉を払い落とすころ。
秋に枯れた葉がこの木枯らしですっかり落ちてしまい、木々は幹や枝だけになり
見るだけで寒々しい姿になりますね
末候である12/2~12/6は「橘始めて黄なり(たちばなはじめてきなり)」。
青々としていた橘の実が、だんだんと黄色く色づいてくるころです。日本古来の
柑橘系の常緑樹で、古くは古事記や日本書紀などに不老不死の実「非時香果」と
して登場しています
冬でも葉が青々として枯れずに、真冬にはたわわな実をつけることからだとか。
平安時代、天皇の座所であった紫宸殿の前庭に植えられているのも橘ですよね
右近の橘左近の桜と言いますが、左近の桜はもともとは梅の樹が植えられていた
のが枯れてしまい桜に植え替えたそうなのですが、橘はやはり長寿の象徴として
植えられていたようです