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独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

市場概況(10.2.09)

2009-10-03 07:37:42 | 市場概況
10月2日(金)の市場概況です。 赤字部は3日朝の更新

◆日経先物:9730円(-250円)OSC37%(-9%)9月10日の53%から下降中。 指数値倍率:102(+2)
◆日経平均:9732円(-247円)OC35%(-6%)9月11日の59%から下降中。
日経平均指数値倍率:103(+3)数字が増えるほど下降傾向を示します。
◆TOPIX:874.67(-21)OSC32%(-8%)9月11日の55%から下降中。
◆マザーズ指数:422.94(-15.51)OSC35%(-13%)9月16日の69%から下降中。
◆ヘラクレス指数:573.33(-12)OSC27%(-6%)9月11日の62%から下落中。
◆ドル・円:89.77円(8銭円安)OSC54%(+2%)9月24日の55%に迫る。これが抜ければ90円台回復も。更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.28438%(前日比-0.0025%)10月1日現在。金利再度下降中。
◆米10年債利回り:3.217%(+0.038%)-10月2日NY時間午後4時半。
◆日経先物イーブニングセッション:9680円(大証終値比-50円)
◆シカゴ日経先物:9675円(円建て、大証終値比-55円)更新
◆NYダウ:9488ドル(-22ドル)OSC42%(+4%)10月1日の38%から切り返すか?更新

後場も、先物は小幅な値動きに終始。前引けでは東証1部銘柄のうち105銘柄がプラスでしたが、引けではこれが131銘柄に増えております。

今晩の雇用統計の発表を控えて、買い上がりにはためらいがあったのでしょう。その雇用統計は8月の21.6万人減に対して、17.5万人減と改善を見込んでいいるようです。これも、昨日のISM製造業景況指数やシカゴ購買部の景気指数と同様なチャート形状を示しておりますが、こちらの方が切り返しの程度が緩やかです。2003年3月あたりの数字(19.6万人減)と似たポジションです。そこからリーマンショックまではもっと増えておりました。

各種の事前調査からは、今回は未達に終わるのではないかとの見方が強まっておりますが、すでにそれを見越してかなり下げておりますので、再度200ドルものダウの下落は考えにくいところです。

今日は、6301小松製作所をずっと観察しておりました。かなり正直にテクニカル指標に追随して動いておりましたね。後場にずっと待っていた甲斐があって、せっかく拾えた筈の1622円の買いを直前にキャンセルした馬鹿が筆者でした。

雇用統計がどうなろうと、比較的地合の影響を受けにくい4541日医工を、2855円で追加買いをしてそのまま持ち越しました。

-------3日朝のコメント-------

雇用統計の悪化を受け為替は一気に88円半ばまで対ドル比での円高が進行し、その後は、雇用統計の結果によりアメリカの低金利政策が長期化するのではとの思惑から、今度は対主要通貨でのドル売り優勢になり、対円については、米株式市場の戻しから円売りへと転換しました。

この記述、非常にわかりにくいでしょう。その理解の一助として少し補足しておきます。

1.リスク回避志向:ドル買い(&円買い)、(=新興国通貨売り、ユーロ売り)
2.米経済指標悪化:ドル売り(=円買い、ユーロ買い)&米債権買い
3.米低金利長期化:ドル売り(=ユーロ買い、高金利通貨買い)&米債権売り
4.米株式市場上昇:ドル買い(=円売り、他通貨売り)

これでもピンと来ませんね。筆者も必ずしもきちんとは整理されておりません。

問題を整理するためには、まず、リスク回避やリスク志向と称される場合には、ドルと円が同じように動くと理解しなければなりません。ドルと円は世界から見ると呉越同舟なのです。(これが1の背景)昨年のリーマン・ショックの直後に急激に起こったことです。

次に、金利が低いままの通貨は、外国から見ると(自国通貨との金利差を享受するための)投資の対象ではなくなり売られます。(これが3の背景)

アメリカの経済指標が悪化するということでは単純にドルが売られます。これはどの国の通貨でも自国の経済指標が悪化すれば売られます。成長のない国へは、外国からの投資がなくなる理です。(これが2の背景)

そして、米株式市場の上昇(あるいはリバウンド)が叶えば、その分ドル以外の通貨で米株式市場に投資している外国人は、ドルから自国通貨へ換える時の価値を同じに保てればよいとの観点からは、株の上昇分だけドル高を許容(自国通貨安)できます。(これが4の背景)

この4つの側面が一晩にコロコロと市場参加者の行動の中で変わるものですから、一体全体、この為替の乱高下は何?ということになる訳ですね。しかも、1-4の何を今現在の時点において重視するかは、それぞれの参加者の思惑で異なっていたり、更に各国の当局の要人の発言が大きく影響したりしますので、これが為替を的中させるのはプロでも難しいと言われる所以となっております。

もっとも為替のプロが全員同じ考えを抱いてしまえば、外為市場そのものが一方向へと一気に動き、これはこれで困ったことになりますね。その意味では、外為市場の値動きは極度に複雑な方程式を解くような市場であらねばならないのです。(従って、筆者が使っているテクニカル指標も騙しが多くあまり効きません。)

NY株が小幅安にとどまったのは、10%に届くという予想もあった失業率そのものが、事前予想と一致したことが大きかったと思います。雇用者数の26.3万人の減少については、事前にゴールドマン・サックスが示していたラインとほぼ一致しておりましたので、前日までに下げて株価は織り込んでいたこともあり、そう大きなインパクトはなかったものと思います。

これでゴールドマンの評価が上がったようですが、この雇用統計は、遡って結構大きく修正したり、単純なカウント間違いをしたり、全くいい加減なところがあります。いかさま師のいかさまを当てるような訳にはいきません。従って、事前の各種経済指標から推定しても、当たったり当たらなかったりするのは当たり前です。もしゴールドマンがこれからもほぼ的中させることができるなら、これは米国の統計局と「密通」する以外にはありません。これはこれでやっかいな事態を招きますので、ゴールドマンとしては関わりたくはないでしょうね。
コメント
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