日経平均が1万円の大台を回復した10月9日(金)の市場概況です。 赤字部は10日朝の更新
◆日経先物:10010円(+150円)OSC45%(+5%)10月6日の30%から切り返し中。 指数値倍率:99(-2)
◆日経平均:10016円(+184円)OC46%(+6%)10月5日の28%から切り返し中。
日経平均指数値倍率:100(-2)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:897.83(+10.2)OSC47%(+3%)10月5日の27%から切り返し中。
◆マザーズ指数:442.37(+5.14)OSC45%(同値)10月5日の28%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:593.38(+9.91)OSC52%(+8%)10月5日の24%から切り返し中。
◆ドル・円:89.78円(1円36銭円安)OSC55%(+8%)直近高値の54%を抜く。90円超えなら円安への揺り戻しか?更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.28438%(前日比+-0%)10月8日現在。金利下げ止まりか?
◆米10年債利回り:3.338%(+0.133%)-10月9日NY16時半。
◆日経先物イーブニングセッション:9960円(大証終値比-50円)
◆シカゴ日経先物:10060円(円建て、大証終値比+50円)更新
◆NYダウ:9865ドル(+78ドル)OSC55%(+3%)10月1日の38%から切り返し中。更新
引けに1万円の壁を突破。先物も同様に1万円台へと乗せました。寄りつき前の外人勢の買いが昨日に引き続いて大幅買い越しだったこと、円安傾向へと為替が振れたことが大きかったようです。
各市場のOSCもきれいに上昇。ここは持ち越しの条件も整いましたので、後場は、フィデリティが強気の買い越しをしている4080田中化学研究所と、偏屈株の8697大阪証券取引所に買いサインが出ておりましたので買いました。
いずれも若干の含み損ですが、OSCを上げての騰勢はキープ出来ていますので、問題はないでしょう。
このまま更に円高が進むには、これまでに投機筋の円の持ち高も積み上がっておりますので、ここからは一旦円安へと振れる公算が大と見ております。機械受注も弱く、金利は低いままの円に、円高がこれ以上進む条件は実はありません。テクニカルな判断も相まって円を売る動きが出るのかも知れません。
そのドル・円のテクニカルな状況ですが、
・9月2日:OSC36%(直近のボトム)終値92.2円
・9月15日:OSC41%(二番底)終値91.09円
・9月25日:OSC45%(三番底)終値89.58円
・10月8日:OSC47% 終値88.42円
このようになっております。数日間のスパンで見るとよく分かりませんが、いわゆるダイバージェンスが3波に亘って拡大しております。9月2日からのダイバージェンスを測定すると、下記のようになります。
終値:92.2円→88.42円(3円78銭)
OSC:36%→47%(+11%)
OSCは11%も上げているのに、終値は3円78銭も下げている状態です。
この現象は6月23日から7月13日にかけても見られました。
終値:95.23円→92.86円(2円37銭)
OSC:38%→49%(+11%)
いかがでしょうか?非常によく似たパターンですね。7月の場合は、この後、8月7日までに5円近く円安へと戻しております。
円高もそろそろ終焉とみる1つのテクニカルな根拠ですね。
-------10日朝のコメント-------
欧州株は前日終値付近で終了し、NY株は主要な経済指標の発表はなかったものの、昨日の流れを引き継いで終了。
米当局者による金融引き締めの必要性発言や、ロシアがオイル決済にバスケット制を検討している事実はないとの発言から、一時的にドル高へと逆流しております。ドル・円も90円直前まで上昇。
今のアメリカの金融当局者は、日本のようなデフレには経済を落ち込ませたくはないため、早期の利上げには慎重なものの、1970年代のあの第一次オイルショックの時のようなインフレは何としても避けたいとの2つの思いで引き裂かれているかのようです。
クロス円がいずれも円安へと振れております。特にカナダ・円はカナダの雇用統計が予想以上の改善を示し2円も上昇。弱いのはポンドだけ。ドル・円は、88.15円をキープできるかどうか、上値は90円を奪還して終われるのかがポイントであると相場博士はおっしゃっております。
利上げは、まずオーストラリア、次に予想されているのがノルウェークローネ、そしてカナダあたりかと思われます。ノルウェーでは9月の消費者物価が+2.4%と前月よりも上昇しております。オーストラリアの不動産バブルと言い、物価上昇の芽まで出かかっておりますが、これが不景気下の物価上昇の兆しではないという証拠はありません。今のような不況下で、一部の商品がミニバブル状態を呈すれば、企業物価に必ず反映しますので、アルコアのように値上げをして収益を上げ、株価も上げという、変な循環が始まる恐れがあります。
その意味では、在庫が増えているにもかかわらず、70ドル台を大きく割り込まない原油の価格が上放れしたら、これは要注意。当局は投機資金規正を言っておりますが、じわりじわりと上がる商品価格に対しては、景気が良くなっている証拠だと考えたいがために、規制をあからさまにかけることは出来ないものと思われます。
しかも、この段階で利上げをして物価上昇を食い止めれば、肝心の金融システムが再度崩壊しかねません。アメリカ人の貯蓄率の向上と低金利政策、それにFRBによる手持ちの証券類の買い上げによるマネーの注入により、何とかトレーディングと預金・貸し出しの金利差を中心に収益をあげつつある米金融機関にとって、その調達資金の金利が上がることは致命的となります。
円キャリートレードが囃されていた時に、日銀が2006年7月14日に行ったゼロ金利政策の解除が、実は、その後の世界の景気後退から不動産・金融バブルの崩壊への引き金を引いたことは、知る人ぞ知る事実です。(2008年12月19日にゼロ金利復活)これほど金利上昇が与える影響は大きいため、過去1年で倍以上の1兆8千億ドルにも拡大したマネタリーベースを逆流させかねない金利引き上げは、到底早期にはできないでしょう。
それは重篤な患者に対してずっと行っている輸血を止めるばかりか、患者の体内から血液を抜く作業(量的緩和の停止と金利上昇)を簡単にはできないのと同じことです。
そうなると取り得る策はただ1つ。多少の副作用(インフレ)には目をつぶって、患者が一人で歩いて公園を散歩でき、かつ本人が職場復帰し仕事が軌道に乗るまでは、このまま暖かく見守ってやる以外にはないかと。
しかも、この暖か目線は、何とアメリカの膨れあがった借金まで実質的に目減りさせてくれる、まさにこの世の打ち出の小槌、いや、西欧のマリア信仰あるいは日本流には観音菩薩信仰にも通じる神頼み政策かと。。。
信仰を持って何が悪い!!(ベン・バーナンキ)
◆日経先物:10010円(+150円)OSC45%(+5%)10月6日の30%から切り返し中。 指数値倍率:99(-2)
◆日経平均:10016円(+184円)OC46%(+6%)10月5日の28%から切り返し中。
日経平均指数値倍率:100(-2)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:897.83(+10.2)OSC47%(+3%)10月5日の27%から切り返し中。
◆マザーズ指数:442.37(+5.14)OSC45%(同値)10月5日の28%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:593.38(+9.91)OSC52%(+8%)10月5日の24%から切り返し中。
◆ドル・円:89.78円(1円36銭円安)OSC55%(+8%)直近高値の54%を抜く。90円超えなら円安への揺り戻しか?更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.28438%(前日比+-0%)10月8日現在。金利下げ止まりか?
◆米10年債利回り:3.338%(+0.133%)-10月9日NY16時半。
◆日経先物イーブニングセッション:9960円(大証終値比-50円)
◆シカゴ日経先物:10060円(円建て、大証終値比+50円)更新
◆NYダウ:9865ドル(+78ドル)OSC55%(+3%)10月1日の38%から切り返し中。更新
引けに1万円の壁を突破。先物も同様に1万円台へと乗せました。寄りつき前の外人勢の買いが昨日に引き続いて大幅買い越しだったこと、円安傾向へと為替が振れたことが大きかったようです。
各市場のOSCもきれいに上昇。ここは持ち越しの条件も整いましたので、後場は、フィデリティが強気の買い越しをしている4080田中化学研究所と、偏屈株の8697大阪証券取引所に買いサインが出ておりましたので買いました。
いずれも若干の含み損ですが、OSCを上げての騰勢はキープ出来ていますので、問題はないでしょう。
このまま更に円高が進むには、これまでに投機筋の円の持ち高も積み上がっておりますので、ここからは一旦円安へと振れる公算が大と見ております。機械受注も弱く、金利は低いままの円に、円高がこれ以上進む条件は実はありません。テクニカルな判断も相まって円を売る動きが出るのかも知れません。
そのドル・円のテクニカルな状況ですが、
・9月2日:OSC36%(直近のボトム)終値92.2円
・9月15日:OSC41%(二番底)終値91.09円
・9月25日:OSC45%(三番底)終値89.58円
・10月8日:OSC47% 終値88.42円
このようになっております。数日間のスパンで見るとよく分かりませんが、いわゆるダイバージェンスが3波に亘って拡大しております。9月2日からのダイバージェンスを測定すると、下記のようになります。
終値:92.2円→88.42円(3円78銭)
OSC:36%→47%(+11%)
OSCは11%も上げているのに、終値は3円78銭も下げている状態です。
この現象は6月23日から7月13日にかけても見られました。
終値:95.23円→92.86円(2円37銭)
OSC:38%→49%(+11%)
いかがでしょうか?非常によく似たパターンですね。7月の場合は、この後、8月7日までに5円近く円安へと戻しております。
円高もそろそろ終焉とみる1つのテクニカルな根拠ですね。
-------10日朝のコメント-------
欧州株は前日終値付近で終了し、NY株は主要な経済指標の発表はなかったものの、昨日の流れを引き継いで終了。
米当局者による金融引き締めの必要性発言や、ロシアがオイル決済にバスケット制を検討している事実はないとの発言から、一時的にドル高へと逆流しております。ドル・円も90円直前まで上昇。
今のアメリカの金融当局者は、日本のようなデフレには経済を落ち込ませたくはないため、早期の利上げには慎重なものの、1970年代のあの第一次オイルショックの時のようなインフレは何としても避けたいとの2つの思いで引き裂かれているかのようです。
クロス円がいずれも円安へと振れております。特にカナダ・円はカナダの雇用統計が予想以上の改善を示し2円も上昇。弱いのはポンドだけ。ドル・円は、88.15円をキープできるかどうか、上値は90円を奪還して終われるのかがポイントであると相場博士はおっしゃっております。
利上げは、まずオーストラリア、次に予想されているのがノルウェークローネ、そしてカナダあたりかと思われます。ノルウェーでは9月の消費者物価が+2.4%と前月よりも上昇しております。オーストラリアの不動産バブルと言い、物価上昇の芽まで出かかっておりますが、これが不景気下の物価上昇の兆しではないという証拠はありません。今のような不況下で、一部の商品がミニバブル状態を呈すれば、企業物価に必ず反映しますので、アルコアのように値上げをして収益を上げ、株価も上げという、変な循環が始まる恐れがあります。
その意味では、在庫が増えているにもかかわらず、70ドル台を大きく割り込まない原油の価格が上放れしたら、これは要注意。当局は投機資金規正を言っておりますが、じわりじわりと上がる商品価格に対しては、景気が良くなっている証拠だと考えたいがために、規制をあからさまにかけることは出来ないものと思われます。
しかも、この段階で利上げをして物価上昇を食い止めれば、肝心の金融システムが再度崩壊しかねません。アメリカ人の貯蓄率の向上と低金利政策、それにFRBによる手持ちの証券類の買い上げによるマネーの注入により、何とかトレーディングと預金・貸し出しの金利差を中心に収益をあげつつある米金融機関にとって、その調達資金の金利が上がることは致命的となります。
円キャリートレードが囃されていた時に、日銀が2006年7月14日に行ったゼロ金利政策の解除が、実は、その後の世界の景気後退から不動産・金融バブルの崩壊への引き金を引いたことは、知る人ぞ知る事実です。(2008年12月19日にゼロ金利復活)これほど金利上昇が与える影響は大きいため、過去1年で倍以上の1兆8千億ドルにも拡大したマネタリーベースを逆流させかねない金利引き上げは、到底早期にはできないでしょう。
それは重篤な患者に対してずっと行っている輸血を止めるばかりか、患者の体内から血液を抜く作業(量的緩和の停止と金利上昇)を簡単にはできないのと同じことです。
そうなると取り得る策はただ1つ。多少の副作用(インフレ)には目をつぶって、患者が一人で歩いて公園を散歩でき、かつ本人が職場復帰し仕事が軌道に乗るまでは、このまま暖かく見守ってやる以外にはないかと。
しかも、この暖か目線は、何とアメリカの膨れあがった借金まで実質的に目減りさせてくれる、まさにこの世の打ち出の小槌、いや、西欧のマリア信仰あるいは日本流には観音菩薩信仰にも通じる神頼み政策かと。。。
信仰を持って何が悪い!!(ベン・バーナンキ)