株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

台風一過で相場も順調

2009-10-09 11:19:26 | 株に出会う
今の相場は政策的に作られておりますので容易には下がりません。

実態経済の4倍にも膨張し過ぎた金融経済の、その収縮の過程は生やさしいものでは収まらないことは自明ですが、この収縮の痛みを抑えるのは、これまた市場しかありません。

実態経済はGDPがマイナスに大きく沈み込み、来年回復しても1-2%の成長率では、実体経済の倍の金融経済に持ってくるだけでも数十年はかかってしまいます。5%の成長率なら10年で倍となり何とか間尺に合いますが、それは無理というもの。

そうなると、時間稼ぎがどうしても必要となります。それも1年や2年のスパンでは到底駄目ですが、しかしその間にも襲って来るであろう不良債権の大波に対する防波堤としては、どうしても局所的なバブルを生じさせてでも、その痛みを緩和しておく必要があります。

その意味では、株式市場は絶対に崩壊させてはならない。これは各国の裏の約束事でしょう。それと、ドル安を緩やかに進行させ、商品高を実態経済が許容できるぎりぎりまでじりじりと上げていくことが必須条件となります。

いずれも市場を介してのバブル演出となります。

問題は、雇用と家計支出の回復ですが、これだけは実態経済が真に回復しないことにはどうしようもありません。そのため、平均的なアメリカ人が恐らく株式で含み益がでる水準(リーマンショック前は1万1千ドルが分水嶺でした。)の1万から1万1千ドルあたりまでは何としても上げたい意図があるかと思います。

しかし、問題はそのためのプロパガンダの種が尽きかけていることです。

日経平均は、10月7日からじりじりと安値・高値を切り上げております。しかし、前場段階ではOSCを1%落として39%ですので、騰勢はあまり強くないと言えます。TOPIXも2%落として42%です。

後場にある程度戻しておかないと、来週以降は少々後戻りする可能性があります。

前場は、あのヤフーは1日違いで逃しましたが、他の銘柄は様子見でした。6841横河電機を765円で指していたのが、前場終了間際に約定しておりました。これだけが持ち越しです。VWAPが割れるなら、この株撤退ですね。
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市場概況(10.8.09)

2009-10-09 06:42:58 | 市場概況
10月8日(木)の市場概況です。 赤字部は9日朝の更新

◆日経先物:9860円(+70円)OSC40%(+7%)10月6日の30%から切り返し中。 指数値倍率:101(-1)
◆日経平均:9832円(+33円)OC40%(+-0%)10月5日の28%から切り返し中。
日経平均指数値倍率:102(+-0)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:887.59(+1.9)OSC44%(+2%)10月5日の27%から切り返し中。
◆マザーズ指数:437.23(+1.14)OSC45%(-2%)10月5日の28%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:583.47(+4.3)OSC44%(+4%)10月5日の24%から切り返し中。
◆ドル・円:88.42円(20銭円高)OSC47%(-1%)方向感なし。更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.28438%(前日比+-0%)10月8日現在。金利下げ止まりか?
◆米10年債利回り:3.251%(+0.062%)-10月8日終値。
◆日経先物イーブニングセッション:9910円(大証終値比+50円)
◆シカゴ日経先物:9875円(円建て、大証終値比+15円)更新
◆NYダウ:9787ドル(+61ドル)OSC52%(+3%)10月1日の38%から切り返し中。更新

今日は、昨日上げすぎた分わずかな上昇にとどまっておりますが、OSCをマザーズ以外は上げておりますので、10月5日を底にしての切り返しトレンドは継続しております。

それにしても、今日の前場の寄りつき直後は思わぬ突き落とし技が決まったようで、各銘柄ともに昨日より安値を更新してしまったのが多いように見受けられます。これで篩い落とされた人も多かったことでしょう。

ところが、寄り付き前の外人勢の注文は、久々に1480万株の大幅買い越しと伝えられておりましたので、この前場早々の突き落とし技は、少しでも安く拾いたい向きの仕掛けだったことが濃厚です。

してやられましたね。

明日の日本市場は8時50分発表の機械受注(8月度)が大いに注目されます。8月は+2.1%が予想です。対前年比では-25.4%です。

後場は、あのヤフーもボラティリティが少なくなり、仕掛けるタイミングが合わず。4041日本曹達を370円で買ったりしましたが、うんともすんとも言わず同値撤退でした。

明日、今日のやれやれフーフーの雪辱を期することとします。寄りつきの気配はSQ日特有のストップ安気配だったりしますが、これは一切気にしないように。

-------9日朝のコメント-------

ダウはアルコアの決算や新規失業保険申請件数が予想を下回ったことなどから反発。

アルコアの決算が良かったと言っても、売上高は大幅に減り、製品値上げをした分で黒字へと持って行ったに過ぎません。

失業保険の受給者総数は604万件で3月下旬以来の低水準になったことは評価できますが、これは一方では、受給期間を失業率の高い州では26週間から59週間まで延ばして、大量に抱え込んでいた受給者数が、そろそろその延長期間が切れて「脱落」してきたに過ぎません。一気に増えた保険受給者の第一層が剥離すれば、この程度の効果は出るでしょう。

それよりも、いよいよ30年債の入札に変調が見え始めていることです。120億ドル規模の入札に対する応札倍率が2.37倍に落ち、過去10回の平均を下回っております。

しかし、これは一時的なことだと思われます。昨日も書いたように債券市場をドル・キャリートレードで支えることは、市場の暗黙の合意だからです。世界の株高、債券高、そしてドル安、これがアメリカ経済と世界経済を支える、いわば新3種の神器といえます。

最後のドル安は、海外の株式市場での高値水準での売買代金をドルに換金する時に水膨れしますので、誠に好都合です。これで債券高にしておいてインフレが抑制されている限り、今のところ世界経済は安泰という訳ですね。

なお、どうやら下院で審議をしているこの11月までの住宅購入者に対するタックスリファンド政策が延長されるようです。今、住宅市場が元に戻ると、金融機関がせっせと株式市場と債券市場でこの間に稼いだお金がパーになる訳であり、これは当然の策でしょうね。

他にも、商業用不動産も抱えており、深淵のデリバティブ損失などは簿外に置きやれらたままだし、ここでカンフル剤の投与を止めるわけには参りません。
問題は、世界の国々が投与しているカンフル剤はお高くつくことです。打ち出の小槌ではありません。どこかで返さなければいけないお金です。税金から取り立てるか、他の政府支出を削るかして返すのが「王道」ですが、これがこの不況下では叶いません。

日本で5年後の財政赤字を持続可能にするためには、消費税を40%上げて45%にしなければならないと、先日の記事で試算しました。これは突拍子もない計算ではなかったらしく、ある経済学者の試算もそれに近いものでした。
しかし、これはとても出来ない。政府支出も削れない。後は、言うまでもないでしょう。国民に表だっての痛みを味合わせないためには、隠れた借金減額の手段である「インフレ」しかありません。しかし、インフレは生活破壊の最終兵器であることをお忘れなく。その臭いを敏感に嗅ぎ分け金が高騰中。

ECBのトリシェ総裁はその点は偉い。「インフレ期待を抑制することが極めて重要」と、昨日も何度も公言しております。
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