中日新聞の「くらしの作文」に「もどってきて!日常」というタイトルで、65歳の女性が投稿されていました。
朝、明るくなってから行ってみた。
昨日、夫が落ちた場所へ。
雪のまだ残った土の上に脚立が倒れていた。
そこから奇妙で不規則な線が六十メートルほど続いている。
骨折して鉛のようになった左足を引きずりながら地面を這った跡だ。
春になると濃いピンクの花を咲かせるアーモンドの木。
ここ数日、夫はヘルメットを被って、その高い木を剪定していた。
まさか救急車を呼ぶことになるなんて。
予定されていた手術終了時刻は、もうとっくに過ぎている。遅い。
何か予期せぬことが起きたのだろうか。
いつもふざけている私の横で、呆れてニヤニヤしている夫に二度と会えなくなったら・・・。
体が震えてきた。
「どうしよう」という言葉しか出てこない。
もっと優しくできたのに、私は・・・。
涙が次から次と出てくる。
「大変な手術で長くかかってしまいましたが、無事に終わりました」と、医師からのありがたい電話があった。
颯爽と自転車に乗って図書館に通う夫。
どんなに暑くても「俺の夏だ!」と言って野菜をたくさん作ってくれる夫、大好きな日本酒を嬉しそうに飲む夫。
そんな夫の姿を、また見られる。
この家の中で笑ってくれる。
そう思うと、また涙が次から次と流れてきた。
さっきとは違った涙が。
以上です。
投稿者さんは、ご主人が大好きなようですね。😁
以前 さだまさしさんのコンサートに行った時 さださんはお父さまが亡くなった時、お母さまが「私はあの人が好きでなかった」と言われて、びっくりされたと話されていました。
お父さまが亡くなってせいせいした様で、それから自由にいろんなところへお出かけになったそうです。
まあ、そんなご夫婦もありますね。
うちはどうでしょうか。
まあ、少しは悲しんでくれるかな?
岩崎宏美 聖母たちのララバイ.flv