昨夜は東日本大震災(一部マスコミではこのような表現になっているようですね)関連のテレビを見るうちにいつしか寝入ってしまった。そして一夜が過ぎ、朝から各局の中継が出たり地震発生当時の映像が入ってくるようになると、その被害のあまりの大きさに愕然としてしまった。
多数の死者も出ており、この場にてまずはお悔み申し上げますとともに、被災された地域の皆様にも心からお見舞い申し上げます。
中でも津波が町を飲み込む映像は衝撃的で、クルマも家もあんなに簡単に飲み込まれてしまうのかと驚いた。陸前高田や志津川の津波被害発生前と発生後の写真を見比べたシーンでは、不謹慎な言い方だろうが原爆が落ちた後の広島の街並みのようにも見えた(ちょうど、病院の建物が原爆ドームのようにも)。
そのニュースを見るうちに、以前に読んだ書籍で、引越荷物にも入れた中にこれがあったのを思い出した。
明治29年、昭和8年、そして昭和35年に三陸で発生している大津波。そのたびに町は呑み込まれ、多くの犠牲者を出した。本書は津波発生のメカニズムから、津波襲来の恐怖、そしてそれを生き残った人たちの証言などを詳細に記した「記録文学」である。
そのたびに沿岸では堤防を築き、町によっては万里の長城のごとく、それが町の売りになっていたところもあったようだが、果たして今回の大津波では津波を防げただろうか。本当に歴史は繰り返すというか、「なぜ三陸ばかり?」とも思ってしまう。
決して過去の津波の教訓が生かされていなかったとは思わない。それとも、結局は人間は自然の前には力がないものなのか。
まだまだ余震、津波の襲来に警戒が必要な三陸。今はいかに一人でも多くの人が生き残れるか。ただそれを願うだけである・・・・。