東日本大震災の中、「がんばろう日本」「がんばろう東北」ということで支援の動きが広がるスポーツ界。先日のサッカーのチャリティー試合、NPBプロ野球での12球団慈善試合(もっともこちらはどこの球場もいつもの公式戦ほどの入りではなかったようで)などの動きもあれば、ゴルフの石川遼や宮里美香選手のように獲得賞金を寄付しようと表明する選手も。
その一方で、いまだ日本、東北の力になろうという決意表明ができないのが大相撲。部屋の力士が近所の人にちゃんこ鍋の炊き出しをやったということは記事にはなったが、やはり八百長問題の影が大きくのしかかっている。
そんな八百長問題も結局発覚の発端となったメールの解析、その当事者である力士たちの証言により、結局23名の力士が関与の認定を受け、彼らに引退勧告を出すことで決着する見込みである。共通しているのは幕内の中位・下位から十両クラスの力士で、さほど大勝ちすることもなければ大負けすることもないという、まあ、職業として淡々と相撲を取っているのかな、という感じの力士が多いようなイメージである。もちろん、これら力士のファンの方から見れば「おまえは何を言っているのか」と怒られるだろうが。
まだ救いなのはこれから上昇気流に乗り本格的に上位を伺おうかという力士がさほどいなかったこと。野球賭博のように大関が解雇されるということもなく、協会としては面目を保ったつもりだろう。ただこれもどこまで本当の捜査なんだか。
そんな中で元・海鵬の谷川親方(写真は現役時代の国技館にて)だけは処分に納得がいかず、出せば八百長を認めることになるとして、引退(退職)届を出すことを拒否したという。どこまで本当なのかそれは当事者にしかわからないことだろうが、絶対に八百長をやっていないということであればとことんまで粘って、法的手段でも何でも使って証明してほしいものだ。
海鵬は津軽の出身だったかな、かつて鰺ヶ沢にある舞の海の記念館を訪れた時、郷土出身の現役関取として安美錦と海鵬のパネルが飾られていたのを覚えている。粘り強い津軽の人らしい技師ぶり、しつこい相撲だったように思う。現役時代の取り口を見る限りではそんな八百長をするようなタイプには見えなかったのだが、果たして本当はどうなのだろうか・・・・?