九十九島の観光を終え、バスで佐世保駅まで戻る。
この日に大阪に戻ることを考えれば、特急~新幹線の乗り継ぎなら夕方近くまで佐世保にいることができるのだが、長い旅になったことだし、そろそろ帰途につくことにしよう。実はこの日の朝、東京の有楽町の沿線火災ということで東海道新幹線が運転停止していたのだが、それは遠くのこととして別に何とも思っていなかった。
早めの昼食ということで、ここで佐世保バーガーを食べることとする。佐世保バーガーというのは特に決まったスタイルのハンバーガーを指すのではなく、手作りで、注文を受けてから作るというものらしい。やはり元は米軍相手の食べ物だったそうだが、佐世保バーガーとして認定されたのはこの10年ほどのこと。観光パンフレットによれば、佐世保バーガーの認定店として市内には20店舗あまりあるという。佐世保の中心部にマクドナルドの店舗もあるのだが、もちろんというかそれは認定外である。
駅の高架下で営業しているのはログキット。佐世保を中心に何店舗か営業しているところで、先の記事で「駅の階段を下りると肉を焼く匂いが・・・」とあったのはこの店である。注文しようとすると、出来上がりまで20分ほどかかるということで、紙に注文と電話番号を書くように言われる。本店は佐世保の中心部にあるのだが、そこの係の人らしいのがやってきて「本店はもう大行列だよ」と言う。
紙を渡してしばらく駅内で待っていると携帯電話が鳴る。結構ボリュームがある。正月はオーソドックスなハンバーガーのみということだが、そこにドリンクとポテトをセットで注文。これを中のソースやマヨネーズが飛び出すくらいギュッと押しつぶして食べるのが「アメリカ流」だとか。
駅の店はテイクアウト専門ということで、さてこれをどこで食べようか。列車の中に持ち込むのも気が引けそうで・・・と、ここで思いついたのが駅裏の五番街。こちらの波止場が広場で、腰を落ち着かせることのできるところもあるのでそちらに向かう。昼時ということでぞろぞろ歩く人もいれば、ここで佐世保バーガーを広げる人もいる。
そうしていただいた佐世保バーガー。マクドナルドを普段そう食べるわけではないので詳しい比較はできないが、一つ一つの具材もしっかりしているし、パンもしっかりしている。これだけで私でも一食分は十分まかなえるほどのボリュームである。さすが、ご当地バーガーとして有名なだけのことはある。
腹もできたところで、そろそろJR最西端の駅から出発することにする。2両編成の鳥栖行きの普通列車。早岐で方向転換するため、佐世保からは後ろ向きで発車。早岐で方向転換して、肥前街道をひた走る。私も佐世保バーガーで腹ができたためか、ウトウトする場面が多い。実は途中の武雄温泉で途中下車して一風呂というプランも考えたのだが、そういうこともどうでもよくなった。
鳥栖に到着し、快速に乗って博多に向かう。まだ15時頃ということで、ここからどう帰るかということだが・・・・。