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まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ
まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?
BCリーグ観戦記・滋賀対巨人@守山(これが力の差か・・?)
2017年07月09日
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プロ野球(独立リーグほか)
守山での滋賀対巨人のBCリーグ、NPB交流戦。試合開始時にはスタンドも満員となった。その中でも巨人ファンとはいうのはどこにでもいるもので、この日のスタンドでも巨人の坂本や阿部のユニフォーム姿の人、オレンジのタオルを持つ人もいる。三塁側のスタンドでは公式の応援団というわけでもないだろうが、メガホンを持って大声で選手に声援を送る姿も見られる。
滋賀の先発は右腕の高橋。福井工大からの入団で、この球場はスピードガン表示されるが球速は直球でも130キロ台の後半。先頭にいきなりベテランの脇谷を迎えるが、四球で出塁。その後内野ゴロでランナーが入れ替わり、3番の北がライトへの大きな当たりを放つ。これが二塁打となりあっさりと巨人が先制する。その後も青山、坂口という育成選手に連続四球を与えて満塁のピンチを迎えるが、後続を何とか打ち取って1失点で切り抜ける。
そして1回裏。こちらは黒と白でコーディネートした応援団「近江豪勝連合」が勢揃い。「豪勝」とは「豪商」近江商人から取った名前だろう。守山球場は鳴り物での応援が禁止されており、声とチアスティックでの応援である。
巨人の先発は育成2年目の左腕の橋本。滋賀は先頭の泉が四球で出塁するが、杉本が1⇒6⇒3の併殺。しかし前本、モスキート、山本と連続四死球で二死満塁となり、初回から球場が盛り上がる。ここで迎えた赤尾の当たりは外野に飛ぶが押さえられ、こちらは無得点。
試合の流れは2回で決まった感じがある。先頭の川相(3軍監督の息子)がヒットで出塁。バントで二塁に進むと、続く脇谷の当たりは一塁ゴロ。しかしこれを一塁の桑田(桑田真澄さんの息子)が後逸。さらにバックアップに入ったライトの前本も後逸する。失策が重なって川相が生還して2対0となる。その後、北が2打席連続となる二塁打を左中間に放ち3対0、続く青山は一・二塁間を破るヒットを放つが、守備体型が悪かったのかそのまま右中間まで転がる。これが三塁打となり、4対0となった。先発の高橋はこれで降板となり、飛田に交代。サイドから投げる投球で後続を抑え、3回、4回は三者凡退で乗り切る。
巨人は5回に追加点を挙げる。二死一・二塁から高橋の当たりは三塁へ。三塁の田中が懸命に追いついて一塁へ送球するがセーフ、内野安打となる。そしてこのプレーの間に二塁走者が一気に生還する。こうした試合運び、一瞬のスキをつくというのは、やはり3軍といえどもNPBの球団なのだなと思う。さらにこの後、川相に左中間への二塁打が出て7対0。ここまで来ると改めて力の差というのを感じてしまう。
橋本は初回こそ制球難で大丈夫かと思ったがその後は立ち直り、滋賀は3回に杉本が三塁打を放つもチャンスはこれだけ。5回は泉が四球で出塁するも、牽制球で飛び出してしまいアウト。観客の期待に応えられない。
滋賀は6回から鈴木が登板。この試合で初めてスピードガンに140キロ台が表示される。ランナーを許すが、青山のセンター前に抜ける打球をショートの北本が押さえ、二塁へトス。この後一塁に送球が渡り併殺が完成。選手は精いっぱいのプレーをしている。
巨人も6回からは継投に入り、2年目の與那原が登板。長身で上体をグッとひねるのが特徴で、力強いボールを投げる。前本にヒット、モスキートに四球を出すが、牽制球で刺してピンチをしのぐ。
滋賀の反撃は7回。この回登板の堀岡から二死二塁として、先ほど好守備を見せた北本がセンター前にタイムリー。ようやく1点が入りスタンドから大きな拍手が起こる。
ただ試合はこの後、8回には滋賀4人目の中瀬から川相がこの日2本目の三塁打を放ち、途中出場の鬼屋敷の犠牲フライで1点追加、9回には5人目の渡辺から同じく途中出場の田島がタイムリーを放ち合計9点。
一方の滋賀は、8回登板の田原(一軍でもよく出ているあの田原)の前に三者凡退となり、9回には台湾出身のルーキー、リャオ・レンレイを迎える。2メートルの長身から繰り出される投球に球場がどよめく。スピードガンはこれまで出た両チームのどの投手よりも格段に速い150キロ。ちょっと制球が良くないようだが、独立リーグにはいない剛速球の投手の前に滋賀打線は手が出ない。四死球でランナーは出したが得点にはつながらず、そのまま9対1で試合終了となった。
序盤で大差の試合となれば、NPBの試合なら7回、8回を終わった時点で席を離れる客が多くてもおかしくない。しかしこの試合の観客(公式発表は2551名と、独立リーグでは大入り、滋賀球団としても公式戦開幕戦を超える観客数)のほとんどは最後まで席を立たなかった。試合後にグラウンドで野球教室が行われるからというのもあっただろうが、選手の一生懸命さとか、独立リーグ参加1年目の球団が、3軍とはいえあの巨人にどこまで食らいつくかというのが見せ場だったなと思う。この日は神戸でのバファローズ戦のチケットをフイにする形で守山まで来たが、いい試合を見せてもらったと思う(少し後で開始されたバファローズはといえば・・・・まあ、それはさておくとして)。
一方の巨人、3軍を持ち、監督・コーチにもそれなりの人材を置いているわけで(近鉄のエースだった阿波野が、現在3軍の投手コーチをしているのも驚きだったが)、独立リーグとは格の違いを見せた試合運びもしていたが、こういうチームでも「育成ができていない」「若手が出てこない」という批判を受けているのも気の毒だなと思う。独立リーグや社会人を相手に試合をする日々の3軍選手のモチベーション維持も大変だとは思うが、ここで結果を出さないと1軍戦はおろか2軍戦にも出られないわけで、やはりNPBというのは高い壁なのかなと思う。交流戦という、なかなか見られないものを観ることができて、これからの野球観戦にも幅が広がった。
さて帰り。行きは歩いてきたが帰りはあっさりとシャトルバスに乗ることにする。シャトルバスと聞いて、近江鉄道の路線バスの車両でも来るのかなと思ったが、駐車場で待っていたのは「BLACKS」とラッピングされた観光用バス。これは選手たちが遠征に使うバスで、おそらく野球教室の時間を送迎に充てたのだと思うが、これは思わぬサービスである。この文字、よく見ると滋賀県の市町村のローマ字が並んだデザインである。こちらも面白いものであった・・・。
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BCリーグ観戦記・滋賀対巨人@守山(試合前)
2017年07月09日
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プロ野球(独立リーグほか)
滋賀に新球団ができたことで、大阪からでも気軽に(?)日帰り観戦ができるようになったBCリーグ。その滋賀ユナイテッドBCだが、前期は西地区5球団中の4位と苦戦した。なお、前期東地区優勝の群馬、そして西地区優勝の富山と、それぞれ巡り合わせとはいえ優勝を決めたのが滋賀戦ということで、目の前で2回胴上げを見せられた選手たちも悔しいものがあると思う。現在はすでに後期が始まっているが、何とかがんばってほしい。
さてそのBCリーグだが、NPBの巨人(3軍)、楽天(2軍)の2球団が交流戦という形で参加している。NPBの2球団の成績はBCリーグのランクには入らないが、BCリーグ各球団は公式戦の一つとして順位にも影響する。この7月7日~9日は巨人相手に滋賀で3連戦を行うということで、球団ホームページでもPRが行われていた。
行くとすれば8日、もしくは9日だが、9日は天候が良くないようだ。また8日は、実は神戸でバファローズ対マリーンズが行われるということで指定席を購入している。思案のしどころだが、ここは「独立リーグ対NPB」という初めての観戦のほうを選んだ。普段バファローズファンとして野球を観ている者としていかがなものかとは思われる方もいらっしゃるだろうが、そこはご理解のほどを・・・。
8日の試合は13時から守山市民球場で行われる。大阪から新快速で守山に着いたのは10時40分。大阪から1時間弱のところで、今では大阪への通勤圏ということで駅前にはマンションも多く建ち並ぶ。実は駅に降り立つのは初めてで、駅舎は橋上駅舎だが、米原方面には地上のコンビニに通じる自動改札(ICカード専用)があり、店内を通って外に出ることができる。
駅から守山市民球場へは直線距離で3キロほどあるようだ。この巨人戦に限り、駅から球場へのシャトルバスも出るとあるが、初めての土地ということもあるし、開門まで時間もあるので歩いて行くことにする(BCリーグ、四国アイランドリーグの試合観戦には、「球場までのアクセス」というのも楽しみの一つとしてあり、私のブログではそれだけで一つの記事になってしまう)。
球場の方向に見当をつけて歩く。駅前に「ほたる通り商店街」というのがある。これは初めて知ったのだが、守山はほたるの飛び交う里として有名なそうだ。ゲンジボタルは天然記念物にも指定されており、かつては皇室に献上されたこともある。ご多聞にもれず一時は数が大幅に減少したが、現在は人工河川、人工飼育の力もあって数は結構いるようで、毎年5月には町中でほたる鑑賞のイベントが行われている。これから向かう球場がある運動公園がまさにその場所で、ほたるの資料館もある。事前に知っていればもう少し早く出発して、そうしたスポットを見てもよかったと思う。
ほたる通りを進むと出たのは、旧中山道。ああそうか、東海道は草津から鈴鹿方面に向かっていたか。この守山は中山道の宿場町で、京都から東に向けて出立した場合の最初の宿泊地として賑わったという。特に宿場町の観光を前面に売りにしているわけでもないが、昔の宿場町には「守山宿」の看板も掲げられているし、町並み交流施設などもある。
その宿場町の一角に古刹を見つける。東門院(とうもんいん)というところ。「近江西国霊場」などという、また私のどこかをくすぐるような立札があり、中に入る。守山の観音さんということで親しまれているそうだが、その歴史は古い。伝教大師最澄が比叡山を開くにあたり、四つの境を定めてこの地に東門を建立した。そして、比叡山を守護するところ・・・ということからこの地が「守山」と呼ばれるようになったとされている。こういうことも、現地に来なければ知らなかったことである(では、名古屋の「守山区」というのはどういうところから??という疑問は残るが、それはまた追々調べるということで・・)。
この後は水田や住宅が広がるところを歩き、守山高校の横を過ぎて運動公園に到着する。球場の外観が見える。時刻は一般客の入場開始の11時30分の少し前ということだが、入場口には100人は超える人が列を作っていた。普段の独立リーグの試合ではまずない光景で、さすが(3軍とはいえ)巨人戦だなと思う。これがオリックスの2軍相手ならどのくらいの観客なのかな・・・とも思うが。
入口では球団マスコットの「ユナ丸」のお出迎えや、滋賀の鈴木球団代表も入口でモギリをするなど、球団としてはこの3連戦は総出で盛り上げようというところ。前日7日の巨人戦は2対1の接戦を制しており、チームとしても勢いに乗りたいところだ。
この日は30度を軽く越える暑さ。テント屋根のあるネット裏に陣取るが、それでも暑い。熱中症予防を呼びかけるアナウンスも流される。入口で配られたうちわがありがたい。これが普段の試合ならこのエリアだけで十分収まるが、後からどんどん客が入ってきて、直射日光の当たるベンチシートも埋まってくる。この後試合開始を迎える時には大入りとなり、立ち見客が出るし、「一人でも多くの方が座れるよう、荷物は足元にお願いします」の異例のアナウンスも流れる。
さてグラウンドに目を向けると巨人の選手たちも練習中である。ただ2軍を通り越して3軍となると、もう誰が誰やらわからない。背番号も「005」とか「010」とか、どこぞの市外局番かいなというところだが、まあそこは試合中にチェックすることにしよう。
一方の滋賀は、観戦3試合目となると背番号と選手名が一致するくらいのところに来ており(さすがにまだ顔だけでは選手が特定できない)、これから期待の選手もいる。
スタメンの発表。この球場のバックスクリーンは大型画面であり、滋賀の選手の紹介の時にはフルサイズで表示される。これはいい。なお、巨人のスタメンには1番にベテランの脇谷、3番にはDeNA、日本ハムにいた北が名前を連ねる。1軍での実績がない北はともかく、脇谷が3軍の試合に出ているというのは・・・。また、巨人の川相というのは川相3軍監督の息子、滋賀の桑田はあの桑田真澄さんの息子ということで、こういう選手たちの子どもが現役のプロ選手になるのだなと、ちょっと時の流れを感じる。
試合前には、滋賀のチアリーダーズの「シーギャルズ(SHI GALS)」のダンスや、地元選出の国会議員、県議会議員の挨拶が行われる。
その後で両チームの監督、コーチ、選手たちがライン上に整列する。この後で守山市長のあいさつ、国家独唱、そして守山市長による始球式の後で、試合開始である・・・。
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自己紹介
大阪藤井寺出身。飲み鉄旅、札所めぐり、野球観戦(バファローズ、独立リーグ)好き。西国三十三所中先達、四国八十八ヶ所結願、関西・中国・九州の霊場も巡拝中。2020年10月から生涯2度目の広島勤務。
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