まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第5回中国観音霊場めぐり~ラ・マル・ド・ボァ キリンビール号

2019年10月04日 | 中国観音霊場

法界院をお参りの後、岡山駅に戻る。中央コンコースにクラブツーリズムの集合場所の机が出ている。参加者名簿をちらりとのぞくと10数名の参加のようで、すでに受付を済ませた人がバッジを着けて周りで待機している。中にはツアーによく参加する人同士が挨拶する光景も見られる。

今回参加するのは岡山駅の現地集合の半日コースだが、他のツアーとの混成なのだという。東京を朝出発して昼に岡山に着き、午後は列車ツアーに参加してその後宿泊、翌日からは中国地方の別のスポットも回るそうだ。クラブツーリズムでは中国地方の観光列車の乗り比べツアーもいろいろあるが、東京発だと中には3日間で12~13万円かかるものもある。まあ今回現地集合組は半日コースで8000円たが、内容を見ると割安なものだと思う。

添乗員の引率で改札口を通り、山陽線上りの3・4番ホームに下りる。ちょうど東京組も合流する。それぞれのツアーで号車が分かれるそうだが、旅行全般に興味ありげなご婦人客も目立つ東京組に対して、現地集合組の「テツ分」の何と濃いことか(私も人のことは言えないが)。関西からも結構来ているようだ。

2両の「ラ・マル・ド・ボァ」が入線してきた。停車時間3分で発車ということで慌ただしい。とりあえず車内を一通り撮る。

列車名が長いので「ラマル」とでも略すか。フランス語で「木の旅行鞄」という意味だそうで、車内も木の温もりを感じさせる内装である。

また瀬戸内の島々やアートめぐりを意識しており、オブジェが並んだり、上部の棚には瀬戸内やアートに関する書籍が並ぶ。

車端部に自転車が置かれている。この日は飾りとしてだろうが、実際には事前予約で自転車の持ち込みができる。普段は土日祝日に宇野、琴平、尾道と日替わりで走っているが、尾道行きならばしまなみ海道を自転車で走破という旅の演出にもなる。

私はこの車両に乗るのが初めてだが、今回普段と違うのは、ラマルが初めて山陽線の備前方面、和気まで行くこと、そしてビール列車ということで天井には提灯が並び、キリン一番搾りの幟が掲げられていることである。往復の車内では一番搾りと2種類のスタウトビール、ソフトドリンクが飲み放題である。

車端部に一番搾りのサーバが設けられ、係の人が全員分の1杯目の準備の最中である。

指定されたカウンター席に座ると、早速1杯目の一番搾りが運ばれてくる。まずはこれで周囲の人たちと乾杯だ。

食事もついていて、まずは観光パンフレットとともにおつまみとして配られたのが、虫明の牡蠣、岡山産ピオーネの燻製、そして地元の菓子メーカー・カバヤ食品のジューC。ジューCは子どもの頃からあったように思う。懐かしいという反応があちこちで起こる。

次いで運ばれたのは駅弁の「旅の小箱」。2段重ねで、岡山名物の祭寿司やままかり寿司など並ぶ。ボリュームより女性客を意識したお洒落な一品という印象だが、一番搾りとともにいただく。

せっかくなので普段口にする機会がないスタウトビールをいただく。2種類あるので飲み比べがお勧めと半分ずつ注いでくれる。うーん、真のビール好きはこういうのが望むところだろうが、個人的には一番搾りのほうが飲みやすいし、目の前の食べ物にも合っているように思えた。それでもアクセントとなってよい。他の客も次々にリクエストして、スタウトビールは和気に着くまでに品切れとなった。

さて、車内も賑やかになる中で和気に向かうが、岡山~和気は通常の各駅停車でも30分の距離である。通勤通学なら長く感じるところだが、ビール列車では片道30分というのは短いなと思っていた。まあ、団体ツアーだからそんなもんかなと見ていたが、和気の2つ前の万富で20分あまり停車するとの案内があった。

岡山は慌ただしく発車したので、むしろ万富のほうが撮影その他に適した場所だった。乗客も思い思いに過ごす。この時間があるならビールもゆったり飲めるし、跨線橋の向こうにキリンビールの岡山工場が見えるのも面白い。復路の途中では岡山工場の見学もある。

万富を過ぎると吉井川を渡る。橋脚の周りには多くの撮り鉄の姿が見えた。また前後して、黄色の115系とは違う列車ともすれ違う。過ぎ去ったその姿は・・「トワイライトエクスプレス瑞風」。これには車内にも驚きの声があがる。吉井川の土手に集まっていた人たちもそれ目当てが多かったのだろう。

だいぶ気持ちよくなったところで和気に到着。ここから柵原ふれあい鉱山公園まではツアーごとに仕立てられた観光バスで移動となる・・・。

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