まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

「復興ハイウェー」の一方でBRTや三陸鉄道は・・

2020年03月11日 | ブログ

3月11日、東日本大震災からちょうど9年である。

今は新型コロナウイルスに対してどうするか、どうなるかというのが差し迫った出来事で、東日本大震災関連の報道というのも以前と比べれば減っているところ。犠牲になった方たちへの慰霊についても、コロナウイルスの影響で規模を縮小したり取り止めたりという対応が目立つ。

その中で、NHKは震災関連についてニュースでコーナーを設けたり特別番組を放送しているのだが、NHKスペシャルで「復興ハイウェー」というのをやっていた。

震災復興の事業ということもあり、国道45号線が通っていた三陸地方に、三陸自動車道が整備された。内陸部を結ぶルートを含めてもほとんどの区間で整備が進み、時間短縮や安定した輸送ルートの確保のメリットについて取り上げられていた。

そのメリットを受ける例として陸前高田が取り上げられていた。「奇跡の一本松」があるが、昨年に道の駅が開業して、震災の被害について伝承する施設もできた。「復興ハイウェー」でアクセスしやすくなったことで遠方からも多くの人が訪れているという。当初は住宅地での再建を目指しながらも思うように進まなかったエリアについても、東京の大手資本が参入することもあって商業地として活性化できるのではないかとプロジェクトが進められている。

一方、「復興ハイウェー」で外部からのアクセスや参入が容易になったために、地元の中小規模の事業者が苦しんでいるという面もあるようだ。中央の大手企業と地元の中小企業との生存競争である。地元企業は地元でしかできないサービスや商法で対抗しようとしているが、現実は厳しいようである。

「復興ハイウェー」の一方で公共交通はどうだろうか。三陸鉄道、JR東日本のBRT区間もある。大船渡線、気仙沼線のBRT区間については鉄道での復旧はなくなったし、三陸鉄道も観光客人気はあるが、昨年の台風で新たな被害を受けてこれから再開である。「復興ハイウェー」が便利になった一方で、こうした鉄道路線も引き続き厳しい運営になるのだろう。せめて、このたび全線で運転再開となるJR常磐線がよいきっかけになればと思うのだが、こちらは原発事故の影響もあるし・・・。

昨年、三陸を旅することができて三陸鉄道も乗ったし、「復興ハイウェー」の三陸自動車道も通ったが、この先どうなるのだろうか。関西から東北というのはそうしょっちゅう訪ねることができるわけではないが、またいつか機会をつくって、こうしたところの様子を見てみたいと思う。時間切れや見落としで行けなかったエリアも多いので・・・。

コメント