ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

陶芸家ナカムラさん、空中紳士

2005-10-23 02:05:35 | 音楽
今日は曇天&一時雨の中、ワークショップに来ていただいた皆様、お疲れ様でした。

あの屋根つきの場所は良いですね。これからも利用しましょう。

さて、今日のWSには、兵庫県は篠山(ササヤマと読みます。)にお住まいの陶芸家&ムビラ(アフリカはジンバブエの指ピアノ)奏者のナカムラユキコさんにも来ていただきました。

WS後は、同日に行われていた「アース・ガーデン」なる催し会場に行って夕食をたべました。

「アース・ガーデン」ってヒッピー達の集いっていう感じで、昔なつかし~って感じがしました。

さて、ナカムラさん、アース・ガーデンのスタッフであり、同じくムビラ奏者の「マサ」君と共に、私のために軽く演奏してくれました。

以前7月に行った「西日本ツアー」の時に、ナカムラさんの経営する「お気楽窯」に立ち寄らせていただいた時にも披露して頂きましたが、今日は合奏形式で、これが実に素晴らしい!

「宇宙を感じる音」・・・

というと大げさに聞こえるかもしれませんが、大きなひょうたんを輪切りにした共鳴胴で鳴り響く指ピアノのムビラのシーケンス・メロには、やられました。

エジプト滞在中、バハレイヤ・オアシスに行き、砂漠でキャンプした時のこと。

星のいっぱい見える夜空を見ながらガット・ギターで即興演奏したとき、音が全て夜空に吸い込まれるような、不思議な、なんとも形容しがたい思いをしながら長い間演奏していましたが、その時のことを思い出しました。

人って「音楽」が好きなんですよね。

それぞれの「自然」にあった音というのでしょうか。

音で大宇宙と交信する・・。

それが単なる「陳腐な子供じみたアイデア」とは言わせない厳然たる何かを「その時感じた」のですが、その感覚をムビラの合奏を「生音」で聞いた時に思い出しました。

数曲演奏してもらいましたが、あまりにも気持ち良かったので、いつの間にか「最高の睡眠導入音楽」に変化し、私を何度も「トリップ」させてくれました。

さて、演奏を聞いた後、「空中紳士」君と会い、本当に久しぶりに一緒に練習しました。(ナカムラさんには「あれだけWSで叩いて、まだ叩くの?」みたいに驚かれましたが・・。)

実際、最近のタブラクワイエサは、ほとんど練習らしい練習をしていません。

なので今日の練習は非常に刺激的でした。

「空中紳士」君、指技が更に磨きがかかっていて、これが凄い!

特に出音に素晴らしいバリエーションが加わわっていて、見ていて感動しました。

彼の良い所は、課題が目の前にあると、それを「ちゃんとクリアし」、更に彼独自のアイデアで、色々と磨きをかけるところでしょうか?

時として「やりすぎ」な面が、私から見るとありますが、それは「天才である所以」だからかもしれません。

「大ちゃん」も「天才」ですが、紳士君も毛色の違う「天才」です。

今日は本当に良い練習になりました。色々と自分のテクニックの改善点も見つけられたし。

練習しようね定期的に。お互いの向上の為に。

というわけで今日は実り多き1日だったのでした。


今日のスターパインズ・カフェのライブ後記

2005-10-22 01:22:05 | 音楽
連日ライブだったこの1週間。

トリのライブだった吉祥寺はスターパインズ・カフェでの、新井田耕造ひきいる「Niida Unit」と、ガムラン・グループの「ウロツテノヤ子」、奄美の歌姫Rikkiさんのライブにタブラクワイエサ&アキコで参加しました。

タブラクワイエサはゲスト扱いで、30分枠を好きなように「アキコ嬢」とパフォーマンスを繰り広げました。

前回は「ドラマーズ」というイベントに参加したときは、正直言って新井田さんたちのパフォーマンスは「面白くなかった」のですが、今日のイベントは「ガムラン」が入り、様々な素晴らしいアーティストの皆さんが「お祭り騒ぎ的に」様々な曲を演奏していて、聞き惚れてしまいました。

本番の素晴らしい演奏とは裏腹に、リハでは結構、皆さん「すったもんだ」していましたね。

実際、会場に「4時入り」ということでしたが、私達のリハは押しに押しまくって「5時40分」ぐらいになっていました。

が、このリハが面白かったんですね。

難しい曲も色々とあったみたいで、リハ中「これってどうなるの?」みたいなヨレヨレの演奏だったものが、本番では「ガラッ」と変わって素晴らしい演奏になっていました。

やっぱりみんなプロですね。

ところで、今日の新田ユニットには、ジャンベ界では超有名な「ラティール・シー」がいて、彼とはセッションの時、何度も「アイ・コンタクト」しながら楽しく出来ました。

私個人の意見ですが、彼はもっと表に出るべきだったように思います。

私は元々ジャンベをやっていたので、彼の凄まじいプレーを良く知っていますが、この新井田ユニットでは、あまり彼の素晴らしいプレーが活きていなくて、残念でした。

う~ん、やっぱり、リーダーによって人材が「生きる」「死ぬ」が明確に現れますね。

音楽って「知っている」「知らない」で、その音楽の楽しみ方というものが「ガラッ」と変わってくるように思います。

最近は、他のミュージシャンと「他流試合」的なライブが多かったせいで、いろんな事を考えさせられました。

今日のイベントもそうでした。

音楽と、その周辺の環境、その他もろもろ・・・。

いずれにしろ、自分は前進していくのみ!頑張るぞ!


ノーベンバー11thでのライブ後記

2005-10-21 14:48:22 | 音楽
今日は、スペインはグラナダでフラメンコ・ギタリストとして活躍していた「長尾ゆうたろう君」とのライブを赤坂はノーベンバー11thで行いました。

参加メンバーは、これまたイタリアのコンクールで見事1位をかっさらった若手アコーディオン界のホープ「桧山学」。

ライブは通算して2時間でしたが、あっという間に終わった!というぐらい、充実した内容でした。

大分といい、今日のライブといい、まったく畑が違う人と、行うパフォーマンスというものは刺激に満ち溢れています。

特に、今日は「タンゴス」というフラメンコのリズムの伴奏を行いましたが、このリズム、アラブのノリと違うので、少々戸惑いました。

リズムは奥が深いですね。

実に緊張感あふれるライブでしたが、良い勉強になりました。

しかし「ゆうたろう君」のギター、間近で聴けば聞くほど「素晴らしい!」の一言に尽きます。

私もギター弾きですから、彼の培ってきた技術は「一朝一夕」では到底作りえない「重み」を感じました。

この感想は「桧山学」君の演奏にも然り。

しっかりとした音楽の基礎を築いてきた人間の奏でる「音」という物は、微妙な僅差で「違い」を感じさせるものです。

安定感が違うとでもいうのでしょうか?

また、このメンツで、ライブを定期的に行いたいと思っています。


大分のライブ&WS後記

2005-10-20 01:36:48 | 音楽
17日から、3日間、大分に行ってまいりました。

イシスさんを始め、ジャスミン・ジェナと、その関係者の皆様には、本当に良くしていただきました。

この場でお礼を言わせていただきます。

まことにありがとうございました。

さて、大分入りの17日は、朝からドラゴンが、出発時刻1分前、ギリギリに飛行機に搭乗するという、ハラハラの出来事で始まりました。

なんでも搭乗口と座席番号を混同し、真反対の搭乗口に行っていたそうです。

さて、大分に到着すると、イシスさんが迎えに来てくれ、そのまま3人でランチをしに「甘味茶屋」へ行き、大分名物の「団子汁」を食べました。

その後、前回もお世話になった「ブリック・ブロック」に直行。

今回は笙の「藤井」さんがオープニングを飾り、まゆちゃん、アマトが踊って、ドラゴンと私が演奏し、その伴奏でイシスさんが踊るという風に進行しました。

本人達が謙遜していましたが、まゆちゃん、アマトの踊りは安定感があって良かったですね。

特に、彼女達の回転は綺麗でした。やはりイシスさんが回転が得意だから、皆回転が上手くなるんですね。

途中、アマトは勢い余ってこけましたが、そこはすかさず、振り付けの一部のように、止まることなく踊り続けたのにも感心しました。

ライブにはハプニングがつき物。それにどう対処するか、という能力もプロの大事な能力の一部ですよね。

さて、私のほうはというと、まだまだリハ不足の感があり、1部で弾いた曲は、ドラゴンに多大な迷惑をかけてしまいました。

もっとリハをやらないとね。まだまだ完成度を高められる、と反省しきりです。ごめん、ドラゴン、イシスさん。

結局は、イシスさん、ドラゴン、私の3人が、お互いにカバーし合いながらのパフォーマンスになり、それが相乗効果的に良いエネルギーを出したライブになったと思います。

さて、次の日の18日、ドラゴン、イシスさんは早朝の便で東京へ戻り、私は昼まで寝た後、ジャスミン・ジェナの方々にドライブに連れていってもらいました。

「馬刺し」は美味しかったですね。

その後、ワークショップ会場に到着し、3時間、みっちりダラブッカのレクチャーを行いました。

本当は、もっと長い時間、基礎の部分をやりたかったのですが、少し時間が短かったですね。

それよりも、ジャスミン・ジェナのメンバーの旦那さん達の、ダラブッカにかける真剣な姿勢に感激しました。

ケイコ先生を筆頭に、クニちゃん、ショージ君、マー君、ケイ君と田原さん?は、結構集まって練習しているそうです。

東京も、大分のように、ベリーダンサーの彼氏がダラブッカを始めたら、もっと盛り上がるのに・・と思ってしまいました。

さて、そんなこんなであっという間に終わってしまった大分滞在でしたが、皆さんには「今度はいつ来るんですか」といわれ、正直言って嬉しかったです。

また呼んでくださいね。



15日のワークショップ&ライブ後記

2005-10-16 01:32:43 | 音楽
今日は、ダラブッカ教室の生徒さん達の要望を踏まえて、代々木公園で「青空ダラブッカ・ワークショップ」を行いました。

昼間は「暑い」ぐらいの、強い日差しだったので、公園の池の周りにある日陰に入り、3時間ぐらい叩いたでしょうか?

結構、皆さん叩けるようになりましたね。

しかし、私はというと「朝飯抜き」で、しかも「寝不足」でしたから、いささか「ボロ」ばかり見せていたような気がしてました。

申し訳なかったです。

さて、ワークショップも後半戦に差し掛かったとき、世界を股に駆けるダラブッカ・プレーヤーの「モハメッド・ドムナティ」がやって来ました。

彼とは、私が渋谷のハチ公で「ジャンベ」を叩いていた時からの知り合いで、知り合ってから、かれこれ6年以上になるでしょうか?

その頃、彼は長年住んでいた「オランダ」に別れを告げ、日本に住もうとしていた矢先でした。

彼に「ダラブッカを叩いて見せてくれ」というと、喜んで叩いてくれました。

久しぶりに見た彼のプレーでしたが、やっぱり凄いですね。彼自身も言っていますが、彼のプレーには結構独特な奏法が入っています。特に、出音がきれいですね。

また、ソロの内容も「大体」決まった形で構築されているので、「完成されてるなぁ!」と思いました。

エジプト渡航前では、彼のプレーは「理解不能な超絶プレー」でしたが、今の私には「なるほど、こうやって叩いているのか・・」という「素晴らしいお手本」に見えました。

理解力というのは、自分の能力に比例するんですね、やっぱり。色々とヒントをいただきました。

さて、どのミュージシャンにも当てはまる気がするのですが、技術もある程度のレベルに達すると、「何が得意」で「何が不得意」という次元に達してきて、その上での「超絶技巧」が出てくるように思うのです。

つまり「キャラクターの違い」という感じでしょうか?

タブラクワイエサのそれぞれのメンバーを見ても然りですね。

ワークショップ後、スリランカ・フェスに行きたいのは山々だったのですが、そのままライブ会場である、渋谷の「Gallery Conceal」に行きました。

今回は紳士君とのデュオでした。生音で演奏しましたが、会場が窓もない密閉した空間だったので、ウードが響くこと、響くこと。

「馬鹿でかい」紳士君のダラブッカの音量にも負けずに、良く鳴ってくれました。

イベントの内容はというと、Kinaさんの30号ぐらいの絵をバックにしての、紳士君と私のデュオ、Zilliちゃんの生徒さん、Zilliちゃんのソロという内容でした。

Zilliちゃん、フラメンコも習っているそうで、自由にジプシー風に踊った場面では、「手のムーブメント」が非常に綺麗でした。

彼女はますます安定感が出てきたように思います。

ちなみに、ライブには、サリー、玄ちゃん、スィアが来てくれました。どうも、ありがとうね!