ずっとずっと気にしてた。
大事なともだちなのに、自分が忙しいからって、なんとなく後回しにして、ほんとはその気になったらいくらでも時間なんて作れたのに、
旦那が時々彼女の旦那と会うことがあって、その時に彼女の様子を又聞きしたりしながら、まあ元気そうでよかった……なんて思ってる自分がいやだった。
一年ぐらい前から彼女の状況はかなりタフになってきていて、それは今だ変わらず、変化の兆しもまだ見えず、そういうのって心をどんどんしんどくさせる。
そのしんどさを一番理解できるはずのわたしが、彼女の支えにもならず、慰めてあげることもせず、話しかけることもなく、毎日がただ過ぎていくだけ。
もうええかげんになにか行動したら?
とうとうのとうとう、一緒に夕ご飯を食べようと誘った。
手作りの料理を振る舞うことはできなかったけど、うちで待ち合わせして『智』に行き、焼き鳥と牛のたたきをふたりで、天ぷらの盛り合わせを彼女、鮭づくし弁当をわたしが注文して、口の中がいっぱいに詰まってない時はずっと、今までに溜まりに溜まっていた彼女の話を聞いた。
心の中で、「ごめんS。しんどいなS。無視するつもりなんか無かったけど、結局わたしがしたことは無視とおんなじやった」と謝りながら聞いた。
けど彼女はやっぱり強い。へにゃへにゃの彼女も知ってるけれど、そんな時でも根っこはがっしりと大地に食らいついていて揺らぎが無い。
迷いながら、凹みながら、試行錯誤を重ねながら、けれども決して後ろ向きにならない彼女に久しぶりに会って、わたしの方が元気づけられた。
帰りの道中、Uターンのためにまず右折して、通りで向きを変えて元の道に戻ろうとした時、ぼんやりしていて、対向車線との分け目を示すための、盛り上がった三角地帯に突っ込みそうになった。
Sの、「ちょっとまうみ!なにすんのぉ~?!」と言う、超緊迫した声が車の中で炸裂した。
我に返ったわたしが正規の道に車を戻し、一息ついたところで、Sもわたしも笑い出した。
「あったあった、これと全くおんなじこと!」
「そうそう、あの時はほんまに片っぽ乗り上げたもんな!」
「あの時もほんま、びっくりしたわ!もうあかんって思た」
「それに、ほら、ガレージセールに一緒に行った時、道に車止めるのに勢い良過ぎて、歩道の角っこにタイヤぶつけていきなりパンクしてるし……」
「プッシュ~ッてすごい勢いで煙出て、それが助手席のわたし側の窓から思いっきり見えたし」
「ぎゃははは!」
「あの時は、牽引車のお兄ちゃんの横に二人で並んで座らせてもろて、家まで送ってもろたよなあ……」
「ほんま、まうみと一緒にいたら、いっぱいけったいなこと経験させてもらえたなあ」
「なんでやろなあ、本人のわたしにもようわからんわ~」
「ガハハハハハ!」
帰りにもうちょいと楽しもうと、10年間、外から様子を見ていたけれど、一回も入ったことのなかった喫茶店に入り、エスプレッソオーレとホットチョコレートで再び話に花を咲かせた。
いつまでも今のような状態が続くことなんてないよ。
いつ終わるかは誰にもわからないけど、終わりはきっといつの間にか来ていて、終わった後でふと、あれ?終わってる……って気がつくよ。
しんどいのを楽しんでも苦しんでも過ぎる時間は全く同じだもんね。
けど、わたしにはもうわかってる。楽しいことと食べることがなによりも好きなS。きっとわたしよりずっとうまくやっていける。
これからはもっとちょくちょく会おな!
大事なともだちなのに、自分が忙しいからって、なんとなく後回しにして、ほんとはその気になったらいくらでも時間なんて作れたのに、
旦那が時々彼女の旦那と会うことがあって、その時に彼女の様子を又聞きしたりしながら、まあ元気そうでよかった……なんて思ってる自分がいやだった。
一年ぐらい前から彼女の状況はかなりタフになってきていて、それは今だ変わらず、変化の兆しもまだ見えず、そういうのって心をどんどんしんどくさせる。
そのしんどさを一番理解できるはずのわたしが、彼女の支えにもならず、慰めてあげることもせず、話しかけることもなく、毎日がただ過ぎていくだけ。
もうええかげんになにか行動したら?
とうとうのとうとう、一緒に夕ご飯を食べようと誘った。
手作りの料理を振る舞うことはできなかったけど、うちで待ち合わせして『智』に行き、焼き鳥と牛のたたきをふたりで、天ぷらの盛り合わせを彼女、鮭づくし弁当をわたしが注文して、口の中がいっぱいに詰まってない時はずっと、今までに溜まりに溜まっていた彼女の話を聞いた。
心の中で、「ごめんS。しんどいなS。無視するつもりなんか無かったけど、結局わたしがしたことは無視とおんなじやった」と謝りながら聞いた。
けど彼女はやっぱり強い。へにゃへにゃの彼女も知ってるけれど、そんな時でも根っこはがっしりと大地に食らいついていて揺らぎが無い。
迷いながら、凹みながら、試行錯誤を重ねながら、けれども決して後ろ向きにならない彼女に久しぶりに会って、わたしの方が元気づけられた。
帰りの道中、Uターンのためにまず右折して、通りで向きを変えて元の道に戻ろうとした時、ぼんやりしていて、対向車線との分け目を示すための、盛り上がった三角地帯に突っ込みそうになった。
Sの、「ちょっとまうみ!なにすんのぉ~?!」と言う、超緊迫した声が車の中で炸裂した。
我に返ったわたしが正規の道に車を戻し、一息ついたところで、Sもわたしも笑い出した。
「あったあった、これと全くおんなじこと!」
「そうそう、あの時はほんまに片っぽ乗り上げたもんな!」
「あの時もほんま、びっくりしたわ!もうあかんって思た」
「それに、ほら、ガレージセールに一緒に行った時、道に車止めるのに勢い良過ぎて、歩道の角っこにタイヤぶつけていきなりパンクしてるし……」
「プッシュ~ッてすごい勢いで煙出て、それが助手席のわたし側の窓から思いっきり見えたし」
「ぎゃははは!」
「あの時は、牽引車のお兄ちゃんの横に二人で並んで座らせてもろて、家まで送ってもろたよなあ……」
「ほんま、まうみと一緒にいたら、いっぱいけったいなこと経験させてもらえたなあ」
「なんでやろなあ、本人のわたしにもようわからんわ~」
「ガハハハハハ!」
帰りにもうちょいと楽しもうと、10年間、外から様子を見ていたけれど、一回も入ったことのなかった喫茶店に入り、エスプレッソオーレとホットチョコレートで再び話に花を咲かせた。
いつまでも今のような状態が続くことなんてないよ。
いつ終わるかは誰にもわからないけど、終わりはきっといつの間にか来ていて、終わった後でふと、あれ?終わってる……って気がつくよ。
しんどいのを楽しんでも苦しんでも過ぎる時間は全く同じだもんね。
けど、わたしにはもうわかってる。楽しいことと食べることがなによりも好きなS。きっとわたしよりずっとうまくやっていける。
これからはもっとちょくちょく会おな!