ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

旦那の願いが叶った日

2010年11月18日 | 家族とわたし
鼻詰まり人生45年。旦那がとうとう、簡易手術を受けた。

最近、無呼吸症候群まで疑い出していた旦那は、耳鼻科に通い始めた。
これまでも、彼は実に、様々な方法を試している。
鍼はもちろんのこと、体操、鼻洗浄などなど。
特に、鼻洗浄には年季が入っていて、前にもどこかの記事で紹介したけれど、急須のような形の容器(ネーティポットというらしいが、旦那の発音はネディパットに聞こえる)に小さじ一杯ほどの塩を混ぜたぬるま湯を入れて、頭を横に傾け、お湯が出てくる先端を鼻の穴に突っ込む方法。
鼻が詰まり過ぎていると、そのお湯が中を流れにくく、もう片方の鼻の穴から、ポタンポタンと、わずかなお湯しか出てこなかったりする。
それでも我慢して続けていると、やがて少しずつ量が増えてきて、ついにはタラタラと流れ出てくるのだけれど、見ている方にはなかなか辛そうで気が引ける。

本当のところは、彼の鼻詰まりの原因のひとつにもなっている、嗜好品絶ちも実行しながら治療を受けるべきなのだけど、
我慢がどんなことよりも嫌い、というより、そういうものがこの世にあるのが信じられないほどの男なので、それは多分、これから先も期待はできそうにない。

旦那のドイツ人の友人が、単純に、カメラを鼻腔中に挿入しながら、先についた小さなハサミのような物で、ポリープを切り取る処置を受けた。
すごくすっきりして気分がいいし、おまけにすごく安かった。などと聞いて、旦那はもうそれを自分もやってもらいたくてたまらなくなった。
耳鼻科の医者に何度も頼んでも、まずはステロイドの治療を試して欲しいと却下されくさっていた。

互いに自説を譲らないまま、しばらく時間が過ぎ、とりあえず旦那が先に折れて、ステロイドで治療することになった。
最初はスプレーだった。
もちろん旦那は毛嫌いしたが、自分にも後ろめたい事情(コーヒーとワインをやめたくない)があるので、とりあえず何回か、言われた通りに試していた。
けれどももちろん頓挫。ステロイドの副作用に異様に反応するばかりか、気分までジェットコースター並みの揺れ具合。
すると今度は、ステロイドの飲み薬を処方された。
それを飲み始めて2日もすると、今度はわたしが困ることになった。
飲んでからしばらくすると、うぅ~イライラする。ボクはキレやすくなるので要注意って……あんた、ジキルとハイドやないねんからさ……。
けれども、旦那の警告は正しかった……あれじゃまるで、歩く瞬間湯沸かし器……けど、ほんまに薬の副作用なんかなあ……とも思う。
きっと、本人もこれではヤバいと思ったんだろう。医者に本気で簡易手術を要求したのだと思う。急に手術日が決まった。

それが今日なのだった。

簡単な手術なので、診療室で行う。
麻酔はスプレーのみ。
カメラ付きのワイヤーを3インチ(8㎝)ほど突っ込み(ぞぉ~)、見つけたポリープをチョッキン。これでおしまい。
今日は右側だけ。数日後で、今度は左側をするらしい。
ただ……ドイツとアメリカでは、やっぱり医療費に違いがあった。ドイツでは8千円ぽっきりだったこの手術、アメリカだと片方の鼻だけで5万円?!おいおい!!
幸いにして、この手術は保険が利くらしいので、コーペイ(co-pay・医療サービスを受けるたびに、ある一定額を自己負担するという保険契約の自己負担額)の50ドルだけで済みそう……って……それですでに両方で100ドルやんプンプン

出てきたポリープは、そりゃもう気色の悪いブツだったらしく、絵に描いたろか?と言うので、ついさっき、グーグルの画像で検索してみた。
画像が出てきた途端、ふたり同時に悲鳴を上げた。背中の下から上へとシャワシャワ~ッと悪寒が走った。こりゃあかん、やめとこ。
ま、ああいう気色の悪い、細長~いもんやった……らしい……。

鼻の奥は、片方ではあるけれど、スカッと爽やかなんだそうな。
わたしも生まれてこのかた、スカッと爽やかな鼻の穴の奥、というものを経験した覚えが無いので、ちょっと羨ましくはあるけれど、やっぱ勇気が出ないかも……。

今夜は寝るのが楽しみな様子。
無呼吸を心配しなくてもいいもんね。
だって、もし片方が詰まっても、もう片方があるもんね。
おめでとう旦那。

 
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帰ってきたウルトラウーマン

2010年11月18日 | ひとりごと
「あんな、あと数日したら、まうみは生理になるで」

なんちゅうけったいな予言すんねん?
わたしはな、自慢やないけど、もうすっかり『上がり』やねん。もうサイコロ振らんでええねん。おしまい。一丁上がり。すっかりさっぱり湯上がり美人やねん。

生理が来なくなって早、えっと、えっと、何ヶ月経ったかいな?覚えてないわ。だいぶ前やってことぐらいしか。
けど、先月はずうっと、なんかわからんけど、透明の澱ものがタラタラタラタラ出てて、それがちょっと気にはなっててん。
せやからって、そんな、薮から棒に、いきなり火山が噴火するって言われても……。

最近よく、旦那に鍼を打ってもらっている。
その時に必ず、わたしの脈(三カ所で見る)や舌の状態を診る。
それから、支障のあるツボを、手のひらや指先の触感で見つける。
そこにも兆候があったし、わたしの感情の流れがかなり異常だったらしい。

毎月、生理前になると、妙にイライラしたり、感情が高ぶりやすかったりして、それが自分でもわかってるのに、「そろそろ生理?」などと、いかにもわかってるみたいに、旦那から指摘されるのが一番頭にくることだった。
生理がとうとう止まる数ヶ月前などは、イライラどころか、なにか悪い癇癪促進薬でも飲まされたかのごとく、不快感が怒濤のごとく押し寄せたりした。
あと、体が本当になにか深刻な病気にかかってしまったのではないかと心配するくらい、体調がゴトンと鈍い音を立てて悪くなった。
首の付け根の背中側が、異様に怠くて、起きている間中、天井から紐を垂らし、頭を丸ごと吊り上げてもらいたいほどだった。
それらのことが、まるで無くなったとは言えない。首などはまだまだ問題が残っている。
けれども、面倒な生理用品の交換も無くなり、貧血になることも無く、それなりに気持ちもかなり安定していて、これこそが、とうとう本物の、熟した女になったということなんだな……などとひとりでニヤニヤして喜んでいた。

ああそれなのにそれなのに……。
たららぁ~ん鼻から牛乳~股から血流~なんでやねぇ~ん


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