ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「わたしは家をあきらめますから、あなた方は原子力をあきらめてください!」

2012年03月11日 | 日本とわたし
昨日は冬時間の最後の日。
今日のマンハッタンデモに参加するために、親子で初めてここに遊びに来てくれるBあやちゃんとフレディのご飯を作ってると、真ん前にこんな空。


ばってんやん……。

4才になったところのフレディ。めちゃ可愛い!ほんでもってめちゃ賢い!


キラキラ星を披露してくれるフレディ。音を弾き間違うと「はぁ~」と、がっくりした声を出してうなだれる。それがまた可愛い!


4才の男の子のエネルギーのスゴさ……その記憶が遠い彼方に過ぎ去ってた旦那とわたしには、ちょいとしたカルチャーショック。
ひらがなもアルファベットもすらすら読めるフレディ。
かるたゲーム……思いっきり負けたし……。

日付が変わって本日11日。
Ustreamで、追悼の式典を観ているパソコンの画面の横には、Bあやちゃんが自分で彫ったお地蔵さん。


日本の総理大臣は、「皆で分かち合って復興を進めよう」と言うた。
肺に水が溜まってはるような辛い健康状態をおして出席しはった天皇陛下は、
震災により失われた多くの人々、救助や防災の活動中に命を落とした多くの人たちに、深く哀悼の意を表し、
被災者を支援してきた大勢のボランティアや、原発事故の対応にあたってきた人たちをねぎらい、
世界各国から寄せられた支援への感謝を述べはった。
そして、わたしらが協力して、たゆみなく努力を続けていくよう期待してはると。
「この大震災の記憶を忘れることなく、子孫に伝え、防災に対する心がけを育み、安全な国土を目指して進んでいくことが大切」やと。
この、何度も繰り返して言わはった『安全な国土を目指して』という言葉はきっと、天皇陛下の、脱原発への願いやと思う。


今日から夏時間。
日本との時差はまた、13時間に戻る。
前回のデモの、大雨の肌寒いお天気とはうってかわって、雲一つない快晴!デモ日和。

電車だぁ~い好きっ子フレディ、嬉しいかぁ~!


来た来た、やっと来た!


週末は、平日より更に不便になるアメリカン電車事情。平日でも充分不便やねんけど……。
しかし、この幸せそうな顔を見たら……。


このメッセージはBあやちゃんの手作り。
彼と出会った大人はみんな、フレディのメッセージを読み、彼にエールを送ったり、にっこり笑いかけたりしてた。
今日の主役はフレディに決定!

更に今日は、集合場所のユニオン・スクエアまで地下鉄に乗ることに。地下鉄パフォーマーに聞き惚れるフレディ。


ユニオン・スクエアには、ふた足先に春が来てるみたい。


今回のデモのトレードマーク、黄色い風船(核廃絶)。


それぞれ準備に勤しむ方々。


だんだんと人が集まってきた。


気持ちのいい日!


行進前のパフォーマンス。
ジャパニーズ・レゲエ界のオリジネーター、ランキン・タクシーの歌を歌う。


さあ、出発だよぉ~!


バンドのみんなもすでにノリノリ!


14ストリートからセントラルパークまで、五番街をひたすら北上する。


横断歩道を横切る時は、どこからともなく警官がやって来て、誘導してくれたりする。


まだまだ歩く、歩く、歩く。


図書館前に到着。


階段付近でエールを送ってくれた若者達に、一緒に歩こうよ!と誘ったら……いきなりの参加!嬉しかった!


がんばって歩いてたフレディ、とうとうおねむに。けど、君は今日一番のデモンストレーターだったぜぃ!


セントラル・パークにも春が。


公園の真ん中の集合場所に。


おつかれさまでした。
原子力(核)大好き人間が作り上げたシステムと闘うには、とんでもない根気とあきらめない根性が要る。
けどもう、わたしらはあきらめるわけにも、知らんふりをしに戻るわけにもいかんのやから、
ならばせめて、楽しいやろうやないの!


公園パトロールのミニパトカー。フレディのお気に入り。


黒いリス?!この地域では珍しい。


旦那とBあやちゃん。そういや旦那は、ベビーカーを押して歩くという経験ができんかったなあ。


もう少し暖こうなったら、ここにも人がいっぱいになるやろう。


ちょっとあんた、なに撮ってんの?


車で来てくれた旦那が、セントラルパークのすぐ近くの路上に駐車してくれてたので、超助かった。
またちょっと風邪気味っぽいのに、今回のデモは初めっから終わりまで参加!ありがとう!

家に戻っても、まるで疲れを知らないフレディ。
このTシャツ、何人もの人から「ベルリンで住んでたの?」とか「ベルリンに行ったの?」とか聞かれた注目のデザイン。
信号の止まれ!


そして歩け!どうやら、ベルリンの信号機のデザインらしい。そこに20シーベルトはイヤだ!ワッペンもプラス。


「NO MORE NUKES」と叫ぶ最強の4歳児フレディ。
高校生までずっと習てた民謡を、今夜は特別に、福島にまつわる民謡を披露してくれたBあやちゃん。
手作りの納豆や、米のとぎ汁乳酸菌を持参で来てくれた。

彼女はそして、チェーンソーで彫刻をする芸術家さんなのである。

うちの裏庭のジャングルを、好きなようにぶった切ってくれる約束をして、さよならをした。
またおいでや~!


P.S.
なぜかまたまた、今度はNHKのインタビューを受けた。
前回よりは少しはマシなことを言えたけど、
「まずするべきは、汚染地に閉じ込められている方々を全国各地で受け入れ、汚染された瓦礫を一所に固めて処理することやと思う」
これが言えんかった。
インタビューの後で、数分、記者さんと歩いた時、
「お願いですから、ほんまのことを放送してください。暮らしに一番必要な、正しい情報の伝達をしてください」
と、何度も何度もお願いした。
「僕も、闘ってるんです。そうしたいと思って、なんとかしようと思って、こうやって取材してるんです」と、とても複雑な表情をして答えてくれた彼。

どんな場所にもきっと、苦しんでる人がいるんやと思う。
けれどもやっぱり、ここがせんかったら、あんたが言わんかったら誰がする?誰が言う?っていうところはあると思う。
その人や会社は、もうそろそろ、一年も経ってしもたことなんやし、勇気出して立ち上がらへんか?
人の、国の命がかかってんねんで。 
コメント (8)
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