Miaさんという、イギリス在住の女性から、コメントをいただいた。
BBCが放映したドキュメント『津波の子供達』についての気持ち、今もなお、福島に住まわれているお兄さんのご家族への心配、
そしてなによりも、遠く離れた所に暮らしながら、日本を思う強い気持ち。
やはり、イギリスも原発国として、ここアメリカとよく似た情報操作や規制が存在しているようだ。
そして、そのことによって、多くの人々は、本当のことを知らずに、知ろうとせずに、知っていても知らないことにして、
あわよくば、自分の人生が終わるまでは、このまま平穏無事にいてくれよと祈りながら、生きている。
彼女は、そんな人達に、直接話しかけようと、なんと英語でブログを立ち上げた。
わたしが、十年もの間、やりたいけれどやれないと、尻込みしていることだ。
ブログの名前は『Fukushima Appeal 福島アピール』。
福島の、日本の状況を、英語で読んで理解したいと思っている人に、ぜひぜひ紹介して欲しい。
以下は、彼女が話してくれたこと。
そして、それに対するわたしの気持ち。
コメント欄でやりとりをしている中で、彼女が自身の行動によって、気持ちがかなり落ち着いていること、今年の春は自然を楽しもうとしていること、
強い意思でもって、ひとりひとりに、こつこつと語りかけていこうとしていることなどを教えてくれた。
どうか、異国で暮らしながら、日本のためになんとかできることをしようと一所懸命に考えているひとりの女性の言葉を聞いてください。
『はじめまして。
イギリスに住んでいるものです。
私の兄家族が、福島市に住んでいるので、3.11以降、心配で、ずっとニュースを追っています。
ウインザー通信も、よく、読ませてもらっています。
貴重な情報の発信、感謝しています。
ところで、英国で、放映された、BBC2の二つの番組のことについてですが、かなり、長いコメントになりましたが、読んでいただけると嬉しいです。
わたしも、こちらで、みました。
BBCとしての規制のあるなかでは、よく、まとめられたドキュメンタリーと思いましたが、
報道されていない部分が、多すぎて、実は、かなり、がっかりしました。
第一回目は、地震後の2週間のみを取り上げた番組構成で、「過去」のものとして、取り上げられ、
視聴者には、「一度、原発事故が起こると、どれだけ、危険な状態が続くということ」が、伝わらなかったと思います。
それに、南相馬市のご家族がでて、まわりで、ヨード剤を配布されていたから、自分の娘にも、あげたと発言しておられましたが、本当かどうか、わたしは、疑問です。
事実は、政府の指示が一切なかったので、東電社員と、独自に決断した見春町住民を除いて、摂取されていなかったのが、事実で、
多くの方々が、不必要に、被爆をしてしまったのが、そのときの現状です。
そのご家族がそうであったとしても、それは、まれなことで、その他の人たちについては、事実を隠すために、ある一家族の例をあげていたとしか、思えません。
それから、公表はされていませんが、圧力容器の設計士の田中光彦さんによると、地震で、メルトダウンが起こっていた可能性を強く指摘して誰も、彼に反対できなかった。
なのに、両方の番組で、津波のことを、前面に出してきていること。
最初に日本で、報道され、実はウソだったうたい文句「千年に一度の地震、津波」を、番組のタイトルに使っていました。
本当は百年に一度とするべき。
(1896年も、大地震と大津波があり、38.2mの津波、2万2千人の死亡者がでた。福島原発の津波想定は10m以下だった)
それに、2回目の『津波と子供たち』では、実際に、現在、そして、既に、起こっている症状について、いっさい報告されなかったことが、とても残念です。
爆発後、2ヶ月たった時点で、すでに、福島の子供たちに、チェルノブイリの子どもたちに出た同じ症状:下痢、鼻血などが、でてきていました。
原発推進派の科学者、医者が良く使う言葉、「心配するのは良くない、ストレスが原因で、病気になる」という、
放射能の実際の危険さを、濁した言い方が、この番組の放映内容に、含まれている感じがして、正直いって、私は、腹が立ちました。
子供たちの心配を軽減するために、もっと、きちんとした、健康調査が必要です。
放射能の検出が微量でも、安全なところに、避難させることに、つながっていかなければいけないと思います。
危険さを無視した考え方が、山下氏の元で、行われている健康管理調査、
それに、症状がでて、医者に言っても、「鼻をほじくるからだ、心配する必要はない」などと、血液検査を頼んでも、取り合ってくれない。
本当の意味での、早期発見にはつながらなく、広島長崎原爆後の調査はするが、治療はしないやりかたが、いまも、まかり通っている現状です。
去年、チェルノブイリ26周年を記念して、BBCが放映した番組でも、「心配するのは良くない、ストレスが原因で、病気になる」と、同じことを言っていました。
去年の4月は、イギリスは、とても天気が良かったのに、日本で起こっていることとの、ギャップが大きくて、
心ここにあらず、外に出る気にならず、友達と、普通に笑えることもできずに、家の中にこもり、インターネットにかじりついて、ニュースを追っていました。
私は、その番組をみなかったのですが、仲良くしていた友達がその番組をみていて、
私に、「心配しすぎるのは、良くないのよ」「番組では、チェルノブイリでは、今、人が住んでいないから、かえって、自然がよみあがってきた」などと、言う彼女の言葉に、ショックでした。
主流のマスコミの報道に、どれだけ、私たちが左右されているのかに、気がつき、複雑な気持ちになりました。
このBBCの番組も、こちらでも、みた方々から、とっても、感動されたといわれても、わたしとしては、納得がいきません。
英国は、原発推進なので、日本で、起きたことは遠いこと、地震津波がないから、大丈夫、その他のことについては、一切報道しない規制になっているようです。
3月11日は、追悼式については、報道されても、日本に活発化している脱原発運動、デモについては、全く、報道されていませんでした。
こういうふうに、言いたいことがたまっていて、何か、しなければと思い、翻訳者・通訳者ではないので、時間がかかっていますが、
できるだけ、すこしでも、英語圏の方がたに伝わるように英語で、ブログを書き始めました。
もし、よかったら、読んでみてください。www.fukushimaappeal.blogspot.com
Mia June』
Miaさんへ (まうみ)
『お兄さんのこと、心配ですね。
わたしの親族のほとんどは、関西圏に住んでいるのに、それでもこれだけ憂いている。
なのにMiaさんはご家族がその地に暮らしてはるんですもんね。
怒り、哀しみの度合いはきっと、わたしなどとは比べ物にならんと思います。
あのBBCのドキュメントの1作目は、わたしもこちらで観て、納得がいかない部分が多すぎたので、ブログの記事にはしませんでした。
ああ、これは、原発推進を主軸にしている国らしい編集の仕方やなあと思って。
2作目については、わたしは今だにまだ、あやかちゃんがボール遊びをしている所の空間線量が0.8もあった場面、
子供達が、自宅からマスクをして、学校まで送ってもらう自家用車に乗るのにダッシュしていった姿が、脳裏に焼き付いています。
Miaさんが指摘してはる、子供の健康の現実について、そこのところが皆無でしたね。
インタビューを受けていた子供達の後ろでいる子供達も皆、まるで普通で元気で活き活きしていた。
真実は、あの元気いっぱいの子供達の陰に、ひっそりと、いや、故意に隠されている。
なんかわからんけどしんどい。
わけもなく鼻血がいっぱい出る。
お腹が痛い。下痢が続く。
子供達は、心身ともに、恐怖におののいている。
放射能の恐怖を身ごもっている。
もし日本が、どこの国もできなかった、放射能の影響かもしれないあらゆる健康傷害について、詳しく取材し、報道することができたら……。
世界はきっと変わるだろうと思います。
でもMiaさん、Miaさんやわたし達が闘っているものは、とてつもなく分厚くて頑強で無慈悲な、国(システム)というバケモノです。
日本がそんなバケモノやとは、思いもしなかったいい年をした大人がこのわたしです。
アメリカの属国として息をつないできた国は、このぶっとい鎖を自分で断ち切らない限り、
これからも核の亡者の使いとして、世界を滅亡させるかもしれない愚行を繰り返していくんやと思います。
ブログ、読ませてもらいました。
大変な作業やと思います。
わたしが今だに、やりたいと思いながらできずにいること。
それをMiaさんはやってはる。すごいことやと思います。
その作業をすることで、Miaさんの心が少しでも落ち着くなら、これからも、頑張り過ぎないように、書き続けていってください。
Miaさん、わたしが暮らしているここアメリカは、原発ムラの本拠地です。
なので、イギリスよりもさらに、露骨に、原発推進の旗が威勢良く風にはためいています。
事故前から、活発に行われていたビル・ゲイツによる『夢の新型原発開発計画』キャンペーンは、とうとう政府によって、実施されようとしています。
オバマ政権は『核廃絶』を実行してくれるはず、などと思い込んでいた自分が、可笑しくて笑えてきました。
電気を湯水のように使って当たり前のアメリカ人に、節約などという言葉が理解されるには、よほどの手痛い経験が必要なのかもしれません。
もちろん、現実を知り、良識を持っている人もいますが、まだまだ少数派に留まっていて、
意見が大手のマスコミに取り上げられることなど皆無です。
だからわたしも、日本のことで話をするといつも、なにもわかってない、なにもわかろうとしない、ということに、がっかりもするし腹も立ちます。
けれども、それは仕方がないことで、だからわたしやMiaさんが、こつこつと、気長に、辛抱強く、ひとりずつに話しかけていくしかないのやと思います。
草の根のように、じわじわと、もどかしいくらいにのろのろと、
けれども、そこの根は存在します。ゼロでは無いんです。
そんな問答のようなことをしている間に、汚染地に暮らす人達の健康は日に日に悪化していくではないか!
そうです。その通りです。
けれども、わたし達は、すべての事をいっぺんに解決できないし、すべての人を救うことはできない。
だから、自分のことをまず大切にして、自分を守ることに全力を尽くしてください、というメッセージを送り続けるしかない。
と、わたしは思っています。
そのためにはMiaさん、わたし達もやはり、心も身体も健康であらなければなりません。
そうしないと、負のエネルギーが、言葉の端々に浮き出てしまって、うまく伝わらない。
Miaさん、もうすぐ春です。
Miaさんが、日本を離れて、遠くイギリスで暮らしておられること、それにはとても深い意味があると思います。
今年の春を楽しんでください。草花や樹の芽吹きを、目と指先で楽しんでください。
友達と、原発以外の話をして、生かされている幸運を喜んでください。
わたしも常々言われていることなのだけど、
原発の問題を考える時間を、一日◯時間、と決めて、それ以外は努力して考えないようにしてみてください。
Miaさんの、生を享受する気持ちが、またふつふつと甦ってきますように』
BBCが放映したドキュメント『津波の子供達』についての気持ち、今もなお、福島に住まわれているお兄さんのご家族への心配、
そしてなによりも、遠く離れた所に暮らしながら、日本を思う強い気持ち。
やはり、イギリスも原発国として、ここアメリカとよく似た情報操作や規制が存在しているようだ。
そして、そのことによって、多くの人々は、本当のことを知らずに、知ろうとせずに、知っていても知らないことにして、
あわよくば、自分の人生が終わるまでは、このまま平穏無事にいてくれよと祈りながら、生きている。
彼女は、そんな人達に、直接話しかけようと、なんと英語でブログを立ち上げた。
わたしが、十年もの間、やりたいけれどやれないと、尻込みしていることだ。
ブログの名前は『Fukushima Appeal 福島アピール』。
福島の、日本の状況を、英語で読んで理解したいと思っている人に、ぜひぜひ紹介して欲しい。
以下は、彼女が話してくれたこと。
そして、それに対するわたしの気持ち。
コメント欄でやりとりをしている中で、彼女が自身の行動によって、気持ちがかなり落ち着いていること、今年の春は自然を楽しもうとしていること、
強い意思でもって、ひとりひとりに、こつこつと語りかけていこうとしていることなどを教えてくれた。
どうか、異国で暮らしながら、日本のためになんとかできることをしようと一所懸命に考えているひとりの女性の言葉を聞いてください。
『はじめまして。
イギリスに住んでいるものです。
私の兄家族が、福島市に住んでいるので、3.11以降、心配で、ずっとニュースを追っています。
ウインザー通信も、よく、読ませてもらっています。
貴重な情報の発信、感謝しています。
ところで、英国で、放映された、BBC2の二つの番組のことについてですが、かなり、長いコメントになりましたが、読んでいただけると嬉しいです。
わたしも、こちらで、みました。
BBCとしての規制のあるなかでは、よく、まとめられたドキュメンタリーと思いましたが、
報道されていない部分が、多すぎて、実は、かなり、がっかりしました。
第一回目は、地震後の2週間のみを取り上げた番組構成で、「過去」のものとして、取り上げられ、
視聴者には、「一度、原発事故が起こると、どれだけ、危険な状態が続くということ」が、伝わらなかったと思います。
それに、南相馬市のご家族がでて、まわりで、ヨード剤を配布されていたから、自分の娘にも、あげたと発言しておられましたが、本当かどうか、わたしは、疑問です。
事実は、政府の指示が一切なかったので、東電社員と、独自に決断した見春町住民を除いて、摂取されていなかったのが、事実で、
多くの方々が、不必要に、被爆をしてしまったのが、そのときの現状です。
そのご家族がそうであったとしても、それは、まれなことで、その他の人たちについては、事実を隠すために、ある一家族の例をあげていたとしか、思えません。
それから、公表はされていませんが、圧力容器の設計士の田中光彦さんによると、地震で、メルトダウンが起こっていた可能性を強く指摘して誰も、彼に反対できなかった。
なのに、両方の番組で、津波のことを、前面に出してきていること。
最初に日本で、報道され、実はウソだったうたい文句「千年に一度の地震、津波」を、番組のタイトルに使っていました。
本当は百年に一度とするべき。
(1896年も、大地震と大津波があり、38.2mの津波、2万2千人の死亡者がでた。福島原発の津波想定は10m以下だった)
それに、2回目の『津波と子供たち』では、実際に、現在、そして、既に、起こっている症状について、いっさい報告されなかったことが、とても残念です。
爆発後、2ヶ月たった時点で、すでに、福島の子供たちに、チェルノブイリの子どもたちに出た同じ症状:下痢、鼻血などが、でてきていました。
原発推進派の科学者、医者が良く使う言葉、「心配するのは良くない、ストレスが原因で、病気になる」という、
放射能の実際の危険さを、濁した言い方が、この番組の放映内容に、含まれている感じがして、正直いって、私は、腹が立ちました。
子供たちの心配を軽減するために、もっと、きちんとした、健康調査が必要です。
放射能の検出が微量でも、安全なところに、避難させることに、つながっていかなければいけないと思います。
危険さを無視した考え方が、山下氏の元で、行われている健康管理調査、
それに、症状がでて、医者に言っても、「鼻をほじくるからだ、心配する必要はない」などと、血液検査を頼んでも、取り合ってくれない。
本当の意味での、早期発見にはつながらなく、広島長崎原爆後の調査はするが、治療はしないやりかたが、いまも、まかり通っている現状です。
去年、チェルノブイリ26周年を記念して、BBCが放映した番組でも、「心配するのは良くない、ストレスが原因で、病気になる」と、同じことを言っていました。
去年の4月は、イギリスは、とても天気が良かったのに、日本で起こっていることとの、ギャップが大きくて、
心ここにあらず、外に出る気にならず、友達と、普通に笑えることもできずに、家の中にこもり、インターネットにかじりついて、ニュースを追っていました。
私は、その番組をみなかったのですが、仲良くしていた友達がその番組をみていて、
私に、「心配しすぎるのは、良くないのよ」「番組では、チェルノブイリでは、今、人が住んでいないから、かえって、自然がよみあがってきた」などと、言う彼女の言葉に、ショックでした。
主流のマスコミの報道に、どれだけ、私たちが左右されているのかに、気がつき、複雑な気持ちになりました。
このBBCの番組も、こちらでも、みた方々から、とっても、感動されたといわれても、わたしとしては、納得がいきません。
英国は、原発推進なので、日本で、起きたことは遠いこと、地震津波がないから、大丈夫、その他のことについては、一切報道しない規制になっているようです。
3月11日は、追悼式については、報道されても、日本に活発化している脱原発運動、デモについては、全く、報道されていませんでした。
こういうふうに、言いたいことがたまっていて、何か、しなければと思い、翻訳者・通訳者ではないので、時間がかかっていますが、
できるだけ、すこしでも、英語圏の方がたに伝わるように英語で、ブログを書き始めました。
もし、よかったら、読んでみてください。www.fukushimaappeal.blogspot.com
Mia June』
Miaさんへ (まうみ)
『お兄さんのこと、心配ですね。
わたしの親族のほとんどは、関西圏に住んでいるのに、それでもこれだけ憂いている。
なのにMiaさんはご家族がその地に暮らしてはるんですもんね。
怒り、哀しみの度合いはきっと、わたしなどとは比べ物にならんと思います。
あのBBCのドキュメントの1作目は、わたしもこちらで観て、納得がいかない部分が多すぎたので、ブログの記事にはしませんでした。
ああ、これは、原発推進を主軸にしている国らしい編集の仕方やなあと思って。
2作目については、わたしは今だにまだ、あやかちゃんがボール遊びをしている所の空間線量が0.8もあった場面、
子供達が、自宅からマスクをして、学校まで送ってもらう自家用車に乗るのにダッシュしていった姿が、脳裏に焼き付いています。
Miaさんが指摘してはる、子供の健康の現実について、そこのところが皆無でしたね。
インタビューを受けていた子供達の後ろでいる子供達も皆、まるで普通で元気で活き活きしていた。
真実は、あの元気いっぱいの子供達の陰に、ひっそりと、いや、故意に隠されている。
なんかわからんけどしんどい。
わけもなく鼻血がいっぱい出る。
お腹が痛い。下痢が続く。
子供達は、心身ともに、恐怖におののいている。
放射能の恐怖を身ごもっている。
もし日本が、どこの国もできなかった、放射能の影響かもしれないあらゆる健康傷害について、詳しく取材し、報道することができたら……。
世界はきっと変わるだろうと思います。
でもMiaさん、Miaさんやわたし達が闘っているものは、とてつもなく分厚くて頑強で無慈悲な、国(システム)というバケモノです。
日本がそんなバケモノやとは、思いもしなかったいい年をした大人がこのわたしです。
アメリカの属国として息をつないできた国は、このぶっとい鎖を自分で断ち切らない限り、
これからも核の亡者の使いとして、世界を滅亡させるかもしれない愚行を繰り返していくんやと思います。
ブログ、読ませてもらいました。
大変な作業やと思います。
わたしが今だに、やりたいと思いながらできずにいること。
それをMiaさんはやってはる。すごいことやと思います。
その作業をすることで、Miaさんの心が少しでも落ち着くなら、これからも、頑張り過ぎないように、書き続けていってください。
Miaさん、わたしが暮らしているここアメリカは、原発ムラの本拠地です。
なので、イギリスよりもさらに、露骨に、原発推進の旗が威勢良く風にはためいています。
事故前から、活発に行われていたビル・ゲイツによる『夢の新型原発開発計画』キャンペーンは、とうとう政府によって、実施されようとしています。
オバマ政権は『核廃絶』を実行してくれるはず、などと思い込んでいた自分が、可笑しくて笑えてきました。
電気を湯水のように使って当たり前のアメリカ人に、節約などという言葉が理解されるには、よほどの手痛い経験が必要なのかもしれません。
もちろん、現実を知り、良識を持っている人もいますが、まだまだ少数派に留まっていて、
意見が大手のマスコミに取り上げられることなど皆無です。
だからわたしも、日本のことで話をするといつも、なにもわかってない、なにもわかろうとしない、ということに、がっかりもするし腹も立ちます。
けれども、それは仕方がないことで、だからわたしやMiaさんが、こつこつと、気長に、辛抱強く、ひとりずつに話しかけていくしかないのやと思います。
草の根のように、じわじわと、もどかしいくらいにのろのろと、
けれども、そこの根は存在します。ゼロでは無いんです。
そんな問答のようなことをしている間に、汚染地に暮らす人達の健康は日に日に悪化していくではないか!
そうです。その通りです。
けれども、わたし達は、すべての事をいっぺんに解決できないし、すべての人を救うことはできない。
だから、自分のことをまず大切にして、自分を守ることに全力を尽くしてください、というメッセージを送り続けるしかない。
と、わたしは思っています。
そのためにはMiaさん、わたし達もやはり、心も身体も健康であらなければなりません。
そうしないと、負のエネルギーが、言葉の端々に浮き出てしまって、うまく伝わらない。
Miaさん、もうすぐ春です。
Miaさんが、日本を離れて、遠くイギリスで暮らしておられること、それにはとても深い意味があると思います。
今年の春を楽しんでください。草花や樹の芽吹きを、目と指先で楽しんでください。
友達と、原発以外の話をして、生かされている幸運を喜んでください。
わたしも常々言われていることなのだけど、
原発の問題を考える時間を、一日◯時間、と決めて、それ以外は努力して考えないようにしてみてください。
Miaさんの、生を享受する気持ちが、またふつふつと甦ってきますように』