ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

トラウマなリハーサル

2009年10月25日 | 音楽とわたし
今日は昨日とうってかわって快晴、暖かな秋晴れです。
わたしがマンハッタンに行くってぇと、必ず付いてきてくださる?旦那。今日も今日とて、運転手をしてくれました。
ナンシーのアパートメントがあるアッパーイーストまで送ってもらい、そこでひとまずさよならしました。

雲ひとつない、細長の青空。



窓ガラスに映った向かいのビルがぐにゃぐにゃに見えて面白かったので。写真だと今いちでした。残念!



ナンシーのアパートはとっても大きくて、ロビーなんてもうホテルみたい。今日は子供達のためのハロウィーンパーティしてました。



アパートの中庭。ちっちゃなパンプキンが芝生の上に散りばめられておりました。



ロビーではお姫様やバットマンに仮装したチビちゃん達のためのゲームがいっぱい。



楽しい気分でナンシーの部屋がある11階まで上がり、なぜか部屋の前で立っていたナンシーの熱烈歓迎を受けて部屋の中に入りました。

……

ここからは多分、ブログに書くことではないと思います。
とてもプライベートなことだし、なんといっても個人的な悪口になるからです。
でも、このことはわたしにとってはとんでもなくショックな、信じ難いことだし、人生的に書き留めておきたいことなので、そうします。

彼女は彼女の娘さんと同居でその部屋を借りているようでした。
ワンルームの、そこそこの大きさのその部屋には、シングルベッドが二台、アップライトピアノが二台、それにハープが二台、
それらの周りには、乱雑に積まれた本、洋服、日用品、シーツや布団などがごちゃごちゃに置いてあり、いったいどこをどうやってピアノまで歩いて行けばいいのか分からない状態なのでした。
大袈裟ではなく、まるでわたし達が引っ越しした日の、ただただ荷物を中に詰め込んでしまったあの夜の部屋みたいに。
床には新聞紙の欠片や埃が散らばり、部屋の中には、ずっとそこから動かずに薫製されてしまったようなすえた空気の臭いがしました。
わたしはもうそれだけでクラクラしてしまって、ここで長い時間居ることは耐えられないかもしれないと思いながらピアノの方に向かいました。

まずは再びピアニッシモの話があり、彼女の音楽論の披露があり(あんまり分からなかったけど)、遅れてくるタイソンを待つ間、適当に練習して、と言われたので、わたしも観念してピアノを弾き始めました。もちろんピアニッシモで。

彼女の娘さんはその間もずっと、これまた荷物が山と積まれた部屋の片隅にノート型パソコンを置き、こちらをチラリとも見ません。
大人なのか子供なのか、ついさっきまで布団に潜って寝ていたみたいな様子で、背中を丸めて画面を見入っています。

変な感じというより、だんだん恐くなってきた頃、タイソンがやってきました。
ナンシーは手を叩いて喜び、わたし達に弾いて弾いてとせがむのだけど、タイソンがひとり立つ場所さえも無いので、またまた荷物の大移動。
本当に、彼女達はこの部屋で暮らしているんだろうか……。さすがに写真を撮らせてとは言えなかったけれど、マジで記念に撮りたかったです。

再びタイソンにもピアニッシモ要請があり、彼は彼で予め自分のヴァイオリンにミュートをかけてあったので、とりあえず演奏を始めました。
すると……、
「ちょっとごめんねタイソン、わたしのメールを理解してくれてないみたいだけど」とナンシー。
「いや、ボクは分かってるつもりだけれど」
「でも、さっきの音はピアニッシモじゃないと思うけど」
本気なんだ……本気で、どこもかしこもピアニッシモで演奏しろって言ってるんだ。
それから奇妙なピアニッシモアンサンブルが始まりました。
お互いに、強弱が伴う表情をつけるのはあきらめて、息づかいやタイミングのことだけに絞って合わせることにしました。
ところが、わたし達が演奏を途中でやめて、もう一度気になる部分を合わせようとすると決まって、ナンシーが手を挙げるのです。
「ねえ、わたしからの意見聞きたい?」
もちろん聞きたくないけど、そんなこと言えないわたし達。はあ~と返事すると、
「あのね、わたしが思うに……」それからたっぷり5分はしゃべりまくるナンシー。話はわたし達の演奏とは全く関係の無い世界に
三度目の挙手があり、「わたしの意見だけど、ピアノとヴァイオリンの語り合いが感じられないわ。表情が平坦っていうか……」とナンシー。
この時ばかりはタイソンがキレて、「ピアニッシモに抑えているから、できることもできない!」と反論してくれました。

とりあえず、タイソンとわたしは音楽的に性格が合うと分かって嬉しかったし、彼のヴァイオリンはやっぱり素晴らしかったし、
彼の音楽的なこだわりや表情のつけ方にとても刺激を受けたし、なによりも、たとえピアニッシモ限定でも、やっぱり一緒に演奏するのがとても気持ち良かったのだけど……。

それで、わたし達がなぜ彼女のアパートに居るのか、その当の目的であるハープとの演奏をしようということになって初めて、
彼女は実は、ほとんど弾けないのだということが分かったのでした
彼女には、わたしやタイソンと一緒に演奏したい、という望みがある。そういうことだったのでした。
彼女があちこちの山を崩して引っ張り出してくる埃だらけの楽譜を、我々は初見で演奏できるのだけど彼女が弾けない。
それでも次々に「これをやってみたい」、と言うので試すのだけど、やっぱり弾けない。
だんだん、もしかしたら彼女は心のどっかが壊れているのかもしれない……そんなことまで思えてきてしまいました。

わたしは彼女の見えないところでタイソンに「もうこの部屋から出た方がいい」と言い、
それでも彼も心配してくれてるのか、ナンシーがわたしと合わせたいと言う、ハープとピアノのための曲を弾いている間居てくれました。
タイソンが部屋から出てから、彼女はわたしに、「これからもここに来て一緒に演奏してもらえないか」と頼むので、
「それはいいけれど、まずはちゃんとあなた自身が弾けるようになってから連絡してね」とはっきり言いました。
すると、「わたし、つい先日仕事を失ったのね。けれども音楽は続けたいし、まうみのような人に演奏を聞いてもらいたいのね。ハープの先生に月謝を払うので精一杯なので、悪いけどまうみ、練習がてらここに来て教えてもらえないかしら、無料で」とナンシー。
同じ協会の仲間として練習するんだから、無料もなにもありません。みんなそうやって、互いの時間とお金を費やして練習しています。
でも、彼女の部屋に入ってからずっと、わたしの心を占領している『怖れ』を無視するわけにはいきません。
なにかが壊れている……そんな気がしてならないのです。
それに、なによりも、わたしは埃アレルギー。喉はほとんど詰まった状態になっていたし、前頭部がドンヨリと重たくなっていました。
ここに来るのは今日が最後にしよう。
彼女にはっきりそうは言わなかったけれど、上手なウソを考えて、できるだけ彼女を傷つけないように、あの世界から離れたいと思います。

ナンシーはタイソンとわたしに、あの部屋を練習部屋に使って欲しいと何度も何度も言ってきてくれたのだけど、
多分彼も、もはや二度と行こうとは思っていないと思います。

不思議な、そしてちょっと恐ろしい、ピアニッシモ限定のリハーサルなのでした。

帰りの車の中から、ちょっとニューヨークっぽい写真が撮れました。エンパイアステートビルと昔のニューヨーカー誌のビルです。



まだ少し放心状態ではありましたが……それにしちゃなかなかのショット、でしょ?
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ここにもあそこにも秋

2009年10月24日 | ひとりごと
今朝は旦那が美味しいパンケーキを焼いてくれました。
三階に寝ていたサラとジャン、降りてきておはようを言う前に、「まうみ、窓からすてきな秋が見えるよ!」と教えてくれました。
そういえば、最近三階に上がってなくて、昨日二人のためにベッドメイキングをした時も真っ暗で……すぐにカメラを持って三階に上がりました。

三階の窓はみなちっちゃいので、ほんとうに絵はがきのように見えます。



これは二階のわたし達の寝室から。真ん中の黄色い葉っぱは、夏の間中毎日きれいな白とピンクの花を咲かせてくれたムクゲの葉。



多分、来年の夏にはもう見られないだろう、菩提樹の紅葉。一階から二階までの階段の踊り場の窓から。



右側のメイプルの木(これも伐採されてしまうのですが)の、おちょぼ口のような穴は、リスやブルージェイという美しい青い鳥の遊び場。
今年の夏は、毎朝、朝ご飯を食べながら、彼らが穴の中に潜ったり顔だけ出したり、好きなように遊んでいるのを眺めていました。

町中、紅葉がどんどん深まっています。
今日は昼からずっと雨が降り、夜には稲光と雷が鳴り、生暖かい外気と冷たい外気が入れ替わろうとしています。
この時期、町中の至る所が落ち葉だらけ。雨に濡れるととてもすべって危なくなります。
歩く人も自転車も、それから車も、気をつけないといけません。

先日、ウィリアムソノマで買った鉄のフライパン、今朝旦那が使おうとして、なんと、縁にひびが入っているのを見つけました。
大雨が降る中、早速交換してもらいに店に出向きました。
いったい何したの?と言われて、何もしてないうちにこうなってたから交換してもらいに来たんやん!と文句を言いました。
雨の中、おっきくて重たいフライパンを後生大事に胸に抱えて歩くわたしを、通りすがりの人や並びの店の中の人がじぃ~っと見ていました。
無事にまともな物と交換してもらい、それからふらりと立ち寄ったお店で、秋色の帽子を見つけました。
旦那が苦手なタイプの帽子なので、彼と並んで歩く時は被ることはできません。
けれども、出会った時、胸がほんわかとしたので、そのまま見ないフリして通り過ぎることはできませんでした。
珍しく衝動買いした、秋色の帽子です。ひとりで出かける時だけしか被れないけれど……。





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寄生虫とカラスのお話

2009年10月23日 | 友達とわたし
ジャンとサラ、旦那とわたしで、夕ご飯をつつきながら、いろんな話をしました。
ジャンは、なぜだかいつも、突拍子も無い話や珍しい話をいっぱい知っています。
今夜もそういう話がてんこ盛り。

アレルギー症状がそれはそれは酷くて、この世に生まれてからこのかた、普通の暮らしがまるでできなかった男性がある日、
「この世の中には、『アレルギー?なにそれ?』ってなこと言って生きてる人達もいる。もしかしたら彼らが暮らしている場所にその理由があるのでは」とひらめき、
いろいろと調べた結果、アフリカのある村がそうだと分かり、早速そこに飛んでったそうです。
そこはもう、とんでもなく衛生管理が悪くて、生き物の排泄物がありとあらゆるところに散らばっていて、
その村の住人達は、そんな道(と言えるのかどうかは分かりませんが)を素足でペタペタと歩いていたそうな。
そこで、その男性も真似をして歩き、その村の人達に寄生している寄生虫を見事ゲット!
試しにアメリカの自分の家に戻ったところ、悪夢のようなアレルギーがすべて跡形もなく無くなっていたそうです。
彼は、寄生虫セラピーを心底信じ切っていて、自分の体内で繁殖させたそれらを、他の苦しむアレルギー持ちさん達に分けたいと願っているのだとか……う~ん……。


次はカラス。
カラスが利口だということは知っていたけれど、どういうふうに利口なのか、それを調べた人がいます。

ある時、カラスの赤ちゃんを殺してしまった人がいて、その人はその後、複数のカラスから執拗な攻撃を受けたのだそうです。
そこで、カラスが人の顔を識別できるのかどうか、それを実験してみました。
有名人などのマスクを使って、それをいろんな体型の人に被ってもらい、あるマスクに特定して、カラスを攻撃したところ、
被る人を替えたとしても、おかまいなしに、攻撃をしたマスクにだけ仕返しをしに来たのだそうです。
そこで、そのマスクを逆さまにして被ったところ、明らかに狙って空から降りてきたのだけれど、うん?なんだかおかしい、というふうに、
アクロバット飛行のように自分の体をねじりながら、逆さまのマスクを自分も逆さまになりながら確認し、即座に攻撃を開始したそうな。
カラスは人の顔を識別できる。その実験を繰り返した人は、そう固く信じています。

またある人は、カラスの好物ピーナッツが簡単な操作で出てくる、自動販売機のような物を作りました。
25セント玉を置くとランプがついて、管が斜めになり、滑り台を滑るように食べ物が落ちてくるという感じ。
それを何度かカラスに見せた後、カラスは集団で25セント玉を集めるようになり、その男性はいっぺんにお金持ちになったのでした。

またまたある人は、透明の細い管の底にカラスの好物ピーナッツを入れ、底をコンクリートで固定しました。
その管は手を入れることもできないほど細くて、仮に入れられたとしても到底手が届かない長さがありました。
でも、30分もしないうちに、その管の底にあったカラスの好物はすっかり無くなっておりました。
さて、カラスはいったいどうやって手に入れたのでしょう?

答を考えてみたい方はどうぞ挑戦してみてください。
その答は明日また……お楽しみに。
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今夜はお泊まりのお客さま

2009年10月23日 | 友達とわたし
ジャンと彼のガールフレンドさん(名前忘れた!)です。
彼らは12時頃にフィラデルフィアから車でやってきて、うちに駐車、車のキーをわたしに放り投げ、
「じゃ、夕飯の時に!」と叫びながら、マンハッタン行きの電車に乗るためダッシュして行ってしまいました。

ジャンは、前にも紹介したけれど、『スパイダーマン』のCGを手がけたりするその世界ではやり手の男。
今はフリーになって、西海岸から地元のフィラデルフィアに引っ越してきました。

エチオピアかタイの料理をテイクアウトしようか、と旦那は言うけど、今日はせっかくわたしに時間があるので(生徒が二人だけなので)、たいしたご馳走はできないけれど、和食を作ろうと思っております。

昨日の夜から外気がどんどん冷えて、今日は予報通り13℃。
でも、昨日一昨日と暖めてくれたインディアンサマーさんのおかげで、家の中はまだほっこり暖か。すてきな置き土産でした。

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ナンシィ~?!

2009年10月23日 | ひとりごと
昨日、もう寝る!とばかりにパソコン消そうとしたらメールが入ってきました。
時間はもう12時を過ぎておりました。

メールはナンシーからで、

『Until 11am Sunday, then, Nancy』

うぅ~む、(多分KYOちゃんなら分かるかも、この英語の意味)などと思いながら、頭をひねってじぃ~っと白い画面の中の文字を見つめていたら、
え?これってもしかして、11時集合じゃなくて11時までっつぅ意味か?と思えてきたり、
いや、なんか雰囲気的に、日曜の11時まで楽しみで待てないワンじゃ、その時にウフっみたいな気もしてきたり……。
あぁ~もぉ~、なんちゅうメールを送ってくるんじゃ~こんな夜中に!
しゃあないので確認のメールを入れておきました。『日曜の11時に、タイソンとわたしはあなたのアパートに行って、練習をするんだよね』と。
すると、『どうしてそんなこと聞くの?わたしはもう楽しみで楽しみで待ちきれないのに。でも、わたしの曲は簡単過ぎて、タイソン弾きたくなかったりして……どうしましょ?』という返事が今朝届きました。
やっぱり……あんまわからんお方じゃ……タイソンのリアクションがけっこう楽しみになってきちゃった
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恐い夢

2009年10月22日 | ひとりごと
今月2回目の、追っかけられて殺されそぉ~!いやじゃ~!死にとないねぇ~ん!うがぁ~夢!
「むにゃむにゃ……うん?うっさいなあ~」

またまた旦那を起こしてしまいました。
自分の声に驚いて目が覚めてからも、心臓がどっくんどっくん、息も絶え絶え。

東洋医学上、わたしは昨夜、悪夢を見る確率が非常に高いと、旦那は密かに思ってたそうな。
一日中バタバタと動き回った挙げ句、いつまでも気が抜けず、緊張が続き、パソコンができなかったからと夜遅くまでモニターを見ていた。
こりゃ絶対今夜あたり、起こされるに違いないと覚悟していたそうな。

そこまでわかってるんやったら、夢の中まで入ってきて、わたしのこと助けてくれてもええやん。
いっつもああいう時は、必ず一緒に居てないねんから。

なので、今夜はさっきから、いつも以上に気を落ち着けようと思てたのに、ヤンキーズとエンジェルズがめちゃんこいい試合をしてるので、早寝はできんわ、テレビの前で独りで観る勇気もないのでパソコンしながら観てるわ、ドキドキしてるわで、
ほんま、わやくそですわ。ほんで、さぶなってきたし。おぉ~い、インディアンサマァ~かむばぁ~っく
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ピアニッシモ限定で

2009年10月22日 | 音楽とわたし
今日も引き続きインディアンサマー!わ~いわ~い
明日にはすっとんと気温が下がり(23℃→13℃)、もとのさっぶぅ~い秋に戻るので、今日一日思いっきり楽しまにゃ~!

今日は旦那が仕上げの黒ペンキ塗りを開始しました。
ところが、彼が選んだのはグロスなタイプ。マットではありません。
塗り始めの所を見たら、太陽の光に当たってぴっかぴかのぎ~らぎら……。思わず「エグッ」と口から出てしまいました。
それを聞いた旦那、自分もなんとなぁ~くそう思ってたのでしょう、いきなり狼狽え始めました。
また新たに買いに走りたく無い&テカテカするのは最初のうちだけ&とにかく今日中にある程度進めたいという気持ちと、
でもなあ、やっぱマットな感じの方がこの古いレンガに合うよなあという気持ちが、いきなり頭の中にグルグル渦巻き始めたのでした。
ほんでもって、その原因を作ったのはあんた!とばかりに、わたしに八つ当たりする旦那。
もっちろん無視!

そんなところにナンシーからメールが送られてきました。

『あのね、わたしんちのアパート、床にカーペットを敷いてなくてね、
ピアノの音は騒音の他のなにものでもなくて、大家さんがよく文句言ってくるのね。
なもんで、まうみ、ここでは全部ピアニッシモで弾いてくれる?
うちのピアノはカワイのアップライトで、ダンパーペダルがあるから、ほんでもって主人がちょっと改造してくれて……ぶら~ぶら~ぶら~』

ダンパーペダルって……踏むとすべてのダンパーが弦から離れて、音がボヨヨ~ンと伸びるペダルなんだけど、
彼女の思ってるのはどうもちょいとちゃうような気配が濃厚です……。
同じメールがタイソンにも送られていて、タイソンは即座に、『ペダルの意味がよく分からない。そのピアノの構造を詳しく説明して』と質問。
その答がまたまた分からんちんだったのですが、とりあえず、彼女の言いたいことは、ピアノの音はピアニッシモのみ!ってこと。
彼女のハープとの合わせは多分オッケー。タイソンとわたしのは、No.4は大丈夫。もともと静かで重苦しいので。でもNo.2は無理です。
そこで、タイソンに、「ピアニッシモで全部弾かなあかんリハーサルってやる意味あるかなあ」と言うと、
「え?意味が分からないよ。まうみはピアニッシモで弾けないってこと?」とタイソン。
「ちゃう。No.4はともかく、No.2のフォルティッシモの部分の音のバランスを知りたかったっていう意味」と書いてから、
あ、でも、別にそれぐらい後でできるか。ピアニッシモ限定でも、3人で寄って合わせる意味はあるよな。ちょっとガキっぽいか?と反省

楽器が違うと、いろいろと面白い現象や考えの食い違いが出てきます。
でも、だからこそのアンサンブルの醍醐味を味わえるのだと思います。
ハープとヴァイオリンとの、ピアニッシモ限定の合わせ。
今日の練習はピアニッシモで
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インディアンサマー

2009年10月21日 | お家狂想曲
毎年恒例のインディアンサマー。今年はすっかり冬っぽくなっちゃってたので来んかなって思てましたが、やっぱりいらっしゃいました!
いやあ、ありがたいのなんのって。この日のために残しておいた(うそ)錆止め塗料塗りの仕上げ。これができるってもんです。

気温22℃、一気に冬も春も馬跳びして初夏気分!ペンキ塗り作業服に着替え、洗ってない顔に日焼け止めを塗りまくり、旦那から刷毛の手入れのノウハウを教えてもらい、新聞紙やペンキの缶開けの小物までバッチリ揃えていざ出陣!

地べたに這いつくばり~の、フェンスの上から覆い被さり~の、悪戦苦闘の末、なんとか残りあと10%のところまできたところでランチ。
やり始めてから3時間が経過していて、かなり塗料に酔っぱらっており、危ないってんでお湯をたくさん飲みました。

生徒がやって来る時間が迫ってきたので、1階の床だけ掃除して、ピアノ教師にへぇ~んしん(←ちょっとちゃう)
今日は2人だけのレッスンだったので、終わってからすぐにまたまた錆び止め塗りに取りかかりました。

いくらインディアンサマーといえども、やはり季節は秋。陽がどんどん傾いてって暗くなってきました。
こうなると時間との闘い。なんとしても今日中に錆び止めを終了してみせたる!(しょーもない事に意地になる傾向大)
……というわけで、飲みたかったビールも我慢して、ひたすらヌリヌリヌリヌリ。
やったぁ~!終わっちゃったもんね~

せっかくフェンスが見栄え良くなったのに、玄関の周りは落ち葉だらけ。う~ん、ちょっくら頑張って掃除しちゃる。
それからがとんでもなくえらいことになってしまったのでした……。
落ち葉の量をナメてました。
もうすっかり陽も落ちて真っ暗になっているのに、ガリガリざあざあ音をたてまくってひたすら掃く女。近所の犬が吠えまくってました。
やっと掃除を終えて家に入るともう6時45分?!
ぎゃ~ん!旦那が腹を空かせて帰ってくるやぁ~ん!!

大慌てで作っているところに、珍しく息子Kが帰宅。奴はお金が無くなると、やたらと家に居る男。
今日はフランス語の試験を終えて帰ってきて、朝からな~んも食ってない、などとブツクサ言いながら、自分で手羽の唐揚げ作って食ってました。

インディアンサマーのおかげで、今日はパソコンの前に居ることもなく、てんこ盛り働いた健気な妻
あ、洗濯もしたし。おまけにアイロンがけもしたし。

って……そんなん当たり前に毎日やってます!って言いたい人は、この世にい~っぱいいはるんでしょうね。
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鉄のフライパン

2009年10月20日 | ひとりごと
もう何年も前から、ずうっと、料理をするたびに、あったらいいなあ、欲しいなあと思っていた鉄製のでっかいフライパン。
中サイズのを、友人のSちゃんからもらい、それを使い始めてからすっかりファンになった旦那とわたし。
あと一回り大きめのサイズだと使い易いのになあ……ということが数えきれないほどあり、鍋の売り場を通りかかるたびにため息をついていました。
ふたりとも、なんちゃらコーティングが施されているフライパンをどうしても信用することができません。
汚れがつきにくくなった代わりに、体の中が汚されるような気がしてなりません。
もちろんこれは、時代遅れの見当違いも甚だしい感覚なのかもしれないけれど、
料理をするっていうことは、そもそも手間のかかることで、その中のほんの少しの楽のために、自分が気味悪く思うことを取り入れたくないのです。

ってなわけで、うちの鍋とフライパンは、ステンレスか鉄。
そして昨日、憧れの、一回りでっかい鉄のフライパンを、とうとうのとうとう購入しました
しかも、バカ高い台所用品を売っているので有名な『Williams-Sonoma』で?!
実は、安売り店でも何度も手に取ってみたのですが、材質の記名が無かったり、持った感じがなんとも怪しかったり、
なのに、値段が$30近くもしてたりして、なんだかなあ……と気が進まなかったのですが、
前にデブラのアパートに行って夕飯をご馳走になった時、でっかい鉄製のフライパンがオーブンから出てきて、
「あぁ~!これ!わたしが今一番欲しいもんやねん!」と叫ぶと、
「え、これ?こんなん、あそこの、ほら、アッパーモントクレアにあるWilliams-Sonoma行ったら売ってるよ」とデブラ。
「そんなたっかい店に行って買えへんわ」
「え?30ドルはそんな高いと思わないけど……」
「えぇ?!あんな店で30ドルで売ってんのっ?!」

ということで、買う気満々になったわたしなのでありました。

お店で手に持って、うんうんと頷くわたし。
レジでしつっこく、なにか変なコーティングとかしてないですよね、絶対に鉄100%ですよね、としつっこく絡むわたし。
鬱陶しそ~に、「あのね、ほら、触ったら分かるでしょ。鉄ったら鉄!重たいったらもう」と言うおばあちゃん店員さん。

ようこそ我が家へ!



普段はここで休んでいただきます。



さて、今夜はなに作ろっかなぁ~
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木漏れ日の贈り物

2009年10月19日 | ひとりごと


なんてこともない朝のできごと。
でも、ずうっと冷たい雨が降り続いた後の、久しぶりの晴れの日。

薄緑色の画面に描かれた水墨画のようで、しばらく旦那とふたり、じっと見つめておりました。
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