パンサラッサは、レース後は島上牧場を経由して、2日にチャンピオンヒルズに移動しています。
◇小泉厩舎長のコメント 「ここまではウォーキングマシン運動のみでレース後の疲労取りに終始。これといって反動は見受けられず、脚元も問題ありませんので、4日から騎乗を開始する予定で考えています。テンションや目つきなど、いつもの本馬と変わりのない様子です」
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レース後に特に問題がなかったのは何よりです。
使い込んでも滅多なことで反動が出ないあたりは、あまりミスペン仔らしくはないですが、この頑健さは今やパンサラッサの大きな武器になっています。すでに一般メディアにも出ていますが、次走目標の4/18福島民報杯(L)にも、きっと良い状態で出てきてくれることでしょう。
ちなみに福島民報杯には、中山記念で先着を許したウインイクシードさんも出てくるようです。ウインイクシードは重賞の常連、歴戦の雄ですが、そういうレベルの馬たちを相手にクレッシェンドラヴは福島記念、七夕賞でバシッと勝ち切っているんですよね。つまり、パンサラッサが次世代エースを主張するなら、ウインイクシードのような馬たちに簡単に負けない強さを身につける必要があるわけです。
矢作先生も、パンサラッサを福島のリステッドレースに出す以上は『勝って賞金加算』を目論んでいるはずです。果たして、その期待にきちんと応えられるかどうか…。次走は派手な重賞ではないですが、パンサラッサの今後を占う大事な一戦なのかもしれません。
【2021/2/28中山11R 中山記念(G2/芝1800m)でのパンサラッサ:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のカイザーノヴァは、角馬場でのウォーミングアップ後、周回コースで軽いキャンター2000m、坂路でハロン17~18秒ペースのキャンター1本を消化しています。
◇小泉厩舎長のコメント 「トモを中心とした捌きの硬さをほぐしてあげるために、先週末にショックウェーブ放射を行いました。週明けからはだいぶ楽に動けていますので、効果があったと見てよいでしょう。今週末からは15-15を取り入れ、次に向けてまた態勢を整えていければと思います」
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ショックウェーブの効果もあって、今週に入ってようやく疲れがとれたようです。週末からは15-15も始まるとのことなので、3/27の毎日杯(G3)には何とか間に合ってくれそうです。
前走の共同通信杯(G3)ではスタートで外に大きく逃げたことが響き、ドスローに泣くカタチでの6着に終わりました。ただ、1800mでも最後まで脚を使って頑張る姿を見せたことで、朝日杯の上り最速がダテではないと示してくれたのは大きな収穫でもありました。
今のところカイザーノヴァに器用な立ち回りを期待するのは酷ですから、毎日杯でも中団、あるいは後方からの末脚勝負が予想されます。そうなると、ポイントは落ち着いて自慢の末脚を発揮できるかどうかですので、当日までにしっかり調整をして、気分良くレースに臨んで欲しいと思います。
【2021/2/14東京11R 共同通信杯(G3)でのカイザーノヴァ:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のマーテルは、先週同様、おもにフェルトダート周回コースでハロン20~22秒ペースのキャンター2000~3000m、フェルトダート坂路でハロン17~18秒ペースのキャンター1本を消化。週2回、ウッドチップ坂路で15-15程度を乗り込まれています。
◇畠山厩舎長のコメント 「今週に入って15-14で登坂。乗り出しから上がりまで落ち着いたものですし、周回時もモタれる感じはなく、周囲がしっかりと見えている状態で手応えもありますので、むしろ安定感を感じるくらいです。馬体重は485kg。微減ですが、飼葉を食べてくれていますからね。ここからまた上げていくことも可能と見ています」
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マーテルもラヴマイウェイと同様で、チャンピオンヒルズでは見違えるように生き生きと調教に取り組んでいるようです。考えてみればゴッドシエルも似たようなパターンですし、同じ世代の3頭が『自分の好きな外厩では好調で、トレセンに入った途端におかしくなる』症状に見舞われるとは参りました(^^;)
それにしても、「乗り出しから上がりまで落ち着いたもの… 周囲がしっかりと見えている状態で手応えもある…」とは、デビュー戦の内容を思い起こすと俄かに信じられないくらいです。
こうなったら、とにかくチャンピオンヒルズで仕上げ切ってもらって、10日競馬前提で次走に向かうしかないでしょう。メインの仕事場はあくまで競馬場ですから、いずれ実戦でも落ち着いて走れるようにならないといけませんからね。まあ、鞍上をビビらせるほどテンパった前科があるので油断はできませんけれど(^^ゞ
シュウジデイファーム在厩のラヴマイウェイは、おもにBTCの屋内ダートトラックで軽め2400m、坂路で普通キャンター1~2本を消化。週1~2回の速めを継続して乗り込まれています。
◇石川代表のコメント 「先週少し強めを行きましたので、今週は40秒を切るくらいで。いつものパートナーである準オープン馬に胸を借り、ゴネることなく併走で駆け上がっていきました。ゲートに関しては雪が多いこと、また本馬の精神面も考え、あまり詰め込むことなく、やや頻度を落として確認しています」
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ゲート練習の頻度を落とすなど、引き続き慎重姿勢を崩してはいませんが、乗り込みに関しては非常に順調に進んでいるのではないでしょうか。先週、坂路の2本目に38秒をやったあとでも特にテンションが上がることなく、今週も40秒程度が普通に乗れているのですから…。
これはアレですね、慎重になるのは仕方がないとして、このままシュウジデイファームでバンバン乗り込んでいくしかないですね。。レースを使えるレベルまで進めた時にどうなるかを確認する意味でも、途中で移動を挟んでリスクをとらない方が良いのではと思います。(ただの素人の勘ですけれど(^^ゞ)
それにしても、(以前も今も)シュウジデイファームで乗っている時は、すぐにでも勝ち上がりそうな雰囲気を感じるんですけどねぇ。。(^^;)
イクタトレーニングファーム在厩のゴッドシエルは、2月26日に無事去勢手術を終えています。
◇生田場長のコメント 「漿液がにじむ程度で腫れや膿みはなく、『術後も問題ない』と獣医師。今はまだ手入れ場まで歩かせるぐらいにとどめていますが、4日以降の獣医師チェック次第では、少しずつ動かしていくことになると思われます。現在の馬体重は463kg。去勢による急な体重減を回避するべく、色々と手をかけてきた甲斐がありました」
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まずは、無事に去勢手術が終わって良かったです。しかも、減るかと思っていた馬体がほとんど減っておらず(手術前が460kg)、再立上げがスムースに運べそうなのは何よりです。
ただ、去勢効果があるかないかについては、少なくとも調教が進んだ時の感触を聞くまで何とも言えません。いや、前走に向けた調整中も、トレセンに入る前はかなり良い感じでしたから、実際にはトレセンに入ってから、あるいはレースを使ってみてからの判断になるかもしれません。
いずれにしても、現時点では課題の気性面に良い効果があると信じて待つしかありません。今のまま終わらせるのは本当に勿体ない馬だと思いますので、何とか巻き返して欲しいです!
【2021/2/13阪神5R 3歳未勝利(芝2000m)でのゴッドシエル:公式HPより】