チャンピオンヒルズ在厩のバスラットレオンは、おもに周回コースで軽いキャンター2000~2400m、坂路でハロン16~18秒ペースのキャンター1本を乗り込まれています。
◇小泉厩舎長のコメント 「インディバ(高周波温熱機器)でケアし、先週末の獣医師チェックでも異常がないことを確認した上で乗り始めました。24日にまたがった感触も良く、月日や経験を重ねるにつれて、良い方向に成長が進んでいる感じ。背中の動きに力強さと安定感が出てきているように思います。厩舎陣営によれば、『次走は4月10日中山11R ニュージーランドトロフィー(G2・芝1600m)を目標に』とのこと。ほどなくの帰厩となりそうです」
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デビュー戦以降、2勝目を挙げた前走以外はずっと重賞路線で頑張ってきましたが、その中でも「月日や経験を重ねるにつれて良い方向に成長が進んでいる」というのは心強い話です。次走ニュージーランドトロフィー、そして本番のマイルカップで好走以上を望むなら、やはり、この時季の成長力は非常に大きなポイントだと思いますので。
ちなみにバスラットレオンは朝日杯FSでも4着に入るなど、実績的にG1に出て当然の馬とは言え、現時点でマイルカップ出走を確実にしているわけではありません。ニュージーランドトロフィーでは賞金加算、あるいは優先出走権を獲ることが目標になりますので、いつも以上に相手関係も大事になってきます。
その意味では、『次走はNZTとアーリントンC両睨み』と伝えられていたグレイイングリーンが、どうやらアーリントンに回るらしいのは朗報で、何となく風向きが良くなってきたように感じます。あとはレイモンドバローズあたりがどうなるかですが、まあ、G2戦に何頭か強そうな馬がいるのは仕方がないですからね。(*グレイイングリーンは母リトルゲルダ、祖母Bijoux Miss。つまり、あのビジューブランシュの甥っ子!)
こう言っては何ですが、ステーブルメイトのカイザーノヴァは骨折で春シーズン休養になってしまいましたので、バスラットレオンには、その分もまとめてどっさりの幸運が訪れて欲しいと思います!
【2021/3/13阪神6R(3歳1勝C/芝1600m)でのバスラットレオン:公式HPより】
イクタトレーニングファーム在厩のゴッドシエルは、今週よりダク運動を開始しています。
◇生田場長のコメント 「元気を余し気味ということもあって、メンコを着けて室内馬場へ。時間にして約8分、計2400mほどの運動からスタートしています。馬体重は462kgと特に問題ありませんが、乗っていなかったぶん、お尻の肉などが落ちていますので、これから進めていくなかで戻していきたいです。一週間ほどダクを続けた上でハッキングへと移行していく予定です」
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ダク運動2400mが始まりました。手術やら何やらで身体を動かしていませんでしたから、現時点で元気を余し気味なのは仕方がないですが、気性面において手術前から変化が見られるかどうか、リラックスして調教に取り組めるかどうかについてはすごく気になるところです。
とは言え、去勢手術は『1+1=2』みたいな単純明快な話ではなく、答えが時間とともに少しずつ見えてくるものだと思いますので、まずは来週、再来週の近況に注目したいです。
早いもので、気がつけば時間にスゴク余裕があるとは言えない時期になってきました。せっかくチャレンジした去勢の効果を確認するためにも、まずは順調にトレーニングが立ち上がって欲しいと思います。
【2021/2/13阪神5R 3歳未勝利(芝2000m)でのゴッドシエル:公式HPより】
ラヴマイウェイは24日にシュウジデイファームを出発。25日の美浦トレセン帰厩が予定されています。
◇林調教師のコメント 「先週の月曜日に牧場へ行き、馬が落ち着いているのを確認した上で入厩のタイミングを検討。牧場サイドとも相談をして、25日トレセンに帰厩させることになりました。あくまでも到着後の様子を見ながらになりますので、まだ何とも言えませんが、気性的にあまりトレセンでやり過ぎるのは良くありませんので、比較的早めにレースに使ってあげる方向で調整を進めてみようかと思っています」
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トレセン嫌い(?)のラヴマイウェイですので、場合によってはシュウジデイファームで仕上げて直接競馬場へ向かう、つまり、北海道シリーズを待つ作戦もあるかと思っていましたが、林先生自ら現状を確認したうえで一気に美浦トレセンに移動、あまり間隔を置かずにレースを使う方向になったようです。
思えば1月にテンコートレセンからシュウジデイファームに移ってからは、ずっと問題なくトレーニングを積めていましたし、準オープン馬と併せ馬を消化するなど順調な調整ぶりをアピールしてくれていました。その流れがトレセンでも続くようなら大いに期待をしたいところですが、果たしてどうなるのか…。
願望込みで言えば、前回のトレセン在厩は昨年10月でしたから、それから5ヶ月間での成長もあるでしょうし、何事も無かったように、普通に『追い切り~レース出走』が叶っても不思議ではないと思います。
グリーンウッド在厩のドゥオーモは、おもに周回コースで軽いキャンター2000m、坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター2本を消化。週2回の速めを乗り込まれています。
◇栗原担当のコメント 「先週末から終い13秒台を取り入れ、23日も同じくらいの時計で登坂。以前ほどもうひとつ切れる感じが窺えないのがどうかですが、いい意味での煩さは戻ってきましたし、少なくとも前回と同じかそれ以上で送り出せそうな状況にはなっています。現時点で帰厩日は具体化していないものの、今週末もしくは来週には移動になるかと思われます」
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「以前ほど切れる感じが窺えない」けれど、「いい意味での煩さは戻ってきた」とのこと。切れ味については仕方がない面もありますし、その代わりに落ち着きが出て、安定してレースに出走できるようになったと思えば贅沢も言えません。それより、元気が出てきたことの方を前向きにとらえ、次走、福島民報杯での活躍を期待したいです。
福島民報杯には後輩のパンサラッサも出走を予定していますが、何ならスローペース回避のラビットが出てくれるぐらいの気持ちで…。8歳馬のドゥオーモに簡単に結果を求めるのは酷かもしれませんが、是非とも歴戦の強者らしさ、大ベテランの存在感を見せて欲しいと思います。
【2021/2/21小倉11R 小倉大賞典(G3)でのドゥオーモ:公式HPより】