中スポ『【有馬記念枠順確定】パンサラッサ ”逃げ宣言” 1枠2番に矢作師「願ってもない最高の枠」』
◇第66回有馬記念(26日・G1・中山・芝2500メートル)
逃げ馬が願ってもない内枠だ。12番目に名前の広げられたパンサラッサが引き当てたのは1枠2番。菱田は「とてもいい枠だと思います。逃げる? そうですね。乗せてもらえることに感謝して、元気いっぱいに行きたいと思います」と、高らかに逃げ宣言。矢作師も「願ってもない。最高の枠。コントレイル(のジャパンC)と同じ枠だしね。今年は枠順がついているな。自分の形に持ち込みやすい。そう簡単ではないと思うけどね」と、逃げ一発を期待していた。
じゃれつきたいパンサラッサとかまれたくいない池田厩務員 Photo by 中スポ
スポーツ報知『【有馬記念】パンサラッサは1枠2番 菱田裕二騎手は逃げ宣言「元気いっぱい行きたい」』
第66回有馬記念・G1(12月26日、中山・芝2500メートル)の公開枠順抽選会が23日、東京都内で開催された。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年と同様、出走馬関係者が集まらない形式で実施されたが、俳優の松坂桃李と女優の葵わかな、タレントのDAIGOが登場し、華を添えた。抽選の結果、パンサラッサ(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎、父ロードカナロア)は1枠2番に決まった。馬券は12月24日から一部ウインズで金曜日発売される。
菱田裕二騎手(パンサラッサ)「とてもいい枠だと思います。逃げる? 元気いっぱい行きたいです。乗せてもらうことに感謝して元気いっぱい逃げ切りたいと思います」
パンサラッサ Photo by スポーツ報知
Sponichi Annex『【有馬記念】(2)パンサラッサ 大逃げ絶好枠!戦法に迷いなし波乱演出必ず』
23日、公開抽選で第66回有馬記念の枠順が確定した。小回り中山芝でコースを1周半、コーナー6回のコース設定で、近年は明確に内枠優位、外枠不利がトレンド。最高の枠をゲットしたのは1枠2番パンサラッサ。高らかにハナ宣言だ。クロノジェネシスは7番、エフフォーリアは10番で不満なし。有馬記念は後楽園、新宿、難波、梅田の各ウインズで金曜発売(午後2~7時)される。
21年の競馬界を盛り上げた矢作厩舎。暮れの大一番を前に再び“追い風”が吹いた。12番目に選ばれた、パンサラッサと書かれたボール。馬番は(2)番に決まった。逃げ馬にとっては絶好の内枠をゲット。コンビを組む菱田は「残っていた16、9番は嫌だなと思っていたので、最高中の最高の枠です」と喜んだ。
矢作厩舎は今年、ラヴズオンリーユーが香港、米国の国際G1・3勝。昨年の3冠馬コントレイルはジャパンCで見事、ラストランを飾った。矢作師は「願ってもない最高の枠。コントレイル(のジャパンC)と同じ枠だしね。今年は枠順がついているな(笑い)」さらに、同じ逃げ馬のタイトルホルダーが大外の16番に入った。内から主張すれば、ロスなく先手を奪えそう。指揮官は「スタートセンスとこの枠順で自分から大きくリードを取りたいし、自分の形に持ち込みやすい」と鞍上の菱田に託した。
前走の福島記念はハイペースの大逃げで後続を完封。引き続きコンビを組む鞍上は「舞台は整ったと思います。スタートを決めて行きたいですね」とゲートに全集中の構えだ。
デビュー10年目の鞍上にとって、有馬記念は3度目の参戦(過去2回はラストインパクトとのコンビで14年7着、15年12着)となる。「乗せてもらえることに感謝して、元気いっぱいに逃げ切りたいと思います」と堂々宣言した。戦法に迷いはない。世界を制した厩舎の勢いも追い風に、アッと驚く大逃走劇で波乱を演出するか。
緊張の枠順抽選会、興奮の2番枠ゲットから一夜明け、パンサラッサが1枠2番の偶数最内に収まり、キセキさんとタイトルホルダーさんが大外8枠に入るという『出来過ぎた話』が夢じゃなかったことを確認しました。。いやホント、こんな事が本当に起こるとは、我々の一日一善効果なのか、はたまた矢作厩舎の勢いがまだまだ続いているのか…
**2021/12/26中山11R 有馬記念(G1/芝2500m)出走馬**
ちなみに2021年の矢作厩舎は(海外G1も含めて)重賞を勝ちまくったわけですが、JRAリーディングトレーナー争いでは今のところ50勝、栗東・中内田厩舎に2勝差の2位に甘んじています。そして、勝つことに貪欲で、簡単に諦めない矢作先生が現状を黙って見過ごすはずもなく、逆転を狙って25、26、28日に大量23頭もの管理馬を出走させる予定なのだそうです。
現在、トップの中内田厩舎と2勝差──。
— 日刊ゲンダイ 競馬 (@gendai_keiba) December 23, 2021
最終3日間で逆転リーディングを狙う矢作厩舎は、30馬房で23頭が出走スタンバイしています。
大一番、有馬記念に挑むのがパンサラッサ。
けさの様子を。#パンサラッサ#有馬記念 #矢作厩舎 pic.twitter.com/oi0dx4C1cB
30馬房で23頭の中には有馬記念のパンサラサはもちろん、猪名川特別のカイザーノヴァも含まれており、なるほどCWで追い切って何とか今年中の出走に間に合わせたのには、そういう意味もあったのかと妙に納得しています。
いや、馬優先で進めていって、仕上がった時点でレースを使うやり方も良いとは思いますが、意志をもって使いたい時期にあわせて仕上げていくのも大事なことですからね。特に、カイザーノヴァの場合は『8分程度仕上がれば勝つ可能性がある』という期待の裏返しとも考えられますから、ここは持ちつ持たれつ、何とかしてリーディングトレーナー逆転ゲットに貢献したいところです。
と言いますか、2勝クラスの気紛れカイザーノヴァは良いとして、もしもパンサラッサが貢献しちゃったら大事件です。。大事件ですが、そろそろ日本中の競馬ファンがアッと驚くような番狂わせが起きてもおかしくないよなと…
数年前は、これほど矢作厩舎依存体質になるとは考えてもいませんでしたが、とにかく白黒がハッキリしているし、使える馬はバンバン使って楽しませてくれるので本当にありがたいです。(藤原先生のような一撃必殺系、勝てる準備ができるまでは使わねーぞコノヤロースタイルも好きなので困ってしまいますけれど(^^ゞ)
ここは一番、矢作厩舎の勢いと執念に相乗りさせてもらうつもりで、パンサラッサにもカイザーノヴァにも、勝利をめざした思い切ったレースをして欲しいです。菱田騎手、坂井騎手、くれぐれもよろしくお願いします!
栗東トレセン在厩のバスラットレオンは、ここまでは、おもにCウッドでの普通キャンターによる調整を消化しています。
◇矢作調教師のコメント 「季節的なものでしょうか、身のこなしがやや硬めに映りましたので、まずは体をほぐしてあげるような感覚で乗っており、追い切りは24日に行う予定です。ダートでもやれなくはないと思いますが、今まで芝でハナを切って勝ち進んできた馬ですからね。次走は1月5日中京11R 京都金杯(G3・芝1600m)を意識。スムーズな競馬ができるよう、状態を見ながらしっかり調整していきたいと思います」
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矢作先生の「身のこなしがやや硬めに映る」というコメントは気になりますが、引き続き京都金杯に向けて調整されるようなので、何か大きな問題があるワケではないのでしょう。
ちなみにその矢作先生が、このタイミングで「ダートでもやれなくはないが、今まで芝でハナを切って勝ち進んできた馬なので…」と仰っているのは、これは要するに、来年もこれまで同様に芝のマイル路線で勝負をしたい、そのための一歩として京都金杯を選んだ…という意思表示&説明ですよね。
もちろん私もその方針に異論はありません。まずは京都金杯で気分良く走らせてみてどうなるか、それを確認したうえで、様々な条件については改めて、じっくり考えていけば良いと思います。(もしも現時点で試すとしたら、ダートというより距離短縮の方向性だと思いますが、それもこれも京都金杯の内容次第…ですよね)
いずれにしても、2022年のトップバッターはこの馬ということになりそうです。もともと、本領発揮は古馬になってからと考えていた馬ですし、来年を今年以上の良い一年にするためにも、素晴らしいスタートダッシュを決めたいところです!
【2021/11/13東京11R 武蔵野ステークス(G3/ダ1600m)でのバスラットレオン:公式HPより】
カイザーノヴァは、12月26日阪神12R 猪名川特別(2勝クラス・芝1400m)に坂井瑠星騎手で出走します。
- 21.12.22 助 手 栗CW良 6F 82.2-67.5-53.2-37.7-11.8(7) 一杯に追う
エントシャイデン(古オープン)馬ナリの内1.0秒追走同入
- 21.12.19 助 手 栗東坂稍 1回 59.0-42.8-28.1-13.8 馬ナリ余力
- 21.12.15 助 手 栗東坂良 1回 53.4-39.1-26.2-13.7 一杯に追う
キムケンリアン(新馬)馬ナリを0.4秒追走0.5秒遅れ
◇矢作調教師のコメント 「22日にCウッドにて3頭併せの真ん中で追い切りました。この馬の能力を考えればもっとやれてもいいはずですが、先週の動きがもうひとつでしたので、追い日以外はなるべく疲れを残さないように心掛け、コンディション重視で入念に調整を進めさせてもらっています。レースは中山のクリスマスCと両にらみの末に、直前で阪神のレースに投票しました」
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パンサラッサの有馬記念出走にすっかり隠れてしまっていますが、カイザーノヴァの猪名川特別出走が確定しました。
もともと25日中山のクリスマスカップとの両睨みだったわけですが、最終的に矢作先生は阪神1400mの猪名川特別を選択。ポイントが距離だったのか、状態面を踏まえた上での輸送の有り無しだったのか、ジョッキー確保など諸条件を勘案した結果なのかは分かりませんが、距離を縮めてビシッと走らせる作戦は悪くないように感じます。
最終追い切りは、坂路ではなくCWで82.2-67.5-53.2-37.7-11.8秒という内容になりました。
先週の記事『【カイザーノヴァ】追い切り動かずも、次走目標は12/25クリスマスカップ』の中でも触れたように、カイザーノヴァが坂路だと極端に動かないのは周知のことで。。矢作先生的には「この馬の能力を考えればもっとやれてもいい」とのことながら、CWの方がマトモに動けるのは確かですし、最終追い切りを経て何とか出走態勢が整った…というところでしょうか。
本馬の場合、相手がどうこうよりも気持ちの問題、レースの中で闘争心が持続できるかどうかが重要なのだと思います。今回、状態面は8分程度かもしれませんが、朝日杯FSで最速の上りを使っていた頃の走り、気持ちを思い出しさえすれば、(ここ数戦の成績に関わらず)アッサリまであっておかしくないのではないでしょうか。
**2021/12/26阪神12R 猪名川特別(2勝C/芝1400m)出走馬**
【チャンピオンヒルズ在厩時のカイザーノヴァ:公式HP(2021/12/20更新分)より】
◇奥場長のコメント 「現在は週に13-13と15-15を1本ずつ。全体的に筋肉が付きつつありますが、トモにもう少し隆起が欲しい印象でしょうか。馬房内で気が強いところを見せたり手入れの際に煩くしてみたりと、テンションは総じて高めではあるものの、調教時は牝馬のチャカつく程度におさまっていますので問題視するほどではありません。厩舎陣営によれば、『再入厩に向けて、その調子でしっかりと進めておいてください』とのことでした」
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近況更新がだいぶ遅れてしまいましたが、特に問題なくトレーニングができていて良かったです。
奥場長によれば、「全体的に筋肉が付きつつあるものの、トモにもう少し隆起が欲しい」とのことですし、厩舎からは『再入厩に向けて、その調子でしっかりと進めておいてください』との指示があったようなので、今後はこのまま吉澤WESTで年を越し、トレセンに戻るのは1月の一週目か二週目か…といった感じになるでしょうか。
藤原先生の「オメエら焦るんじゃねぇぞ。使える時が来ればきちんと使うから、大人しく待っとけコノヤロー!」という声が聞こえてきそうで怖いですが、まあ、実際の藤原先生はそんなに乱暴な方ではないので大丈夫でしょう(^^;)
とにかくですね、当面はトモの強化を主な目的として、速めを含めた坂路トレーニングをしっかりこなしていくことが大事です。その上で、年明けにさらにペースが上がるようならトレセン帰厩が見えてきますので、新馬戦がなくなる前にデビューできるよう、引き続き頑張って欲しいと思いますm(_ _)m