12/30になりましたので、今年もやりますこの1年の出資馬振り返り。。いろいろなことがありましたが、アッという間の1年だったのは昨年同様です。きっと2022年も『気が付けばアッという間』なのだと思いますが、そんなスピード感の中でも、できるだけ良い1年にするためにはジタバタ頑張るしかありませんからね(^^;)
そんなこんなで、今年活躍した馬も、あまり活躍できなかった馬も、来年こそはの気持ちで応援したいと思います。では、新たな気持ちで前に進むために、例によって年功序列で2021年を振り返っていきます。
■ドゥオーモ(牡8) 野中賢二厩舎
【ドゥオーモ】遅くなりましたが、思い出がたくさんあり過ぎて…
2016年から数々の艱難辛苦を乗り越え、オープン馬になってくれたドゥオーモが引退しました。今年も5戦を走ってくれて、(着順こそ往年のようにはいきませんでしたが)何だかんだで4百万円以上を上積みし、1億円馬になったのですから素晴らしいです。やはり、ドゥオーモは私に特別な経験を与えてくれた功労馬、最後まで頑張ってくれたことに改めて感謝したいと思いますm(_ _)m
■クレッシェンドラヴ(牡7) 林徹厩舎
クレッシェンドラヴの2021年は2戦のみ、しかも11着と14着ですから、お世辞にも充実の1年だったとは言えません。あの時、ああしていれば… こうしていたら…的な話もありますし、何より陣営から『年齢的な衰え説』が出る状況になってしまったのは残念です。明ければ8歳になるとは言え、身体についてはまだまだ若々しさがあるはずですので、再び闘争心を呼び覚まし、年明けのAJCCでは『年齢的な衰え説』を払拭するパフォーマンスが見たいです。
■グランソヴァール(牡5) 尾関知人厩舎
【グランソヴァール】競走馬登録抹消、今後は誘導馬として活躍を!
『Online Racing Salon Vol. 20 Hiroo no Reiwa 尾関知人調教師と共に ※後編』
グランソヴァールの2021年は波乱万丈でした。2月の白嶺S8着をもって障害戦に矛先を向け、飛越センスと平地の脚を生かしてデビュー後4、2着と好走、将来は障害オープン、重賞も狙えると期待をしたのですが、残念ながら右前浅屈腱炎を発症し引退となりました。そして、尾関先生はじめ関係各位のご尽力により、引退後は中山競馬場の誘導馬として活躍することが決まっていたにもかかわらず、その姿を見るまえに急性心不全で亡くなってしまうという…。今思い出しても言葉が見つからず、残念無念で仕方がありませんm(_ _)m
■カナロアガール(牝5) 田村康仁厩舎
カナロアガールについては、来年1月までにあと一走をめざしており、もしも出走が叶えばそれがラストランと決まっています。今年1年で4走し、いずれも彼女らしい走りができなかったこと、牝馬は(繁殖入りのため)6歳3月までとの原則を考えると、今さら細かいことをアレコレ言う気にはなりません。とにかく良い状態でラストランに出走し、一瞬でも良いので、彼女らしい目の覚めるような末脚を見せて欲しいと思います。(あの脚が復活したら勝っちゃうかもしれませんけれど(^^ゞ)
■パンサラッサ(牡4) 矢作芳人厩舎
4月のマイラーズCのゲート裏で坂井騎手が歩様に違和感を覚え、直前で発走除外になったのはショックでしたが、その後の休養中に脚元の不安(骨瘤が悪さをしていたとの話だったみたいで…)がなくなり、結果としてオクトーバーS、福島記念の連勝につながったのですから、競馬は何が幸いするかわからないものです。年末にはグランプリ有馬記念で堂々とした逃げを打つなど、完全に自分のカタチをつくりあげることができましたし、賞金も1億円近くを上積みするという、パンサラッサにとってまさに飛躍の1年になりました。いやぁ、春先に福島民報杯を除外になって口惜しがっていた馬が、まさかこんなに注目されることになるとは…。(^^ゞ
■カイザーノヴァ(牡3) 矢作芳人厩舎
カイザーノヴァは2月の共同通信杯で6着でしたが、その時の相手はエフフォーリア、シャフリヤール、ステラヴェローチェといった馬たちで、しかもそれぞれ0.7秒、0.3秒、0.2秒と着差は僅差、上り3Fに至ってはエフフォーリア、シャフリヤールと並んで推定2位(33.4秒)でしたからね。その後骨折で長く休んだとはいえ、正直、10月以降の2勝クラス4連戦でこれほど苦労するとは思っていませんでした。原因はおそらく気持ちの問題だと思いますし、矢作先生も年明けからバンバン使ってキッカケを作るつもりのようなので、早くスランプを乗り越えて、カイザーノヴァらしい豪快な末脚を見せて欲しいと思います。
■バスラットレオン(牡3) 矢作芳人厩舎
2021年後半の主役がパンサラッサだとすると、前半戦の主役は間違いなくこの馬でした。2020年朝日杯FS4着の実績はダテではなく、シンザン記念3着のあとに挑んだ1勝クラスでは、鞍上古川奈穂騎手に初勝利をプレゼントする逃げ切り勝ち。続いて挑んだG2ニュージーランドTでは藤岡佑騎手を背に軽快な逃げ、ゴール地点で後続に5馬身差をつける圧勝でした。ただ、3番人気に推されたG1マイルカップの発走直後に落馬したのがケチのつきはじめで…。ダービー出走を実現してくれたのはイイとして、休養を挟み、飛躍を期待された秋競馬でまさかの3連続二桁着順となったのは、かなり大きな誤算でした。バスラットレオンは来年のトップバッターとして京都金杯に出走する予定になっていますので、今年後半の悪い流れを断ち切り、是非とも反転攻勢の狼煙を上げて欲しいと思います!
■ヴィジャーヤ(牡3) 池江泰寿厩舎
【ヴィジャーヤ】引退通知、できるだけ早く戻って来るように!!
ヴィジャーヤは3月にデビュー直前まで行ったのですが、そのタイミングでフレグモーネが出て、休養に入らざるを得なくなったのが痛かったです。その後は休んだことで気が抜けてしまったのか、療養生活のストレスで何かが変わってしまったのか、落ち着いていた口向きや折り合いの課題が悪い方向に進み、結局、8月の未勝利戦に間に合わせて1戦するのがやっとでしたからね。正直、全くの不完全燃焼でしたから、園田競馬で中央再登録(再ファンド)をめざすチャンスがもらえた時は少しだけホッと。。ただ、去勢手術をして臨んだ園田でのデビュー戦、発走後に制御不能なほど内ラチにすっ飛んでいくなど、前途多難な様子が窺えたのはとても心配です(^^;)
■リナーシェ(牝3) 武幸四郎厩舎→四位洋文厩舎
気性難目白押しのこの世代にあって、いつも真面目に一生懸命走ってくれたのがリナーシェです。2歳でデビューした時の感触からは、充分に勝ち上がりが意識できましたし、その後の成長次第で上のクラスもめざせると考えていたのですが…。残念ながら、常に馬体重を気にしての調整を余儀なくされるなど、肝心の成長が見られなかったため、月日を重ねるごとに勝ち上がりへの道が遠いものになってしまいました。リナーシェは生まれ故郷の桑田牧場で繁殖牝馬になりますので、もしかしたら産駒が募集されることがあるかもしれません。いや、産駒が募集されるかどうかにかかわらず、今後も母リナーシェを応援したいと思います。
■ゴッドシエル(牡3) 松永幹夫厩舎
【ゴッドシエル】引退通知、レースに出るまでが楽しかった(^^ゞ
気性難にもいろいろなパターンがありますが、ゴッドシエルの場合は常にテンションが高く、力を抜いて楽に走ることが全くできないという珍しい(?)パターン。そのため食べたものが身にならず、結構な馬格がありながら、調教を始めると身体がドンドン減って430kgほどで競馬をすることが繰り返されました。父エピファネイア、母父ハーツクライでサンデーサイレンス4×3、血統的にも期待が大きかっただけに非常に残念な結果でしたが、今は金沢で頑張っているようなので、何とか北陸の地で初勝利を飾って欲しいと思います。
■マーテル(牝3) 武幸四郎厩舎
マーテルの場合は、鞍上がマトモに競馬をさせられないほどの、気性難を絵にかいたような馬になってしまいましたので、5月という早い時期の引退判断も致し方なかったと思います。育成時代の順調さ、血統的な期待もあって、何とか落ちついてくれたら…と考えていたのですが、ジョッキーや助手さんが危険を感じるレベルでは手の施しようがないですからね。ドゥラメンテ牝馬が全てこのパターンとは思いませんが、ドゥラ牝馬に出資の際は慎重に…と、何となくそう考えてしまう部分はあるかもしれません(^^;)
■ラヴマイウェイ(牝3) 林徹厩舎
【ラヴマイウェイ】厳しい結果に再ファンド取り下げ… 8/19名古屋2R・6着
ラヴマイウェイの気性難もかなり珍しいパターンで、シュウジでファームでは真面目に走っていたのに、テンコートレセンや美浦では反抗してマトモに調教ができないという…。結局、テンコートレセンから北海道に逆戻りをした時には鼻血が出そうになりましたが、それでも林先生や関係各位のご努力により、4月にデビューまでたどり着くことはできました。ただ、調教で走ろうとしない馬に実戦で勝てと言うのは宝くじを当てるようなもので…。結局、デビュー2戦目のタイムオーバーをもって、名古屋転出による成長待ち、中央再登録資格の取得をめざす方針となりましたが、名古屋でのレースにおいても精彩を欠き、早々に再ファンド取下げとなったのは残念でした。。いやぁ、本当に馬は難しいと言いますか、ハイアーラヴヴ’20には姉の真似だけはして欲しくない…と思っています(^^;)
■キングエルメス(牡2) 矢作芳人厩舎
19年産世代は4頭に出資をしましたが、結局、2歳デビューを果たしたのはキングエルメスのみでした。しかし、そのキングエルメスが6月に新馬勝ち、クローバー賞ではトボけて5着に負けたものの、ひと息入れたあとの京王杯2歳Sを見事に勝ってG2ゲット! 同じステラリードの牡馬ながら、半兄カイザーノヴァよりだいぶ扱いやすそうですし、スピードに乗ってもあまり頭の高さが気にならないなど、今後の成長次第では、まだまだ大きな活躍が期待できそうです。京王杯後に骨片除去手術、休養となったのは残念ですが、今のところ順調に回復しているようなので、改めて来春、さらに大きな舞台での勝利をめざしていきたいです!
以上、今年出走してくれた13頭の出資馬についいて、ごく簡単に振り返ってみました。
2歳デビューを果たした19年産馬がキングエルメスのみというのはアレですが、アシタカは1月中に矢作厩舎に入る見込みですし、アンジアンは既にデビューをめざしてトレセンに入っています。ハキが引退となってしまったのは仕方がないとして、まずはアシタカとアンジアンに良いかたちでデビュー戦を迎えて欲しいと思います。
それはさて置き、2021年はこれまで頑張ってきた古馬勢の引退などもあり、新旧交代の波が一気に押し寄せてきた感じがします。逆に言えば、パンサラッサやバスラットレオンの活躍が顕著だったとも言えますが、それでも、あえて古豪クレッシェンドラヴには最後まで新旧交代に抗って欲しい気が… と、勝手な期待をかけて申し訳ないですが、ここ数年のドゥオーモがそうだったように、ベテランが一頭いるのといないのとでは、何となく安心感が違うんですよね(^^ゞ
来年の話はまたおいおい考えるとして、どの馬も(もちろん関係者の皆さんも)本当にお疲れ様でした。
これからデビューをめざす馬、波に乗ってガンガン行きたい馬、復活をめざして頑張る馬と立場はいろいろですが、きっと来年が今年以上の良い1年になるよう、引き続き反省と精進、一日一善に励みたいと思います(^^)
**種牡馬ランキング(JRA/2歳/総合/12月28日終了時点)**(馬名赤字は新種牡馬)
12/19時点ではエピファネイアが首位、ディープインパクトは4位でしたが、終わってみれば、ホープフルSで産駒ワンツーを決めたディープインパクトが2位エピファネイアに6千万円近い差をつけてリーディング獲得。AEIも2.59という高い水準で、『G1を勝とうと思ったらディープインパクト産駒に出資を!』の法則が、今年も崩れることはありませんでした。
もともとディープインパクト産駒は早熟ってワケではない(と社台SSの方は仰っていました)ですが、2歳戦も後半になるとそこそこ仕上がってくる馬が増え、そうするとキラーアビリティやジャスティンパレスのような馬が自然に出てきちゃうんですよね。これは外野の勝手な感想ですが、コマンドラインなども、わざわざ6月の新馬戦なんか使わずに、もっとゆっくりやってあげれば良かったのに…と思ったりするものの、まあ、そこにはノーザンファームなりの理由があるんでしょうね。
それはさて置き、日本競馬界の今後を担う種牡馬としては、やはりエピファネイアの存在感がひときわ目立つ結果に。エピファネイアも早熟タイプではないですから、2歳戦からこれだけ成績を残せたことは、すごく大きなプラスになったと思います。。いや、もう充分以上に高い種牡馬になっていますので、今さらプラスも何もないんでしょうけれど(^^;)
いずれにしても、近い将来、シルバーステート、キズナといったディープ直子と、エピファネイア、ロードカナロア、ドレフォン、モーリスなど非ディープ系の争いが益々激しくなりそうです。どちらの系統がリーディングをとるかは分かりませんが、一口馬主的には来年以降も混戦になって欲しいですし、昨年、今年と続いている新種牡馬の活躍が来年以降もあると楽しいです。
ちなみに、来年産駒がデビューする新種牡馬はディープ直子のリアルスティール、サトノダイヤモンド、非ディープだとサトノクラウン、マインドユアビスケッツ、デクラレーションオブウォーなどなど。何となく、2歳戦からバンバン勝つイメージではない名前も多いのですが、それはドレフォンやシルバーステートもそうでしたからね。
混戦であればあるほど意外な種牡馬が台頭する可能性も高まりますし、とにかく混戦、最後の最後まで緊張感のある2歳チャンピオンサイアー争いが見たいです。広尾TCには、そんな中から掘り出し物を探してもらうと嬉しいのですが、最近はその役目を矢作先生にお願いしているフシもあり…。あ、むしろその方がハズレが少ないからOK…とか言っちゃいけないんですかね(^^ゞ