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ロマン・ポランスキー監督『ゴーストライター』その2

2012-07-05 08:39:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 明日まで飛行機が飛ばないと知った“ゴースト”は宿を取り、ライカートに再び電話すると、彼は“ゴースト”の今いる場所を聞き出し、迎えに来ます。その間にネットで調べた“ゴースト”は、エメット教授がCIAの一員であり、防衛軍需企業のヘザートン社の社長ともつながりがあり、今回のスキャンダルで容疑者を輸送したのはヘザートン社の飛行機であることを知ります。やって来たライカートは、マカラがライカートのために容疑者の輸送記録を調べていたことを教え、戦犯の下で働くのが嫌になっていたと告げます。マカラは最後の電話で、ラングの暴走の理由が分かったと言い、自分に何かあったら真実は自伝の冒頭部分にあると言っていたと、ライカートは“ゴースト”に教え、そしてCIAの助けでラングが首相になったこと、実際ラングのしたことはすべて米国の利益にかなっていたことも教えます。そこへラングの助手から電話が入り、ラングが自宅に戻る途中で彼を拾っていくと言いますが、ライカートは断ると疑われるのでラングの指示に従うように言い、エメット教授やCIAとの関係をラングの前で暴いて言質を取り、それを録音するように言われます。
 ヘザートン機で迎えに来たラングと一緒になった“ゴースト”は、エメット教授やCIAとの関係をラングに突き付けますが、彼は笑って相手にしなかったり、怒り出したりで言質を“ゴースト”に与えることはしません。目的地に到着し、デモ隊の囲む中、飛行機を降りたラングは、テレビで息子をイラクで死なせたとしてラングを断罪し、また島のホテルで“ゴースト”にラングの家の在り処を尋ねた男が空港ビルの屋上から放った銃弾を浴びて死にます。その場で射殺される犯人の男。事情聴取される“ゴースト”は、事件の直前にラングと口論していたことを否定し、身柄を拘束されます。
 英国でのラングの葬儀の様子がテレビで大々的に報道され、ライカートも弔辞を述べます。“ゴースト”の代理人のリックが軟禁中の“ゴースト”のもとを訪れ、帰国できるようになったので、本を完成させて大儲けしようと言います。ラングの助手だったアメリアに出版記念パーティに同伴してくれと頼まれる“ゴースト”。彼はアメリアに原稿を返そうとしますが、彼女から原稿の一連の冒頭部分が米国を脅かす内容だったことを聞き、またラングの夫人のすぐ横にエメット教授が立っていたことから、原稿をもう一度見直し、原稿の各章の冒頭の部分をつなげて読むと「ラングの妻ルースは、エメット教授によって勧誘され、CIA局員になった」となることを発見します。記念スピーチをする夫人に、その内容を書いた紙片を回してくれるように頼む“ゴースト”。スピーチを終え、紙片の内容を見て顔をこわばらせた夫人は、会場を去ろうとする“ゴースト”を追おうとしますが、途中でエメット教授に止められます。会場の外に出た“ゴースト”はタクシーを止めようとしますが失敗し、その後、猛スピードで走って来た車が画面の外へ走り去ると、人がはねられた音がし、人々は画面の右外へ走り寄り、そこから原稿の紙片が風で画面の奥の方へ飛ばされていきます。そして暗転し、「ゴーストライター」の題名が大きく示され、エンディングロールが始まります。

 エメット教授の家を出た辺りから急にサスペンスが高まり、そこからエンディングまでは一気に緊張したまま見させてもらいました。特にラストの紙片を見た夫人の表情は、忘れがたいものがあったと思います。ポランスキー監督の素晴らしい「娯楽大作」でした。

→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/