オットー・プレミンジャー監督・製作の'57年作品『聖女ジャンヌ・ダーク』をWOWOWシネマで見ました。
夜に目覚めたシャルル王(リチャード・ウィドマーク)は侍従を起こそうとしますが、起きません。英国軍が攻めて来る悪夢に悩まされる王の夢枕に、火刑で死んだジャンヌ(ジーン・セバーグ)が現れます。判決が取り消されたことを告げる王に、今さら取り消されても生き返る訳ではないと言うジャンヌ。ジャンヌはボークルールの予備隊長ボードリクールによって、当時王太子だったシャルルの元へ駆けつけた自分を回想します。
鶏が卵を産まなくなったことに悩まされていたボードリクールは、中庭に居座るジャンヌの呪いだと部下に言われます。ジャンヌは自分に馬と鎧を与え、オルレアンの解放のためにシャルル王太子の元へ行かせてくれとボードリクールに訴えます。彼がジャンヌの望みを叶えてやると、鶏はとたんに卵を産むようになります。
途中、縛り首の死体を見ながら進むジャンヌは、シャルル王太子のいる城へ着き、彼女をからかう男の死を予言すると、その男はその場で死にます。シャルルは偽装して自分が王太子であることをジャンヌが見抜くかどうか試みますが、ジャンヌは迷うことなくシャルルの前に進み出て、ランス大聖堂で戴冠式を行うことをシャルルに進言します。英国との休戦協定を結ぶというシャルルに、戦うよう説得するジャンヌ。ジャンヌはシャルルから軍の指揮権を与えられ、オルレアンに向かいます。
川向こうの英国軍の要塞を攻めるため、船のための西風を待っていた仏軍は志気が低下していましたが、ジャンヌが着くと同時に西風が吹き始め、彼らは船に乗って一気に要塞を攻略します。戴冠式を行うシャルル。群衆に迎えられるジャンヌでしたが、彼女が故郷に帰ると言うと、シャルルも大司教も別れを惜しもうとはしません。物足りなさを感じたジャンヌはパリ進軍をシャルルに勧めますが、シャルルは遊びに興じて彼女の言うことを聞こうとしません。嘆くジャンヌを慰める仏軍のジャック。やがて孤独から強さをもらっている神の存在に思い至ったジャンヌは、1人パリに進軍することを決意します。
夢枕に立つジャンヌに加えて、年老いたシャルルの前にウォーリック伯爵も現れます。彼はブルゴーニュ派からジャンヌを1万6千ポンドで買ったと言い、ジャンヌに謝ります。
牢獄に繋がれたジャンヌは、やつれた顔つきで審問官からの質問に答え、拷問の脅しを受けます。コーション司教による異端裁判で、ジャンヌの弁護をマルティヌスがしますが認められず、法廷に引き立てられたジャンヌは証言を拒否します。拷問を主張する審問官。悪魔のお告げと男装の罪を認めようとしないジャンヌに、マルティヌスは火刑や牢獄のことまでお告げがなかったではないかと言って説得を試み、ジャンヌは一旦はお告げに騙されたと証言します。火刑は中止され、改心状にサインさせられたジャンヌでしたが、終身刑になると聞いた彼女は翻意して改心状を破き、火刑を要求します。英国軍に群衆の中を引き立てられ、火刑にかけられるジャンヌ。ウォーリック伯爵の命を受けていたストガンバー神父は炎に包まれるジャンヌの姿を見て、自分は地獄に落ちると取り乱します。
やがて年老いたシャルルの枕元にコーション司教が現れ、教会から破門され自分の死体が川に流されたことを語ります。ジャックも現れ、ジャンヌの復権裁判を起こしたことを告げます。火刑のジャンヌに枝でできた十字架を渡した英国軍兵士も地獄の聖者として現れます。やがて朝が来ると、彼らは1人ずつ消えていき、最後に天国へ召されるための祈りを捧げるジャンヌも消えると、シャルルはまた眠りにつくのでした。
ジーン・セバーグの肉体的な未熟さと精神的な強さが、ジャンヌの役どころにぴったりはまっていたように感じました。会話がやたら多いのには若干辟易しましたが、白黒の画面が美しく、シンプルな画面構成と連鎖には好感を感じました。プレミンジャーの映画はソール・バスのタイトルを見るのも楽しみです。ジーン・セバーグの代表作の一つでしょう。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
夜に目覚めたシャルル王(リチャード・ウィドマーク)は侍従を起こそうとしますが、起きません。英国軍が攻めて来る悪夢に悩まされる王の夢枕に、火刑で死んだジャンヌ(ジーン・セバーグ)が現れます。判決が取り消されたことを告げる王に、今さら取り消されても生き返る訳ではないと言うジャンヌ。ジャンヌはボークルールの予備隊長ボードリクールによって、当時王太子だったシャルルの元へ駆けつけた自分を回想します。
鶏が卵を産まなくなったことに悩まされていたボードリクールは、中庭に居座るジャンヌの呪いだと部下に言われます。ジャンヌは自分に馬と鎧を与え、オルレアンの解放のためにシャルル王太子の元へ行かせてくれとボードリクールに訴えます。彼がジャンヌの望みを叶えてやると、鶏はとたんに卵を産むようになります。
途中、縛り首の死体を見ながら進むジャンヌは、シャルル王太子のいる城へ着き、彼女をからかう男の死を予言すると、その男はその場で死にます。シャルルは偽装して自分が王太子であることをジャンヌが見抜くかどうか試みますが、ジャンヌは迷うことなくシャルルの前に進み出て、ランス大聖堂で戴冠式を行うことをシャルルに進言します。英国との休戦協定を結ぶというシャルルに、戦うよう説得するジャンヌ。ジャンヌはシャルルから軍の指揮権を与えられ、オルレアンに向かいます。
川向こうの英国軍の要塞を攻めるため、船のための西風を待っていた仏軍は志気が低下していましたが、ジャンヌが着くと同時に西風が吹き始め、彼らは船に乗って一気に要塞を攻略します。戴冠式を行うシャルル。群衆に迎えられるジャンヌでしたが、彼女が故郷に帰ると言うと、シャルルも大司教も別れを惜しもうとはしません。物足りなさを感じたジャンヌはパリ進軍をシャルルに勧めますが、シャルルは遊びに興じて彼女の言うことを聞こうとしません。嘆くジャンヌを慰める仏軍のジャック。やがて孤独から強さをもらっている神の存在に思い至ったジャンヌは、1人パリに進軍することを決意します。
夢枕に立つジャンヌに加えて、年老いたシャルルの前にウォーリック伯爵も現れます。彼はブルゴーニュ派からジャンヌを1万6千ポンドで買ったと言い、ジャンヌに謝ります。
牢獄に繋がれたジャンヌは、やつれた顔つきで審問官からの質問に答え、拷問の脅しを受けます。コーション司教による異端裁判で、ジャンヌの弁護をマルティヌスがしますが認められず、法廷に引き立てられたジャンヌは証言を拒否します。拷問を主張する審問官。悪魔のお告げと男装の罪を認めようとしないジャンヌに、マルティヌスは火刑や牢獄のことまでお告げがなかったではないかと言って説得を試み、ジャンヌは一旦はお告げに騙されたと証言します。火刑は中止され、改心状にサインさせられたジャンヌでしたが、終身刑になると聞いた彼女は翻意して改心状を破き、火刑を要求します。英国軍に群衆の中を引き立てられ、火刑にかけられるジャンヌ。ウォーリック伯爵の命を受けていたストガンバー神父は炎に包まれるジャンヌの姿を見て、自分は地獄に落ちると取り乱します。
やがて年老いたシャルルの枕元にコーション司教が現れ、教会から破門され自分の死体が川に流されたことを語ります。ジャックも現れ、ジャンヌの復権裁判を起こしたことを告げます。火刑のジャンヌに枝でできた十字架を渡した英国軍兵士も地獄の聖者として現れます。やがて朝が来ると、彼らは1人ずつ消えていき、最後に天国へ召されるための祈りを捧げるジャンヌも消えると、シャルルはまた眠りにつくのでした。
ジーン・セバーグの肉体的な未熟さと精神的な強さが、ジャンヌの役どころにぴったりはまっていたように感じました。会話がやたら多いのには若干辟易しましたが、白黒の画面が美しく、シンプルな画面構成と連鎖には好感を感じました。プレミンジャーの映画はソール・バスのタイトルを見るのも楽しみです。ジーン・セバーグの代表作の一つでしょう。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)