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フリッツ・ラング監督『アイ・シャル・リターン』

2023-04-10 06:21:28 | 日記
 昨日の続きです。

「その後レイテに政府が誕生して、ケソン大統領とマッカーサーにより認可された。我々は1から始めた。レイテの人々は協力を惜しまなかった。壊れた車の部品や潤滑油からズタ袋まで、ボルトやナットに金属片など、軍の役に立ちそうなものは何でも提供してくれた。ゴミの山からたまに蓄電池が見つかったりする。掘出しものだ。宝を見つけたかのごとく、大はしゃぎだ。いろいろ確認して使えることが判明すると、みんなでお祝いする。どの軍や政府にも金は要るから紙幣を印刷した。宝石店にデザインを彫ってもらった。フィリップ大佐の金が見本だ。大量に必要だったので、流れ作業で作った。ひとりが紙を切り、次の人が型に入れ、油煙で作ったインクにつけ、それを紙に押し付ける。包装紙も使った。罫線のついたノートの場合もあった。それでも金としての役割をきちんと果たした。流通した。その後、新聞も発行した。ニュースの情報源は隠しラジオ。新聞は毎週500の村に配られた。伝言は人間が走って伝えていたが、有刺鉄線をまっすぐに伸ばし、木から木へと吊るして、電信腺にした。6週間後には150キロ先までつながった。ガソリンはナツメヤシのアルコールから作った蒸留器を9台使った。ガソリンは車用だけではない。飲むこともあった。もともと目的とは違うかもしれないが。最初の銃は水パイプを2つ合わせて作った。弾はカーテンの金具、火薬は日本軍の機雷、硫黄、硝石を利用した。完成後に撃って。いいぞで大砲も作った。引き綱は安全を考え、30メートル、それが結果として大正解だった。最終的には軍を編成し、戦闘訓練もした。地図も作った。応急措置の勉強も。街に入る道路には尖らせた竹を仕掛けた。日本兵が爆風で飛ばされ竹にグサリだ。我々は軍と政府を作り、そして何よりも人々に絶対的勝利を確信させた」のナレーション。
「我々が行ったのは戦争準備だけではない。フィリピン人は祭り好きだ。地元のバンドや都会からの避難者が才能を披露し、資金集めに貢献した」のナレーション。祭りの様子。
「マルチネス氏は力になってくれた。それでも1つの局を作るのにかなりの時間を要した。精米機のエンジンを使い、発電機は映画館はした。バッテリーは車のものを再利用。ガソリンは自家製だ。見た目は悪いが、無線機に違いはなかった。機能した。そしてレイテの準備は整った。あとは呼び出しサインを送るだけ」のナレーション。通信がつながるのを待つチャック。そこへ日本兵が上陸してきて、チャックらは一旦ジャングルに逃げ込む。
「それからほどなく我々は日本陣営を襲った。だが大反撃が待っていた。日本軍は兵の数を増やし、我々を叩き出すことに邁進した。時折、ジーンと叔母にばったり会った。今や彼女も懸賞金付きの逃亡者だ。危機なので、長時間は会えなかった。俺たちがいるだけで、村は焼き払われそうだった」のナレーション。
 チャックにジーンがクとチャックリスマス・プレゼントを渡しに来る。そこへ腹に傷を負った若い兵士が運びこまれる。医師でもないのに、その兵士に手術を施すように周りから言われるチャック。チャックは嫌々ながら、引き受ける。ふぃどアウト。フェイド・イン。チャックは家から出てくるが、結局翌朝、若い兵士は死んだ。
 フェイド・イン。「あのクリスマスを境にレイテは変わっていった。1つは定期的に物資が届くようになった。それからゲリラ軍が攻撃的になった。反攻は確実に起こる。だがそれがいつなのか、誰にも分らなかった」、
 ジャングルの中でリラックスしている兵士。ジーンがチャックに会いにくる。フェイド・アウト。
 フェイド・イン。日本の艦船がやってきて、艦砲射撃が起こる。退却するチャック。フェイド・アウト。
チャックとジーンが一緒にいる。日本軍の歩兵を満載したトラックが何台もやってくる。銃撃戦が始まる。
 空にはアメリカ空軍。
 行進するマッカーサー将軍。それを熱狂的に迎える群衆。このシーンで映画は終わる。

 ハリウッド映画の中に現れる日本軍兵士の中で、一番しっかりした発音をしていた映画でした。