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黒沢清監督『蛇の道』その2

2016-11-05 08:59:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 水道栓をひねる手。大槻にホースで水をかける新島。抵抗する大槻。宮下が現れ、大笑い。新島「尻を上げろよ」。
 配膳をする新島。宮下「あいつにも食わすの?」。
 食事をトレイに乗せて運ぶ新島と、その後を付いてくる宮下。新島は大槻が届かない場所に、料理ごとトレイを落とす。去る新島。しゃがんだ宮下は、パンをちぎって大槻に投げ与える。
 エミの動画を大槻に見せる宮下。宮下「宮下エミ。8歳。~」。大槻、グロッキーに。拳銃をいじる新島。「宮下エミ。8歳。~」。また繰り返し読まれる書類。画面がホワイトアウト。
 新島「そうだろうな。あんたの子で、俺の教え子。いくつ?」。女の子、地面に8と書く。「あんた、名前は?」「宮下。宮下タツオ」「俺、新島ナオミ」。
 ダーツをする新島と宮下。(ここからは本当にあらすじになります)
 大槻が言うには本当の犯人はかつて大槻や宮下の親分だった桧山(柳ユーレイ)とのこと。新島と宮下はゴルフ場で桧山を誘拐するのに成功するが、桧山と一緒にいたビッコの女性コメットさんに目撃されてしまう。コメットさんが常に手にもっているステッキ状の武器と、桧山の部下の放った銃弾でケガをする新島と宮下。
新島は宮下に「こういうことを一度したかったので協力している」と言う。宮下が席を外した時に、新島は大槻と桧山と口裏合わせをし、有賀という男が真犯人であるように振る舞い、宮下をだまそうとする。新島は宮下と同行する人間は一人で十分だと言い、拳銃を与えて、大槻と桧山に決闘をさせ、その結果桧山が生き残る。
有賀探しに出かける新島と宮下と桧山。映画冒頭の道がまた現れる。公衆電話から大槻に電話をする新島。宮下は音がするトランクを開ける。中には縛られた女性。電話を終わらせ、戻ってきた新島はトランクを閉め、出発する。
大槻家に着くと、新島は単身乗り込み、一人射殺した後、玄関に出て来た少年を拳銃で脅し、口をテープでふさがれ、手足を縛られた有賀を浴室で発見する。新島は有賀に「お前を助けてやるから、言うことを聞け」と言い、やってきた宮下に「この男が有賀の居所を知ってるらしい」と言う。
工場跡に鎖で拘束される有賀。宮下は有賀に電話しろと言うが、今は電話してもいないと有賀が答える。
新島の授業に宮下がやって来る。宮下「あんたには有賀の居所を言うと、あの男が言ってる」。有賀が言った場所には誰もいず、有馬は宮下に射殺される。新たに有賀探しを始めた新島と宮下は、桧山を通してコメットに工場跡に来るように連絡する。新島に連れて来られた宮下「何でここ?」新島「ここが犯行現場だ」。多くの少女の死体。コメットとその弟も到着すると銃撃戦となる。コメットに殺される桧山。宮下の前には無数のモニターが現れ、エミの動画が映される。新島の声で「新島エミ。8歳。~」。宮下「有賀! 俺の娘だ。ここで殺された。ここで殺された。ここで殺された。そうだったのか。有賀!」。新島はコメットの弟を射殺し、コメットから逃げる。コメットは弟の亡骸の前でしゃがみこみ泣くと、すぐに足を引きずりながら新島を追う。大部屋の真ん中に立つコメットの背後から、新島は金属棒でコメットの後頭部を殴る。コメットの白いドレスは赤く染まり始め、やがて血が噴き出し、コメットは後ろに崩れ落ちる。まだ死んでいなかったコメットの弟が現れるが、新島は弟のとどめを刺す。
宮下は新島に捕らえられ、工場跡の壁に鎖で拘束され、新島は、エミが殺される場面を見せてやると宮下に言う。耳をふさぎ、目をつぶる宮下。しかし好奇心には勝てず、目を開けてしまうと、画面にくぎ付けとなる。「お前のことが一番嫌いだった」と新島。
レンガの道に数式を書き続ける新島と少女。宮下が現れ、しゃがみこみ、数式を見つめていると、新島が「あなたも興味がありますか?」と聞いてくる。その新島の顔のアップで映画は終わる。

 有賀が浴室で発見される場面はゴダールの『小さい兵隊』を想起させ、車が立ち去るのを地面に置いた斜めのカメラから撮ったショットは、やはりゴダールの『女と男のいる舗道』のラストシーンを想起させました。演出、構図、編集、照明、装置すべて完璧で、映画好きの人なら、かなり楽しめる映画だと思います。

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