おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

Twilight Zone

2006年08月09日 | 日記・エッセイ・コラム
夏と言えば、やっぱ“怪談話”も欠かせないだろう。

この手の話は、聞きたいと言う気持ちもあるが、やっぱり怖い。
どうも苦手だ。
夜、トイレに行く時にどうしても思い出したりして、
ひとり怖がっている。

(便座を上げた時に、シバタリエの顔が出て来たらどうしよう)

これはCMのシーンですけど。

洗面所の鏡も夜に見る時は、細心の注意を払う。
角度的に、廊下が見える位置があるが、それは極力さける。
だって、顔を上げた時に誰か立っていたら怖いでしょ、やっぱり。

今まで生きてきた中で、幸いにも“奇妙な体験”をした事は殆どない。
殆どないと言う事は、少しはあるのか?と言う事。

そう、1回だけある。

Dscf0011

季節は今頃だったか、もう少し秋に近かったかも知れない。
夕方、駅へと向かって歩いていた。

(変な感じやなぁ~)

夕暮れにしては、目に入ってくる“色”がおかしく思えた。
黄色と言うか、夕方にしては少し明るく感じた。

200メートル程の1本道。
違和感を感じながら歩いていると、前からサラリーマン風の男性が
歩いて来ているのが目に入る。
スーツをビシッと決めたサラリーマン。

しかし、何かがおかしい。

無表情で一点だけを見つめて歩いている。

上下動もなく、まるで“滑る”ように、スーっと近づいてくる。
その時、違和感の正体が分かった。

進むスピードと歩幅が合っていない!
足は動いているが、そのスピードと進む早さがまったく合っていない。

すれ違う瞬間まで、その男性は一点を見つめたまま。無表情なのだ。

足音をたてる事もなく、ただ“スー”とすれ違った。

背筋に冷たいモノを感じて、怖くなった。
(今のは?)
怖いモノ見たさというか、少し間を置いて振り返ったが、
そこにはもう男性の姿はなかった。

僕が疲れていたとか、僕の十数メートル後ろに曲がり角があった事も
事実だが、それにしても不思議な体験だった。

(あれは何だったんだろう?)

今でも一本道で前から人が来ると、少し身構えてしまう。

まさにトワイライトなゾーンだったと思っている。

そんな事を昨日の夕暮れを見て思い出した。