昨日、新型コロナウィルスの拡大を防ぐため、政府は緊急事態宣言を発した。首都圏と関西で、感染爆発が懸念されているからである。本県でも、感染者が見つかってから1週間で19名へと一気に拡大した。関わっている山の会も詩吟の会も、町内会やマンションの自治会も予定した行事はすべて中止である。行動はすべて個人単位となっている。こんなことは長い人生のなかで初めての体験である。
里山歩きは、山行を休止している間のトレーニングと考えている。スマホの登山アプリとスマートウォッチの示す数値を頼りに体力の向上をめざす。雨の日は自宅のマンションの階段登りも行っているので、その比較も参考になる。スマートウォッチの数値にトレーニング効果というのがある。この数値で「2」は体力維持、「3」は体力向上のレベルになっている。10階までの階段を10往復した時の数値は2.2で、心拍数も140の警戒レベルを超えることがなかった。一方、昨日の千歳山では階段を2つ登って稲荷のあたりですでに数値は3を示した。頂上で「3.6」、これは体力向上が期待できるレベルだ。その間、心拍数の警告、私の場合は150を超えると出るようになっているが、5回ほど出ている。警告が出た時あたりを見て、咲いている花の写真を撮ったりする。階段登りより、里山がトレーニング効果の上で優れていることが分かる。
ところで、心拍数だが、一律に140を超えたら危険というものではなく、もう一つRPE(主観的運動強度)という指数もある。7の非常に楽から20の非常にきついまでの20段階に分けられている。楽の終りの10からややきついの14までが、登山の至適運動強度とされている。これは心拍数でいえば100から160までの範囲にあたる。
スマートウオッチを持つことの利点は、この時計を着けていると、常時心拍がリアルタイムで表示されることだ。
ヤマップに登録していると、ニュースレターが送られてくる。最新号では、心拍数とRPEのことを解説するスポーツ医のインタビューがあった。ここでも、登山の体力増強に里山歩きが推奨され、心拍数を見るウォッチもいいことが言われている。事実、上山で行われているクワオルトでは、血圧計を持参し、要所で止まって心拍を計ることが行われている。自分に体力向上に適した心拍数を覚え、その範囲にあるかを確めながら歩くことができるのは大きな強みである。
千歳山ではトレーニングを目標にして登っている人もたくさん見受けられる。私の場合は、せいぜい1回が限度だが、高齢の女性と何回も顔を合わせる。聞くと、2回往復して登るということであった。若い女性が、小走りに脇を越していく。この方は行きも帰りも小走りだ。トレールランの訓練であろうか。こうした人たちは、心筋が鍛えられ通常の拍出量も多い血液を出すことができる。訓練で通常130㎖が限度だが、訓練によって150㎖ほどに増えている。スポーツ心臓と呼ばれている。
山なみとほく 三好達治
山なみとほく春は来て
こぶしの花は咲きいでぬ
雲はかなたにかへれども
かへるべもなし日の旅や
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