ミモロの都七福神まいりも、いよいよ大詰め。「布袋様にお詣りすれば、わー七福神全員だよー!」と、ついにフィナーレを迎えることに。
布袋様がいらっしゃるのは、宇治にある「黄檗山萬福寺」です。ここは、中国から渡来した隠元禅師が、寛文元年(1661)に開創した、禅の黄檗宗の総本山です。
入口には、創建当時に建立された、屋根に段差のある中国風の「総門」が聳えています。
「あ、屋根に鯱(しゃちほこ)?でも…」
よく見ると、ヒレではなく足をもつ、「摩伽羅」という想像上の動物。東南アジアの仏教寺院では、入口に魔除けの意味で飾られることが多いそう。
総門から進むと、拝観受付のある三門へ。
「えーっと布袋様がいらっしゃるのは、どこだろ?」萬福寺は、中国の明朝様式を取り入れた伽藍配置の大きなお寺。今も、開創当時の面影を留める貴重な寺院です。
「あ、ここだー!都七福神のノボリが立ってるー」
ここは、天王殿。
「あの中に布袋様がいらっしゃるんだねー」とミモロは、イソイソと階段を上がり中へ。
さて、布袋様は、布袋尊と呼ばれ、七福神の中で唯一、実在の人間をモデルにした神様です。中国の唐時代末期の契比という名の、背が低く、たっぷりとしたお腹、そしていつも笑みを浮かべながら、大きな袋を背負って歩いていた禅僧の姿だとか。また、優れた予知能力を備えていたいわれます。その温厚な人柄から、人徳・福徳、また予知能力から商売繁盛、富貴福徳の神さまとして、多くの人の信仰を集めることに。さらに弥勒菩薩の化身とも言われます。
天王殿の中央には、ドーンという感じで大きな金色の布袋様が鎮座。
「わー迫力あるー!」
ミモロは、他の七福神とは感じが異なる布袋様にちょっとビックリ。
「大きなお腹ーうーかなりメタボだね…」シーッ!ミモロ、失礼よ…。
横顔を拝見すると、どこか異国風のお顔立ち。
「たくさん食べすぎると、ミモロのお腹もあんな風になっちゃうのかな?」と、心配そうな顔に。
ともかく、深々と参拝し、「都七福神まいり」は、無事終わりました。
布袋像のすぐそばの台に、カラフルな小さな袋が…。
「これ、なんだろ?」と見ると、それはお願い事を書いて祈願する絵馬のようなもの。
さっそくミモロもお願い事を書いて納めることに。
黄色は、金運、赤は恋愛運、白は念願成就、緑は健康運など、お願いする内容別に、袋の色を選びます。
ミモロは、白を…なにか叶えたいことがあるの?「うん、でもヒミツ…」願い事を紙に書くと、クルクル丸めて、袋の中へ入れ、口を紐で縛って出来上がり。
奉納する場所に吊るし、また熱心にお願いするミモロです。
さて、金色の布袋像の後ろ側に回ると、そこには、勇ましい姿の韋駄天さま。
韋駄天は、伽藍を守る神様で、仏舎利が奪われた時に、追いかけて取り戻したことから、足の速い神様と思われ、その話より、足の速い人をイダテンと呼ぶようになったとか。子供の病気除け、盗難除けの神さまとしても知られます。
ちなみに、「御馳走(ごちそう)」という言葉は、韋駄天が釈迦のために走り回って食べ物を集めたと言われることに由来したとか。
「うーなるほど、食事の後にいう言葉なのに、食べ物っぽい字が使われてなくて不思議だったー」とミモロ。
ミモロも、食べる前に走ったら…。「えーそんなーお腹空いちゃう・・」
都七福神まいり…全部廻ったミモロには、一体どんな幸運が訪れることか…楽しみにするミモロです。
*「黄檗山 萬福寺」の詳しい情報は、ホームぺージで。
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